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調教で乗って「厳しい」と感じた時は、やはり厳しい
2013.9.19
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中谷雄太騎手…以下[中]
西塚信人調教助手…以下[西]

[中]「雄太が調教した馬は走る」とか言われますが、自分自身としては走る馬に乗せてもらっていると思っています。その走る馬たちができる最高のパフォーマンスを引き出せる状態でレースに向かわせる、という意識で乗っています。

[西]それがしっかりやれている、ということなんだろうね。

[中]「雄太が乗ったから馬が良くなった」と言われることがあります。その言葉は嬉しいですが、厩務員さんの力も必要不可欠です。そこで厩務員さんにも感じたことは言うようにしますし、かなりいろいろな話をします。もちろん、それを聞いてくれるかどうかということもありますし、携わる人間たちみんなの力が必要なんですよ。


[西]今回、これが聞きたいがために雄太に来てもらったと言っても良いんですよ。実は、ウチの馬でフラットワークをやる馬がいて、相沢厩舎の調教についていったんだけど、なるほどと思わせられた。

[中]悪いですけど、僕はかなり以前からやっていましたよ。相沢厩舎であれをやるようになったのは正海(松岡騎手)なんだけどね。

[西]松岡ともこういう話はしたんですよ。個人的には、八の字を描くのではなく、円を描くのがポイントだったりすると思うんですよ。

[中]八の字でも良いとは思いますが、8のつなぎ目の直線のところで、しっかりと左から右に内方姿勢が入ってくるならば良いとは思います。

[西]それも難しいですが、話が難しく説明できませんので(笑)。

[中]じゃあ、これについてはいずれ映像でアップするというのはどう?

[西]編集部に聞いてみますよ(笑)。

[中]モデルは鍋掛牧場の沖崎さんにお願いしようよ。

[西]昔、出演してもらっているんですよ。聞いておきます。

[中]調教についてですが、個人的には良い悪いは別にして、やり方に信念を持ってやっている厩舎というのは、成長すると思う。

[西]大久保(洋)厩舎で言えば坂路ということだよね。

[中]そう、坂路3本。信念を持ってやるわけだけど、その調教にハマってくる馬がいずれ出てくることになるわけですよ。

[西]言葉は悪いですが、枠連8-8の馬券を買い続けると、いつかは当たるということだったりするんです。実はそれが大切ということですよね。

[中]その調教を続けることで、その調教によってオープンに上がっていく馬がいるわけですよ。それがいろいろなことを試しながらやっていると、調教が合っているのか、合っていないのかさえわからずに終わってしまうことになる可能性があるわけですよ。個人的には、信念を持ってやっている厩舎には魅力を感じます。

[西]尾関厩舎で働いていて、そのことは実感しています。ある程度形が決まっている、基本線があることの大切さがあると思います。

[中]そうなると、スタッフの人たちも、これくらいの動きができていればこのくらい走ることができるんだというような、基準が出来ていくんですよね。

[西]そうなんですよね。雄太さんなんかはもう乗ったら大体このくらい出来ているとかわかるわけですけど、「今回は良くない」という馬はまず走らないものですよね。

[中]これは駄目だろうというときに走った馬は、僕の経験のなかではいません。もし、それでも勝つというのは、余程力が抜けている存在ですよ。将来、オープン馬になる馬が未勝利や500万円下で、能力だけでカバーしてしまう可能性はあります。ただ、「この馬は絶対に厳しい」と感じるときはやはり厳しいものです。

[西]オープン馬といえば、デビュー戦からコスモオオゾラに乗っていたけど、どうだったの。ちなみに高橋(博)先生にも出演してもらっています(笑)。

[中]抜群でした。教えたことは何でもできたんですよ。返し馬に行って凄く良いという印象を与えるタイプではなかったのですが、正海は新馬戦のときに『その馬走るから手放さないように』と言っていた。

[西]あっ、そう。

[中]実際、レースをしてみると、頭は良く、余計なことをしないんですよ。競馬に乗せてもらったなかで、最近では1番です。抜けてました。だから、クラシックを意識して乗っていたんですよ。東京、中山と連勝したときに重賞を勝つだろうなと思いました。だから葉牡丹賞を勝ったときにガッツポーズが出たんですよ。教えたことをすべて理解して、できるようになっていましたから。

[西]葉牡丹賞も強かったよね。


[中]もう少し前というイメージだったんですが、結果的にあの位置になってしまったんです。でも、全く焦りはありませんでした。どこからでも届くという自信があったんです。乗り役を負ける気にさせない馬というのはなかなかいないものですよ。

[西]凄い。

[中]とにかく進路さえ間違えなければ勝てると思いました。

[西]残念ながら、途中で乗り替わりとなってしまいました。

[中]もう1回乗ってみたいです。いまどう成長しているんですかね。

[西]そう思うんだ?

[中]それは思いますよ。乗ったことがない馬もですが、乗せてもらったことがある馬には、また乗ってみたいと思いますよね。

(来週に続く)

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