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ココロチラリの馬体重に改めて難しさを感じさせられました
2012.5.24

オークスに挑んだココロチラリは、残念ながら最下位という結果になってしまいました。ココロチラリに限らず、やはりオークスを目指す牝馬のローテーションは難しいと再確認させられましたね。

ココロチラリはマイナス10キロ(452キロ)での出走となりました。今回はそのことについて話をさせていただこうと思います。

以前にお話ししたと思いますが、僕は飼い葉を管理するフィードマンという役割を任せていただいています。先生の指示に従い、各馬に合わせて飼い葉を調合したり、残量を確認したりと、各馬の食の状態をチェックしています。また、週に一度は在厩馬の馬体重を計測して、記録することも行っています。

フィードマンを経験して分かったことは、綺麗に完食する馬もいれば、残す馬もいて、同じ残す場合でも、それぞれの馬の量というのがあるということです。

例えば、いつも300グラム程度残す馬がいたとします。この場合、残す量が300グラム前後なら、特に問題視はしなくても良いのです。

それが500グラム、あるいは800グラムというように、明らかにいつもよりも多くの量を残した時は、気をつけなければなりません。つまり、同じ残すにしても、その量の増減に注意を払わなければならないということです。

もちろん、完食してくれた方が良いですし、何とか全部食べるようにと試行錯誤をします。最近は胃薬なども効果が大きいと言われ、高価な製品も出ていて、実際に食欲が改善する馬たちも少なくありません。

しかしながら、決定打と言いますか、当たり前ですけれど100%ではないのですよね。人間でもそれぞれ食べる量というものがあるように、馬にもそれぞれ食べることができる量があるのだと思います。

馬のなかには、一定の量を食べているにも関わらず体重が減っていく馬というのがいます。実はココロチラリもそうでした。

残している量はいつもと同じで、飼い葉そのものは食べていました。マイナス10キロになるような残し方ではなかったのです。

ココロチラリも含めて、木曜日に体重を計測した数字から、レースまでの変動については、おおよそ予想できるものです。それぞれの馬の特徴を把握していますので、レース当日の体重はだいたい想像できるのです。

ただ、時として想像とは異なる体重の時があり、つまりは予想以上の増減があるケースなのですが、その時は良い結果が出ません。

ファンの方々も含めて、マイナス10キロだけを見れば、飼い葉を食べていないんじゃないか、と思われることでしょう。でも、実際はそうとは限らないのです。食べているにも関わらず減ってしまうケースがあり、今回のココロチラリもそうだったのです。

では、なぜいつもと同じくらい食べているのに、予想していた数字を上回るマイナス10キロまで減ってしまったのか、ということですよね。今回のココロチラリに関して言えば、僕の個人的な意見としては、いわゆる目に見えない、手応えとして感じることができない疲労なのではないかと思っています。

個人的には、飼い葉の量、そしてココロチラリの特徴から考えて、レース当日はマイナス2キロから4キロ程度の許容範囲内で収まると思っていました。中間で跨がっていて、目に見えない疲労があるかもしれない、と観察してきたのですが、ハッキリとした変化として感じることはできなかったのですよね。

飼い葉のことについて言えば、食べないのに能力を発揮する馬というのもいます。先日、初出走で勝ったラストウィッシュなどは、徐々に食べるようになってはいますが、それなりに多い量を残すのです。それでいて、体重は減っていかないのです。

それがその馬の量なのか、あるいは状態が素晴らしく良いのか……。いずれにしても、食べなくても能力をしっかりと発揮する馬もいるものなのです。

今回のココロチラリは、3歳牝馬としても決して楽ではなかったと思いますが、それでも彼女なら克服してくれると信じていましたし、全力でやれることをやって送り出しました。ただ、それでも、マイナス10キロという数字に改めて難しさを感じさせられました。

最後にひとつお伝えしておきたいのですが、ココロチラリという馬は以前にもお話をさせていただいたように、本当に良い馬です。俗に言う、背中が良く、体の使い方も本当に上手なのです。

将来、必ず走ってくると信じています。ですから、みなさんにはその時まで応援していただければと思っています。

いつものことながら長くなってしまいまして、どうもすみません。来週からは大野拓弥騎手との対談をお送りする予定ですので、どうぞお楽しみに。

ということで、最後はいつも通り「あなたのワンクリックがこのコーナーの存続を決めるのです。どうぞよろしくお願いいたします」。