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先週は悔しいことも多かったですが、勉強にもなりました
2012.5.10

NHKマイルに挑んだモンストールでしたが、アクシデントの影響を大きく受けてしまい、16着という結果となってしまいました。一瞬、ヒヤっとしましたが、ケガはなく、無事ということでホッとしました。

先週お話をした通り、復帰3戦目の中でもっともデキは良いと感じていただけに、本当に残念です。これも含めて競馬ですし、タラレバが意味のないことは知っていますが、伸びかかっていたところであり、上位進出も十分あったと思えるだけに、悔やまれます。

今回、レース前に跨がった時に、随分と幅が出て、たくましさが増したと感じていました。引き上げてきた(柴田)善臣さんにその手応えを尋ねると、同じような言葉を口にしてくれたのです。状態そのものもレースごとに良くなっているし、トモのたくましさについても良くなっていると言ってくださったのです。

馬によってはレースと調教で見せる姿が違ったりするものがいますし、それこそ水曜日と日曜日ではまるで別馬というくらいに状態に変化があることも珍しくありません。跨がった我々は良いと思っていても、乗った騎手の方からはまったく逆の答えが返ってきたこともありますからね。

今回、モンストールについて、善臣さんと仕事をさせていただいて、本当に良い勉強をさせていただいています。次走以降についてはまだ何も聞いていませんが、モンストールの能力を発揮できるように、善臣さんからの感覚も参考にして、全力を尽くします。

さて、今週は黛騎手との対談の3回目となります。それではどうぞ。

西塚信人調教助手(以下、西)こういう話をすると、マユちゃんは嫌がるかもしれないけど、小さい時にお母さんを亡くされていて、元騎手であるお父さんに育てられたんですよね。

黛騎手(以下、黛)そうです。

[西]亡くなられたのはいくつの時だったの?

[黛]小学校3年生の時でした。

[西]当時、お父さんは現役の騎手であったわけですよね?

[黛]そうです。いまは自分が騎手をやっていますが、騎乗しながら子供2人を育てることがどれほど大変なことか、と思い知らされます。凄いことですし、自分ができるかと言われればできないと思います。

[西]いや、そうだと思う。俺は助手ですが、やっぱりできません。

[黛]一生懸命育ててくれていましたので、グレることもできませんでした。

[西]お祖母さんとかにも面倒をみてもらったの?

[黛]そうですね。父が週末に調整ルームに入っている時には、お祖母さんが来てくれていました。一緒にバスで土浦まで買い物に連れて行ってもらったりしていましたね。


[西]夏場とかはどうしていたの?

[黛]北海道出張が多くて、一緒に連れて行ってもらいました。夜行列車で兄貴と3人で函館まで行ったんですよね。現在のウィークリーマンションのようなアパートを借りて、2ヶ月近く住んでいました。

[西]その後はどうしていたの? 今で言う後半の札幌の頃には学校が始まるよね?

[黛]戻ってきました。

[西]お父さんは?

[黛]一緒に戻ってきました。

[西]じゃあ、札幌にいかなったんだ。

[黛]そうです。子供がいるから後半の2ヶ月をやめて戻ったんですよね。それがどういうことを意味しているか、いまは騎手をやっているから分かります。

[西]そうだよね。ローカル先で巡り会う馬たちがいたとしても、それを蹴って戻るということだよ。

[黛]楽しみな乗り馬もいたはずですよね。

[西]そうだよね。お父さんはどこの厩舎だったの?


[黛]保田先生のお父さんのところ(保田隆芳厩舎)です。

[西]トウショウボーイがいたところだ。

[黛]そうです。昔は平場のオープンがあって、トウショウボーイに3キロ減で乗せてもらって勝っています。あれだけ勝っている馬なので、普通なら斤量が60キロを超えていたみたいですけど、平場ですから3キロ減があって58キロで出走できたようです。それでレコード勝ちしたみたいですよ。

[西]なるほどね。写真とか見たことある?

[黛]家にありましたね。

[西]お父さんは、マユちゃんのことを騎手にしたかったのかな?

[黛]いや、したくなかったと言っていました。でも、その気持ちは分かります。もし自分が同じ立場だったら、少なくとも薦めません。

[西]いつも関心するのは、マユちゃんとお付き合いさせてもらっていて、そういう苦労というか経験してきた大変なことを微塵も感じさせないことなんだよね。

[黛]そうですか。

[西]まったく感じさせられないんですよ。何でなんだろうと不思議に思います。

[黛]楽天的なのでしょう(笑)。

[西]お父さんの影響もあるのでしょう。

[黛]子供心にお父さんはかわいそうだと思いましたよ。子どもである僕自身もかわいそうなんですけどね(笑)。でも、つらいからとクヨクヨしているなら、頑張った方が良いですから。

[西]なかなかできることじゃないですよ。子供の頃から中野栄治先生とかも知っていたんですよね?

[黛]先生の息子さんは幼なじみです。兄貴とバイクに乗せられて、遠いところに連れて行かれて、降ろされていなくなってしまうふりをされたりしました。当時は、帰れなくなってしまうと思って、本当に怖かったですけどね(笑)。

[西]うははは(笑)。中野先生、最高ですね。そんな中野栄治厩舎に所属するわけですよね?

[黛]父が調教助手をしていたこともあり、お世話になることになりました。

[西]中野先生は、競馬について細かく指導する方でしたか?

[黛]姿勢や馬の抱え方などについては、指導していただきました。先生は現役時代、姿勢がとても綺麗でしたし、バランスが良かったのですから、いろいろと教えていただきました。

[西]そうなんだ。マユちゃんはいろいろな厩舎の調教を手伝っていますが、どんな馬に乗ったことがあるの?

[黛]中野隆良先生のところにいたヒシアトラスに乗せていただきましたし、函館で調教をしていたエリモハリアーにも乗せていただきました。

[西]エリモハリアーは函館記念を3回勝っているよね。

[黛]3回とも乗せていただいていたのですよ。

[西]乗っていて凄いと思わせられた?

[黛]普通キャンターでは分からないのですが、速いところにいくと凄さを感じさせられました。肩ステッキだけでも、凄い反応で加速していくんですよ。

[西]そういうところがあるんだね。

[黛]乗り味ということ言えば、ヒシアトラスが僕の中では一番です。ノリさん(横山典騎手)も大好きだったようで、よく褒めていたんですよね。背中も良いし、乗りやすいし、走るし。行けと言えば行くし、行くなと言えば行かず、お手本みたいな馬でした。本当に乗りやすかったです。

今週はここまでとさせていただきます。

マユちゃんとのコンビで出走したプボワールベールは、前走4着で、さらなる前進を期待していたのですが、まったく力を発揮できずに終わってしまいました(14着)。

モタれてしまったということなのですが、左回り、さらには体質的に強いタイプとは言えないので、そのあたりが影響として出てしまったのかもしれません。調教の段階で何か対応できることがあったはずで、考えなければならないと反省しています。

それと、コスモシャンハイは自信があっただけに、2着に敗れて悔しかったですね。手綱を取っていたのが松岡ということもあり、様々な意見を交換しながらやってきているのですよ。絞れてきていましたし、今回はいけるんじゃないかと思っていたのですが、関西馬にねじ伏せられてしまいました。

次こそ勝ちたいですし、そのためにも、再び松岡の感覚も参考にしながら、やっていきます。

ということで、最後はいつも通り「あなたのワンクリックがこのコーナーの存続を決めるのです。どうぞよろしくお願いいたします」。