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同じ北海道でも、輸送の面で函館と札幌には違いがある
2016.7.13
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始まったばかりと思っていた夏競馬ですが、北海道シリーズが函館開催はあと2週間。札幌開催に向けて準備も始まり、早くも折り返しを迎えようとしています。

今回は、函館への輸送と札幌への輸送との違いについてお話させていただきます。

函館、札幌で出走する馬たちの多くは、現地に滞在して調整が行われ、レースを走っています。

福島や新潟ではなく、北海道で走るのはどういう馬か。輸送よりも滞在した方が力を発揮できるタイプであるとか、北海道のいわゆる“洋芝”が合うタイプというような馬の事情はもちろんあります。

それ以外では、馬主さんが北海道在住ということもあったりします。特に、馬主さんが牧場の場合には、牧場から直接競馬場に入厩するケースも珍しくありません。

もちろん、それ以外の理由によっても北海道遠征に遠征する馬がいます。最近は、滞在せずに直前で美浦から向かうことも増えてきました。

そのとき、土曜日の函館に出走する馬は木曜日の夕方5時半に出発します。

ご存知の通り、出走は木曜日の3時に確定しますので、出否がわかってから出発することになります。

それに対して、札幌は2時に出発となるんです。つまり、出走できるか除外となるか、わからない段階で出発することになるわけです。

一方で、特別レースに出走を予定している馬に与えられる特別馬房に入るのか、それとも自厩舎に割り振られている馬房に入るのかということを決めないといけないんです。

ということは、札幌の場合は出走できるのか、除外なのかが決まらない段階で、馬房を決めて送り出さなければならないんです。

もし除外になってしまえば、各厩舎の平均で2~4馬房しか割り当られていない札幌と函館の馬房が、1週間だけかもしれませんが、稼働しなくなってしまうんです。

それと、厩務員さんは出走できないのに札幌まで行くことになってしまうんです。最初は出走できそうだったのに、締め切り間際の2時半になって除外の可能性が出てきて、結局除外、ということもあるんですよ。

もうひとつ、札幌が始まると函館の馬房から輸送して出走することが認められます。いわゆる“裏函”で調整して札幌に出走する馬ですね。

もちろん馬房の効率を考えればこれも必要不可欠なんですが、この輸送に関しても、厩務員さんの同乗が義務づけられているんです。

1頭だけを入れ替えたいケースでも、誰が乗っていなければならないということですから、馬だけなく、人間の移動も手配しなければなりません。

簡単そうに思えるかもしれませんが、短い時間のなかで、人も馬もいろいろやりくりをしなければならないので、なかなか大変だったりするんです。

しかも、それらの手続きをひとつでも忘れれば、輸送できない、ひいては出走できないという事態にもなってしまいますので、そこはスタッフ同士で確認しあいながらやっています。

どの厩舎もそうだと思いますが、毎年どこかそこかで何か問題があったりするものなんですよね。普段の開催よりも、そういう部分では一層気を使いますよ。

ルールですし、それに従うのは当然なんですけど、札幌輸送に関しては3時過ぎでもいけないのかな、とは思うんです。でも、どうやらフェリーの時間の事情などもあるみたいで、たかが1時間半、されど1時間半ということのようです。

あと2ヶ月、とにかく細心の注意をしながら、頑張っていきたいと思います。

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