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【対談・バレット①】今回は騎手のバレットを務める女性おふたりがゲストです!
2015.11.4
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八田礼奈さん…以下[八]
楠木由華さん…以下[楠]
西塚信人調教助手…以下[西]

[西]今回はこのコーナーが始まって6年半、初となる女性ゲストの方で、そして東京での収録も初という、ある意味特別企画となります。バレットをされている八田礼奈さん、楠木由華さんをお迎えしてお送りいたします。よろしくお願いいたします。

↑八田さん(中)と楠木さん(左)と西塚助手。

[八][楠]よろしくお願いいたします。

[西]ちなみに今日は月曜日なんですが、昨日はお二人とも競馬の開催で騎手の方々をサポートするお仕事をされて、休みもなく今日は普通のOLさんとしてお仕事をされているんですよね。

[八][楠]そうです。

[西]OLさんということはバレットが副業となるわけで、この対談に出て大丈夫ですか? 会社でヤバかったりしませんか。

[八]バレットをやっていることを会社に言ってあるので、大丈夫です。

[楠]うちも大丈夫です。

[西]読者の皆さんのなかには、バレットってどんな仕事?と思われる方々もいらっしゃるかもしれませんので、念のためご説明させていただきましょうか。競馬中継を見ていると、レースを終えて引き上げてきた騎手たちの傍で、サッカー選手が練習の時に着けているようなゼッケンを着て、ステッキなどを受け取っている方々が映ると思います。その方々ですね。このような説明でよろしいでしょうか(笑)。

[八][楠]ありがとうございます(笑)。

[西]八田さんが勝浦騎手を担当されていて、楠さんが松岡騎手を担当されているということでよろしいでしょうか。

[八]私は勝浦さんと丹内さんですね。

[西]あっ、丹内さんもやっていらっしゃいましたね。楠さんは松岡さんだけでしたよね。

[楠]そうです。八田さんはバレットを始めてどのくらいになるんですか?

[八]15年です。

[西]えっ、15年!?

[八]田辺のデビューよりも前です。

[西]本当に? 八田さんとは田辺を介して、最初の頃はお話をさせていただいたりしていましたよね。

[八]福島開催のときに3人で食事したりしましたよね。

[西]田辺と一緒に八田さんと、ということが多かったですし、そもそもバレットの人で最初に話をしたのって八田さんだったりするんですよ。

[八]当時、バレットは人数も少なかったですよね。

[西]それと当時、私はいわゆる本場開催ではなく、ローカル開催へ行くことが多くて、本場開催で騎乗されている騎手の方々のバレットとの接点が少なかったんですよ。いやぁ、敷居が高いといいますか、本場は一流の騎手が多いので、バレットも一流の方々、というような妄想がありましたよ。

[八][楠]?

[西]いや、みんな口には出さないけど、そういう感覚を持っているはずですよ。言い方は失礼ですけど『どうせ、バレットとか言っているけど、騎手と付き合っているんだろ』的な感覚ですよ。

[楠]自分が担当している騎手とお付き合いをされた方というのは聞いたことがないですよね。

[八]私も、知る限りはないですね。

[西]関東と関西の違いもあるでしょうし、親しいかどうかということでも知らないことって、ありますよね。

[八]ローカル開催では、関東と関西が一緒になりますけど、もちろん知らないことはありますよね。

[西]15年やっている八田さんでさえ知らないことがあるんですから、僕じゃ知らないことはたくさんあって当然です。というか、15年は凄い。

[楠]15年前は何をされていたんですか?

[八]OLですよ。

[西]始まりは勝浦さんのバレットからだったんですか?

[八]最初は、勝浦さんがバレットを探されていたんです。ただ、1人で雇うのも、ということで菊沢さん(現調教師)と2人で雇っていただく形でした。

[西]きっかけはなんだったんですか? 募集があった?

[八]募集はありませんでした。知人が大西さん(当時騎手)と知り合いで、大西さんと勝浦さんが仲良くて、勝浦さんが「バレットを探しているんだよね」という話をして、そこからお話をいただいたんです。

[楠]そのとき勝浦さんは何歳だったんですか?

[八]減量が取れてまだ間もなかったですね。

[西]15年前だから、そういうことになりますよね。

[楠]それは凄いですよ。

[西]楠さんは、どういうきっかけで松岡さんのバレットをやることになったんですか?

[楠]私はノーザンファームで働いていて、その時に松田国英先生の息子さんが同僚だったんです。牧場を辞めた後も時々連絡を取っていて、バレットという仕事を知ったときに興味があったので、やってみたいんです、という話をしていたんです。

[八]興味があったんだぁ。

[楠]そうなんです。そのときちょうど松岡さんがアイルランドから帰国した直後でバレットを探していて、それで声をかけていただいたというのが最初でした。

[西]個人的に聞いてみたいことがあったんですけど、最近勝浦さんが本場で頑張っているのに、八田さんはローカルにいたりしませんか? この前、あれ、と思ったんですよ。

[八]そういう時もあります。それは交通費のこともあったりしますし、バレットが少ないためにルールで限界の3人をやっていたりするので、勝浦さんと一緒に本場に行けない状況になっていたりするんです。

[西]ちょっと待ってください。バレットは1人で3人の騎手までしかやってはいけないんですか?

[八][楠]そうです。

[西]それは知らなかったです。

[楠]エージェントみたいに3人と若手1人というのはありません。

[三人](笑)

[西]八田さんは知っていると思いますけど、僕もバレット経験がありますからね。小倉で。

[八]そうですね(笑)。

[楠]田辺さんですか。

[西]あと黛さんです。あのときは、1人のバレットというつもりでやっていて、ヘルメットのゴム止めができずに手伝ってもらったり、ダートの砂よけの板も他の方にやっていただいたんです。でも、あの裏舞台での独特な空気とか、人間関係はとても興味深かったですよ。新人の騎手が強引に逃げたときなどは、引き上げてきて関西の先輩に『お前、何しとんじゃ』とやられていたんです。普段、調教助手として検量室にも入りますが、それでも知らない空気だったり、人間模様だったりしたんですよ。

[八]馬が帰ってくる場所と、検量室の中では全然違います。

[西]そう、そう。僕たちは、レースが終わって鞍を外して、パトロールを見て、騎手と話をして、じゃあまたお願いしますと、そこを離れます。でも、その後があるんですよね。

[楠]顔を洗ったり、勝負服を着替えたりという時だったりするんですよね。

[西]そこでいろいろ起こるわけですよね。

[楠]最近はそういうことも少なくなったように思いませんか?

[八]確かに。

[西]そんな光景を、お二人は目の当たりにしているわけですよね。僕はあの小倉で、そういう人間模様を垣間見て、とても参考になりました。

[楠]勝浦さんが怒っているところは見たことがありません。

[八]まず怒ったことはないですね。松岡君はたまに怒っているよね。

[楠]たまに、怒ることはありますね。ブツブツ言っていたりするんです。

[西]松岡さんのはわかるわ(笑)。あっ、そうだ。バレットの人は馬券は買っていいんですか?

[八]駄目です。

[楠]恐らく検量室のなかに入れる人間は駄目、ということなんじゃないですかね。

[西]でも、バレットの方々よりも、エージェントの方が的中するような印象がありますけどね。

[八][楠]確かに(笑)。

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