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今週は「ハミ」の種類と効果についてお話しします
2010.6.3

今週は、何人かの方からメールをいただいたハミについて、お話をさせていただきたいと思います。

ハミというのは、簡単に言えば人間と馬との間で、意思疎通を図るための道具のひとつ。ハミから繋がっているのが手綱であり、引っ張ったり、押したりすることで、人間の意思を馬に伝えることになります。

たくさんの種類があり、効果も様々でして、機会を見付けて映像などでも装着するところなどをお見せできればと思っておりますが、今回は種類と効果に絞って説明させていただきます。

まず、もっともポピュラーなスイロクバミと呼ばれるノーマルなハミがあります(写真1)。

↑スイロクバミ(写真1)※写真クリックで拡大

太さもこれが一般的とされ、ハミとしての基本の形だと思っていただいて構いません。

これに対して、エッグバッドビットという形のハミがあります。我々は「エッグビット」とか「エッグバミ」という呼び方をしています(写真2)。

↑エッグバミ(写真2)※写真クリックで拡大

あとは、手綱と接着する部分となるハミ管が英語の『D』の形になっていることからDバミ(写真3)と呼ばれる形と、馬のアゴの下に円形状のモノが付いているのを見たことがある人もいると思いますが、リングバミ(写真4)と呼ばれるものがあります。

↑Dバミ(写真3)※写真クリックで拡大

↑リングバミ(写真4)※写真クリックで拡大

ハミはたくさんあり、特殊なケースで違う形のハミが使用されることもありますが、競走馬に使用されるのは、ここまでに名前を挙げた4つの形がほとんど。馬を引くときに用いるもので、ハート形をしていることからハートバミ(写真5)と呼ばれるモノもありますが、基本は4つでしょうね。

↑ハートバミ(写真5)※写真クリックで拡大

次に、ハミのポイントと言いますか、その効能を考える時に重要なことは、『ハミ実の太さ』(写真6)ということがあります。

↑ハミ実の太さ(写真6)※写真クリックで拡大

この部分が太ければ太いほど、口に優しくあたり、逆に細ければ細いほどきつくあたることになります。

ノーマルで乗ることができる馬は癖がなく、乗っている方としても扱いやすいとされています。ただ、すべてがそうはいきません。

例えば引っ掛かる馬であるなら、より細いハミとなっていきます。細いハミというのは、簡単に言えば軽い力でより強い効果を得ることができるのですが、あまりにきつくなると口を切ってしまうなどの問題を生じかねません。そのような馬のために、革が張られた形の革張りというものがあります。

また、引っ掛かる馬には細いハミを、と言っても、効果を求めてどんどんと細くしていって効果が求められるかというと、そういうことでもありません。そのあたりの見極めが難しく、ただ単純に細いハミを着用すれば良いというものでもないのですよね。

それぞれの違いについて説明しますと、ノーマルとエッグの違いは、ノーマルに対してエッグの方が口の中で固定される形になりますね。

よく「ハミを抜く」という表現がされたりしますが、ノーマルの方が乗り手にとってハミを動かしやすいようにできているので、対応しやすいという利点があります。

それに対して、エッグは手綱と結びついている金具の部分が動かないようになっていて、そのぶん動きが少なくなります。ただ、乗っている人が変な動きをしたとしても、馬の口には優しく、リスクが少ないとされています。

個人的な話をさせていただきますと、ディープインパクトは引っ掛かる面が見られたので、普通ならノーマルの方が良いということになるはずですが、実際はエッグを使っていたんですよね。口が変にならないようにしていたのだろうと想像するのですが、個人的にはとても気になっていました。

次に、Dバミの特徴としては、横に動く馬、例えばモタれるというような馬に効果があるとされています。押し手綱という技術があるのですが、手綱を押すことで横への動きを修正する方法が取りやすいのです。

もうひとつ、手綱と繋がる丸い金具の部分が大きければ大きいほど、馬の口にあたる部分も大きくなり、より効果が得られやすいとされています。

ただ、最近は、リングバミの登場により、Dバミの出番は減少しています。より直進性を高めるとされるのがリングバミで、最近はリングバミの方がよく見かけるようになりましたね。

リングがあることで、下あごに直接働きかける形になり、さらには口に咥えますので、舌がハミを越してしまうような馬にも効果があります。手綱と繋がる部分がエッグバミのそれと似ているので、動きづらくハマり良いのです。

ハマリということで言えば、もうすぐ始まる新馬戦の主役となる2歳馬などは、エッグが多いでしょうね。体力的にも2歳馬で引っ掛かるという馬はそれほど多くはありませんし、動きの少ない方が良かったりするわけです。

現場の主流ということで言えば、いまはエッグになりますね。

今回はハミの種類と効果についてお話をさせていただきました。分かり難い部分もあったとは思いますが、より詳しく解説するために、次回以降に映像でお見せできればと考えております。楽しみにしていてください。

さて、先週の日曜日(30日)に、ミンナノアイドルがデビューを果たしました。あっ、グリーンチャンネルに出たことでたくさんの反響をいただいたのですが、僕自身はまったく見ていないもので……なんとお答えしたら良いのかわかりません(苦笑)。

ミンナノアイドルは14着という結果に終わったのですが、追い切りで良い動きを見せていたもので、少し過剰に期待してしまった面もありました。

今回、先生に配慮していただいて、当日に競馬場に行くことができたのですが、ファンのみなさんの声援が暖かったぁ。

馬券を購入されていると思うのですが、走る、走らないという部分を超越した雰囲気というのでしょうか、普段とは明らかに違うパドックだったのですよね。

「とにかく頑張れ」というような雰囲気で、これまでに感じたことがないものでした。

次走については、いまのところ決まっていませんが、レース後も問題はありませんので、その時にはまた応援していただければと思います。

次回のこのコーナーの対談については、佐藤盛男装蹄所で働く佐藤正人装蹄師に登場していただく予定です。

蹄や蹄鉄というものは、競走馬にとってとても大切な部分なのですが、ファンの方々にとっては、あまり目にすることのない部分なのではないでしょうか。

蹄や蹄鉄、あるいは装蹄師という職業について話を聞いていきたいと思っていますので、どうぞお楽しみに。

ということで、最後はいつもの通り『あなたのワンクリックがこのコーナーの存続を決めるのです。どうかよろしくお願いいたします』。