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レッドスパーダは第2のマグナーテンとなる!?
文/編集部(M)、写真/稲葉訓也


新潟芝外回りの重賞ながら、関屋記念は前(先行馬)が止まりづらい。今年もその通りではあったが、近10年の傾向とはいろいろ違ったなあ、というのがレース後の率直な感想だった。

2番手追走から押し切ったレッドスパーダは、1枠1番という枠順だった。過去10年の関屋記念では1枠の馬は[0.0.0.17]で、③着以内に入った馬が1頭もいなかった。

86年まで振り返ってみても、1枠の馬は[1.2.2.33]という成績で、勝ったのは88年のヒシノリフオーまで遡る。ちなみに、88年は福島芝1200mでの施行。新潟での施行時に限ると(86年以降)、1枠の馬は[0.1.1.33]という成績だった。

レッドスパーダは前走がパラダイスS(東京芝1400m)で、200mの距離延長という臨戦でもあったが、このようなタイプが勝利することも珍しい。過去10年で距離延長馬は[1.1.3.30]という成績だった。

前走から距離を延ばされて勝利したのは、03年のオースミコスモ以来だが、同馬は前走が初の芝1400m戦(NSTオープン)で、むしろ適距離に戻った印象だった。レッドスパーダは前走で勝ち鞍を挙げていたから、タイプが違う。

オースミコスモ以前に距離延長関屋記念を制した馬は、01&02年の覇者マグナーテンになる。同馬は藤沢和厩舎だったこともあり、レッドスパーダとタイプが似ている。

マグナーテンは5歳時と6歳時に関屋記念を勝ち、どちらも前走を芝1400mで走って勝利しての連勝劇だった。いずれも2番手追走からの押し切りで、レースぶりも今回のレッドスパーダと酷似している。

マグナーテンにあって、レッドスパーダにないものは、芝1800m以上での勝ち鞍だ。と言ってもこれは、少々反則的な話。マグナーテンが芝1800m以上で勝利したのは、関屋記念を連覇した後だからだ(毎日王冠AJCCを勝利している)。

「メインレースの考え方」でも記したが、近10年の関屋記念では、芝1800m以上のOPで勝利実績があった馬がずっと連対していた。この傾向が通用しなかったのはマグナーテンが優勝した01&02年(11~12年前)なのだが、マグナーテンがその後に毎日王冠を勝ち、逆説的に傾向が実証された気になっていた

関屋記念は、芝1800m以上のOPを勝利する力のある馬が連対する」。これが正しければ、今後、レッドスパーダ、あるいはジャスタウェイが、芝1800m以上のOPで勝利するケースが考えられる。

ジャスタウェイは昨秋の毎日王冠でクビ差の②着になっていて、いつ勝ってもおかしくない状況だ。しかし、できることならレッドスパーダに勝ってほしいなあ。やはり勝ち馬にその資質を証明してほしいし、今回の勝利は、それだけのスピードの持続力があることを見せつけたものだと思うからだ。

今回は、最後にジャスタウェイがハナ差で②着に上がったが、そうでなければ、距離延長馬で内枠のワンツー(レッドスパーダレオアクティブ)になるところだった。このことは、来年以降の教訓にすべきだろう。

内側の馬場が例年以上に良い、ということもあるかもしれないが、それは施行のタイミングが早まったことも影響しているように思う。

関屋記念は、06年以降は開催4週目連続開催の5週目に行われてきた。ただ、今年は、8月上旬という施行時期は例年通りだったが、春の東京開催が長かったため、夏の新潟開催もスタートが遅かった。そのため、今回は開催3週目での施行だった。

来年以降もこのような施行スケジュールなら、再び内枠の距離延長馬が台頭することが考えられる。馬場が良ければ、1200mや1400mで実績のあるスピードタイプが幅を利かせそうで、枠も内が有利となりそうだからだ。

関屋記念は、中距離馬も台頭できるセッティングであることが個人的には望みだが、こればかりは望んでも叶わないのであればどうしようもない。来年も今年と同様の施行となるなら、馬券は、過去10年の傾向ではなく、今年の結果を参考にして検討すべきかもしれない。