独自視点で穴馬推奨!競馬予想支援情報【サラブレモバイル】

サラブレモバイル

メニュー

ログイン

キャットコインの評価はG1級で高値安定
文/編集部(W)、写真/川井博


ルージュバック百日草特別を勝った時、デビューから2連勝を飾ったマンハッタンカフェ産駒を調べたら、ジュウクリュウシン(新馬戦若駒S)、ツルマルジャパン(新馬戦マリーゴールド賞)、レッドディザイア(新馬戦エルフィンS)、サンディエゴシチー(新馬戦クローバー賞札幌2歳S)、ショウナンマイティ(新馬戦萩S)、エイシンライダー(新馬戦萩S)に次いで7頭目だった(その後、クイーンズリング新馬戦菜の花賞と連勝)。

そのうち、レッドディザイア秋華賞(09年)を制し、ショウナンマイティ安田記念で2年連続で馬券に絡む(13年②着、14年③着)など、のちのG1好走馬も出ている。デビューから2連勝するマンハッタンカフェ産駒は希少で、出世する馬もいるから、ルージュバック(新馬戦百日草特別)も注目と思っていたら、牝馬では51年ぶりとなるきさらぎ賞制覇まで果たし、デビューからの連勝記録を「3」まで伸ばして一躍、脚光を浴びる存在になった。

一方、デビューから2連勝を飾ったステイゴールド産駒というのもまた希少で、ドリームジャーニー(新馬戦芙蓉S)、ナカヤマフェスタ(新馬戦東京スポーツ杯2歳S)、ステイツマンシップ(未勝利戦500万)、ゴールドシップ(新馬戦コスモス賞)、レッドリヴェール(新馬戦札幌2歳S)に次ぐ6頭目がキャットコイン(新馬戦ひいらぎ賞)となる。

新馬戦から連勝を飾ったドリームジャーニーナカヤマフェスタゴールドシップレッドリヴェールはいずれもG1馬ということで、キャットコインに対して高い期待を持ってレースを迎えたのである。

パドックで周回するキャットコインを見て、「ステイゴールド産駒らしい線の細い牝馬」という印象を受けたが、デビューから434kg→436kg(+2kg)→440kg(+4kg)と微増ながらも体が減っていないのは、大幅馬体減の馬が目立つメンバーの中では好感が持てた。

キャットコインは序盤に他馬と何度か接触する場面があったものの、折り合いを欠くこともなく平然と中団馬群で追走。直線で外に持ち出し、ムチが入るとグングン加速して残り100m付近で先頭へ。後方グループのミッキークイーンロカアンドリエッテが最後に猛追してきたが、これを凌いで先頭でゴールを通過した。

ゴール前で外にヨレる場面があり、ステイゴールド産駒特有のヤンチャな面を垣間見せたが、04年のダイワエルシエーロ(のちのオークス馬)を0秒3上回る1分34秒0のレースレコードで駆け抜けたのだから素晴らしい。

新馬戦はスローペース、ひいらぎ賞はハイペース、そして今回は平均ペースと、異なるペースにもしっかりと対応しての3連勝。中身も濃い。G1級のステイゴールド産駒という評価は高値安定ルージュバックに続き、またしても関東馬から、しかも同厩舎から、2歳女王ショウナンアデラの強力ライバル出現だろう。

キャットコインはこの後、桜花賞直行かトライアルを挟む模様。勝ち馬のホエールキャプチャ(11年)、ヴィルシーナ(12年)は桜花賞直行で②着に好走しており、ライバルとの直接対決は本番(桜花賞)まで持ち越しというのもそれはそれで興味深いが、どうなるだろうか。

いずれにしても、キャットコインには2月5日に急死した父ステイゴールド偉大さを証明するような存在に育ってほしいと思わずにはいられない。

一方、関西馬のミッキークイーンは輸送が影響したのか20kgという大幅馬体減で424kg。パドックではキャットコインよりもさらに細く見せたが、それでいてメンバー中最速の上がり33秒8で大外強襲のクビ差②着、レースレコードで駆けていのだから負けて強しだろう。

この後は馬体回復がカギになりそうだが、11年マルセリーナ、12年ジェンティルドンナ、13年アユサン、14年ハープスターと、ディープインパクト産駒桜花賞4連覇中ということで、桜花賞に出走すればショウナンアデラとともに注目を集めそうだ。

1番人気ロカダイワエルシエーロレースレコードを上回る1分34秒1で走破して0秒1差③着。差が差だけに「出遅れていなければ…」「ゴール前でキャットコインに寄られていなければ…」とタラレバを言いたくなるところだが、ベストとは思えない芝1600mでここまで来るのだから能力が高い。

テレビ出演していた大久保洋吉調教師が、「牝馬は早い時期に重賞を勝って賞金を加算しておくと、のちのローテーションがかなり楽になる」と話していたように、ロカは正直、ここで賞金を加算できなかったのは痛いと思うが、今回、東京を経験したことはオークスで活きてくるかもしれない。