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クイーンエリザベス2世Cの考え方

クイーンエリザベス2世Cは2002~2003年にエイシンプレストンが連覇し、2012年にはルーラーシップがここでG1初勝利を飾っている。そして今年は、日本からネオリアリズムが挑む。

海外馬に目を向けると、昨年のこのレースの勝ち馬ワーザー、2015年の勝ち馬ブレイジングスピード、2014年の勝ち馬デザインズオンロームが揃って参戦。それにこのコースで行われた昨年の香港Cモーリスの②着に入ったシークレットウェポン、前走の香港ダービーで②着に好走したパキスタンスターが加わって、5頭が迎え撃つ形となった。

それ以外の地域からは、オーストラリアからザユナイテッドステイツ、フランスからディクトンが遠征してきた。

このレースは2012年以降日本馬が毎年参戦していて、その5年を振り返ると、香港馬4勝、日本馬1勝で、香港馬優勢となっている。ただ、日本馬も前述したルーラーシップのほかに2013年にエイシンフラッシュが③着、2015年にステファノスが②着に好走している。

そこで、過去5年のクイーンエリザベス2世Cに遠征した日本馬の成績と、前走成績の相関関係を調べてみた。

馬名 前走
2012 ルーラーシップ 日経賞③
2013 エイシンフラッシュ 大阪杯③
2014 エピファネイア 大阪杯③
  アンコイルド 中日新聞杯⑦
2015 ステファノス 中山記念③
2016 ラブリーデイ 大阪杯④
  ヌーヴォレコルト 大阪杯⑥
  サトノクラウン 京都記念①

③着以内に入った3頭は、いずれも前走が中山か阪神の重賞で③着に好走していた馬で、唯一③着以内に入れなかったエピファネイアも④着。逆に、前走が④着以下だった馬はすべて④着以下に敗れている。ネオリアリズムは前走で中山記念(中山芝1800m)を制しており、この点をクリアしている。

一方、昨年の勝ち馬ワーザーは、同コースで行われる前走の香港ダービーから連勝している。それを含め、過去5年では同年にシャティン芝2000mのG1(香港G1)で③着以内に入っている馬が③着以内に入り、5年中4年で優勝している。

今回のメンバーのうち、今年のシャティン芝2000mで行われたG1(香港G1)で③着以内があったのは2走前に香港ゴールドCを制したワーザー、同レースの②着馬ブレイジングスピード、③着馬シークレットウェポン。香港がパート1国になったことで香港馬限定戦の香港ダービーは準重賞の位置づけとなったが、パキスタンスターはそこで②着に好走している。

また、過去5年の勝ち馬はすべて4~6歳。このレースが芝2000mでの施行となった97年まで振り返っても、7歳以上の馬が勝ったのは2010年の8歳セン馬ヴィヴァパタカだけで、その時も5歳馬が②&③着に入っている。つまり、過去20回すべてで4~6歳馬が1頭は連対していることになる。そこで、今回は4~6歳馬の評価を上げておこう。

ここまでに挙がった3つの好走共通項をまとめ、該当馬を表にすると以下の通りとなる(○が該当馬)。

[1]前走が中山か阪神の重賞で③着以内(過去5年で①③④②着)

[2]同年にシャティン芝2000mのG1(香港G1)で③着以内(過去5年すべて③着以内)

[3]4~6歳(過去5年すべて勝利)

G 馬名 [1] [2] [3]
1 3 デザインズオンローム      
2 1 ワーザー  
3 8 パキスタンスター  
4 7 ディクトン    
5 6 ザユナイテッドステイツ      
6 5 ネオリアリズム  
7 4 ブレイジングスピード    
8 2 シークレットウェポン    
※表中「G」はゲート番号。「番」は馬番。

香港ダービー②着で「△」としたパキスタンスターを含め、複数該当はワーザー、ネオリアリズム、パキスタンスター。まずはこの3頭からチェックしよう。

ワーザーは昨年のこのレースを制するなど、15~16年にかけてはシャティンで[3.2.1.0]という成績を残していた。ところが、故障休養を挟んで8ヵ月ぶりの出走となったスチュワーズCで直線伸び切れず⑥着に敗れ、続く香港ゴールドCを制したものの、前走のチェアマンズTも前との差を詰め切れず④着に敗れている。

昨年に比べると勢いの面では見劣りするワーザーだが、④着以下に敗れたスチュワーズC、チェアマンズTが芝1600mだった点は考慮すべきだろう。シャティン芝2000mのG1はボウマン騎手とのコンビで3戦3勝なので、この条件でどこまで巻き返せるかがポイントになりそう。

ネオリアリズムは国内の芝2000mが[4.1.0.4]で、昨年の札幌記念では同斤量のモーリスに2馬身差をつけて逃げ切っている。そして、そのモーリスは、昨年の香港Cで②着シークレットウェポンに3馬身差をつけて快勝した。この時はワーザーが不在で、同馬とは今回が初対決となる。

ネオリアリズム自身は昨年の香港マイルで先行失速の⑨着だったが、差し決着で展開が合わなかった面がありそうだし、一旦先頭に立って勝ち馬とは0秒54差だから、着順ほどは負けていない。脚質的に少頭数は歓迎と思われるから、一度海外遠征を経験したことがプラスに働けば上位進出も可能になりそう。J.モレイラ騎手を鞍上に迎えたことも好材料だろう。

パキスタンスターは前走の香港ダービーで最後方追走から追い込んで②着。過去5年ではスウィートオレンジ(12年③着)、デザインズオンローム(14年①着)、ワーザー(16年①着)が香港ダービーで③着以内に入り、次走がこのレースで好走している。

また、今年の香港ダービー勝ち馬ラッパードラゴンは今年の香港4歳三冠(香港クラシックマイル、香港クラシックC、香港ダービー)を完全制覇し、次走のチェアマンズTは芝1600mではあるが、ワーザー、ブレイジングスピードを下している。相手関係や臨戦過程の面ではパキスタンスターも侮れない感じだが、追い込み脚質が8頭立てという頭数でどう出るだろうか。

「○」ひとつの馬にも目を向けると、シークレットウェポンは昨年11月以降このコースで①②③着と安定していて、昨年の香港Cではパートン騎手とのコンビでモーリスの②着に入り、このレースで好走歴があるステファノス(③着)、ブレイジングスピード(⑤着)、デザインズオンローム(⑧着)に先着している。

シークレットウェポンは前走の香港ゴールドCワーザー、ブレイジングスピードに次ぐ③着に敗れたが、勝負所で包まれて仕掛け遅れた感じで、後方までポジションを下げながら盛り返したもの。それでもワーザーとは0秒13差で、前走内容からは大外枠に入ったことがプラスに働きそうだから、スムーズに運べれば。

ブレイジングスピードは15年にこのレースを制し、昨年も③着に好走している。前走のチェアマンズTは⑤着に敗れたが、過去2年のこのレースはいずれも前走⑥着から巻き返していて、その点で大きく評価を下げる必要はなさそう。このコースで行われた2走前の香港ゴールドCで2番手追走から直線で先に抜け出し、ワーザーの短アタマ差②着に粘っている。前付けできる点で、少頭数はプラスに働きそう。

ブレイジングスピードについて気になるのは、昨年10月以降は②⑤⑤⑨②⑤着と勝ち切れておらず、さらに8歳という点をどう見るか。馬券に組み込むなら、②&③着付けを検討してもいいかもしれない。

ディクトンはフランスからの遠征馬で、昨年は仏2000ギニー、仏ダービーでともに③着に好走している。芝2000mを超える距離は仏ダービー(シャンティイ芝2100m)だけで、この時は昨年の欧州最優秀3歳馬となったアルマンゾルと3馬身4分の1差だからそこまで悪くない。年明け緒戦となったエドモンブラン賞で②着に好走していて、今回は一度使われた上積みも見込めそう。

過去5年では日本以外からの遠征馬は14年ウェルキンゲトリクス、15年クライテリオン(ともに③着)が最高成績で、いずれもディクトンと同じ4歳で好走している。ただ、いずれも③着という点をどう見るか。

デザインズオンロームは近5走で⑨⑧⑧⑥⑧着と崩れている。14年のこのレースをT.ベリー騎手とのコンビで制していて、近2年も④⑤着と悪くないが、勢いの面で軸としては少し評価しづらい感じ。

ザユナイテッドステイツは豪州からの遠征馬で、G1は昨年のランヴェットS(豪・ランヴェット芝2000m)を制している。近3走も芝2000mのG1で⑤③④着と悪くない。

ただ、過去10年のこのレースでは、日本以外からの遠征馬で③着以内に入ったのはすべて4~5歳だったザユナイテッドステイツは7歳という点がどうか。

まとめると、「◎」はシャティン芝2000mで3戦3勝のワーザーネオリアリズムは臨戦過程と前目につけられる点を評価して逆転候補の「○」。優勝候補はここまでと見る。

昨年の香港C②着馬シークレットウェポン香港ダービー②着馬パキスタンスターは「△」の評価。穴ぐさ的存在の「★」はフランスの4歳馬ディクトンとしたい。

◎ワーザー
○ネオリアリズム
△シークレットウェポン
△パキスタンスター
★ディクトン

※出馬表、記事内の表は『ゲート番号』の順に表記しています。馬券を買う際は『馬番』での購入となりますので、お間違いのないようにご注意ください。