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馬の体調の良さと、騎手の好判断が光った
文/編集部(T)、写真/稲葉訓也


天気予報では週末には猛暑も一段落すると言われていたが、日曜は東京でも35度近くまで気温が上がり、相変わらずの夏日が続いている

自分はコンビニに行きたくても暑いのはイヤなので、「奥さんが出かける時に、自分の買い物もついでに済ませてくれないかなあ」と考えている。恐らく奥さんも同じことを考えているだろう。家庭不和の始まりかもしれない(笑)。

それはそうと、この日の小倉も35度近くまで気温が上がったと聞いている。こうなると、人も馬も夏バテが怖い。自分の周りにも「夏バテで食欲がなく、体重が○kg減った」などと言う人間がいる。それでなくても夏場は汗をかくので、体重が減る傾向にある方が多いのではないだろうか。

一方、自分は体重が増え気味だが、それは暑さに負けて食べてしまうアイスのせいでしょう(笑)。

信じる、信じないは別にして、「夏は牝馬」、「夏は格より調子」、「夏は芦毛が強い」などなど、競馬には夏にまつわる格言的なものが多い。それだけ夏競馬は特殊ということだろう。

以前、ある騎手に「夏競馬で使われつつ馬体を増やしてきた馬は、ほぼ間違いなく調子がいい」と聞いたことがある。もちろん一概には言えないのだが、人間が夏バテで体重を減らすことが多いと考えたら、体重が増えているのはいい傾向である場合が多いのだろう。当然だが、馬は自分のようにアイスを食べませんし(笑)。

今回、馬体重が10kg以上増えていたのはアズマシャトル(10kg増の508kg)、ベルーフ(16kg増の488kg)、フレージャパン(16kg増の478kg)。休み明けのベルーフ、フレージャパンはともかく、アズマシャトルは中2週でここまで馬体を増やしてきたのは意外だった。

そして、結果的にアズマシャトルが差し切り、ベルーフが②着に入り、馬体を大きく増やしてきた2頭が上位を占める形になった。アズマシャトルはもちろんのこと、ベルーフは成長途上の3歳馬で、しかも休み明けではあったが、それでも馬体を増やしてきたのは体調の良さもあったのだろう。

ちなみに、この日の小倉は大きく体重を増やしていた馬の好走が多く、2R、11R、12Rで10kg以上体重増の馬が勝利。新馬戦を除く10レースで連対圏内に入った20頭のうち、13頭が体重増、2頭が増減なし。体重減の馬は5頭だった。暑さはまだまだ続きそうなので、馬体を増やしてきた馬は改めて注目しておいた方がいいかもしれませんね

それにしても、今回はアズマシャトルの強さだけでなく、松若騎手の好判断もまた光った。これまで中団から競馬をしていた馬が、今回は後方待機。勝負所で大外を通って進出すると、直線で一気に突き抜けた。

前半1000m通過が57秒9で、メイショウナルトでさえ控えるほどのハイペース。これはメイショウナルトがレコード勝ちした一昨年(58秒0)よりも速かった。とはいえ、最後方からメンバー最速の上がり35秒5で伸びたクランモンタナが届かず④着だったので、展開だけが勝因ではないだろう。早すぎず遅すぎない、絶妙な仕掛けだったといえそうだ。

正直なところ、このレースまで松若騎手は芝の準OP以上が[0.0.0.31]だったので、自分は懐疑的な目で見ていたが、このレース運びは脱帽せざるを得ない。

数年後、トップジョッキーとなった松若騎手がその名を高めたレースとして、この小倉記念が記憶されることになっても不思議はないだろう。アズマシャトルともども、今後はますます注目となっていきそうだ。