競馬ニュース
2019年度の開催日割と競馬番組についてJRA発表
文/藤山剣
2019年度の開催日割および競馬番組がJRAより発表された。おもな変更点は以下の通り。
開催日割について
(1)年初および祝日における開催について
年初は1月5日(土)、1月6日(日)に中山・京都競馬を開催し、年末は12月28日(土)まで開催。有馬記念は12月22日(日)となる。
このほか、4月27日(土)から4月29日(祝・月)までは、東京・京都・新潟の3日開催とし、下表のとおり各日とも2場開催となる。
4月27日 (土) |
4月28日 (日) |
4月29日 (祝・月) |
|
開催場 |
2回東京3 |
2回東京4 |
|
3回京都3 |
3回京都4 |
||
1回新潟1 |
1回新潟2 |
また、1月14日(祝・月)は中山・京都、9月16日(祝・月)は中山・阪神、10月14日(祝・月)には東京・京都競馬が開催される。
(2)開催日数について
競馬場ごとの開催日数は以下のとおり。
競馬場 |
開催日数 |
札幌競馬 |
2開催 12日 |
函館競馬 |
2開催 12日 |
福島競馬 |
3開催 20日 |
新潟競馬 |
3開催 26日 |
東京競馬 |
5開催 45日 |
中山競馬 |
5開催 41日 |
中京競馬 |
4開催 26日 |
京都競馬 |
5開催 44日 |
阪神競馬 |
5開催 42日 |
小倉競馬 |
2開催 20日 |
競馬番組等について
【1】重賞競走について
[1]開催日割の変更等に伴う実施日の変更
フェブラリーS(2月17日)とのローテーションを考慮し、東海Sを1回中京第2日(1月20日)に実施。これに伴い、愛知杯の実施日を1回中京第3日(1月26日)に変更。
[2]3日開催の実施時期の変更等に伴う実施日の変更
3日開催の実施時期の変更等に伴い、一部重賞競走の実施日を変更する。
[3]みやこSの実施
2018年はJBC競走の実施に伴い休止したみやこS(G3)を、2019年は実施する。
【2】一部オープン競走をリステッド格付け
競走体系および生産の指標として、グレード競走に次ぐ重要な競走であることを明示するため、2019年度春季競馬からオープン競走の中で質の高い競走をリステッド競走として格付けするとともに、競走名の後ろに「(L)」を付す。
【3】平地競走における競争条件制度(クラス分け)の改善について
[1]平地収得賞金の取扱いについて
より分かりやすい競走条件制度(クラス分け)を確立し、実力の拮抗した魅力ある競走とするとともに、競馬番組の一層の充実を図るため、2019年度夏季競馬以降、平地収得賞金の取扱いを以下のとおり変更し、所謂降級制度を廃止する。
4歳春季競馬までに獲得した平地収得賞金の取扱い
現行 | 4歳春季競馬までに獲得した収得賞金を(4歳の)夏季競馬開始時点で2分の1とする | 変更後 | 4歳春季競馬までに獲得した収得賞金を(4歳の)夏季競馬開始時点で2分の1としない |
[2]競走条件の呼称変更について
2019年度夏季競馬以降、原則として勝利度数によるクラス分け(競走条件)となることから、より分かりやすい呼称とするため、以下のとおり変更。
新しい競走条件の呼称
現行 |
変更後 |
1,600万円以下 |
3勝クラス |
1,000万円以下 |
2勝クラス |
500万円以下 |
1勝クラス |
[3]平地オープン競走における改善事項について
リステッド格付けの導入および競走条件制度の改善に伴い、オープン競走における競走内容の充実を図る観点から、以下のとおり改善。
(1)収得賞金の算入額
オープン競走における適切な負担重量の加算や競走条件制度の改善後に適正なクラス編成を行うこと等を目的に、収得賞金算入額を下表のとおり変更。
競走 |
収得賞金算入額 |
||
---|---|---|---|
重賞競走 |
2歳馬競走 |
G1・G2競走 |
該当する着順の本賞金額の半額 |
上記以外の競走 |
第1着は1,600万円
第2着は600万円
(該当する着順の本賞金額の半額) |
||
3歳馬競走および3(4)歳以上馬競走 |
該当する着順の本賞金額の半額 |
||
オープン競走
(重賞競走を除く) |
2歳馬競走 |
リステッド競走 |
800万円 |
九州産馬限定競走 |
500万円
(700万円) |
||
上記以外の競走 |
600万円
(800万円) |
||
3歳馬競走 |
リステッド競走 |
1,200万円
(1,000万円) |
|
上記以外の競走 |
1,000万円 |
||
3(4)以上馬競走 |
リステッド競走 |
1,400万円
(1,200万円) |
|
上記以外の競走 |
1,200万円 |
※( )内は2018年度の収得賞金算入額
(2)負担重量
競走内容の充実および出走機会の確保といった観点から、3(4)歳以上のオープン競走において負担重量を新設。これに伴い競馬番組等においては、負担重量を別定Aおよび別定Bと表記。
・基礎重量56kg、収得賞金1,600万円超過馬は超過額1,200万円毎1kg増(別定A)
・〔新設〕基礎重量56kg、収得賞金1,600万円超過馬は超過額600万円毎1kg増(別定B)
【4】騎手の負担重量等について
[1]女性騎手への減量適用について
女性騎手の騎乗機会の拡大を図るため、一般競走における女性騎手に対する負担重量の減量制度を以下のとおり設定。
(1)減量する重量
所定の負担重量から2kg減じる。 ただし、見習騎手に対する減量適用期間に減ずる重量は、4kgまでとする。
(2)導入時期
2019年3月1日(金曜)
(2)出馬表の表記
騎手免許取得後5年未満 |
騎手免許取得後5年以上、または101勝以上 |
|||
30勝以下 |
31~50勝 |
51~100勝 |
||
男性騎手 |
▲3kg減量 |
△2kg減量 |
☆1kg減量 |
減量なし |
女性騎手 |
★4kg減量 |
▲3kg減量 |
◇2kg減量 |
※女性騎手に対する新たな減量記号は、2019年秋から表記予定。
[2]平地競走における最低負担重量の設定について
騎手の体位向上および女性騎手への減量適用に伴い、平地競走における最低負担重量を下表のとおり設定。
現行 |
変更後 |
オープン競走 |
48kg |
上記以外の競走 |
49kg |
[3]若手騎手競走の騎乗資格の変更について
見習騎手に対する負担重量の減量が適用されない若手騎手の出走機会を拡大し、併せて若手騎手競走を今後も安定的に実施するため、同競走の騎乗資格について、通算勝利度数による制限を撤廃し、「騎手免許取得後7年未満の騎手」に変更。
【5】各種シリーズについて
[1]ワールドオールスタージョッキーズについて
ワールドオールスタージョッキーズは、2018年度に引き続き、第2回札幌競馬第3・4日に実施。
[2]サマーシリーズについて
夏季競馬の振興を図るため、2018年度に引き続き「サマーシリーズ」と題して「サマースプリントシリーズ」、「サマーマイルシリーズ」、「サマー2000シリーズ」および「サマージョッキーズシリーズ」を実施。
[3]ヤングジョッキーズシリーズについて
見習騎手の注目度を一段と高め、騎乗数の増加および騎乗技術の向上を図るとともに、年末の中央および地方競馬双方を盛り上げるため、2018年度に引き続き、中央および地方競馬所属の見習騎手による「ヤングジョッキーズシリーズ」を実施。
なお、本シリーズは、全国の地方競馬場で実施する「トライアルラウンド」と年末の「ファイナルラウンド」で構成され、ファイナルラウンドの出場騎手は、トライアルラウンドの成績上位の騎手から選定する。
【6】その他改善事項について
[1]3歳未勝利競走の編成について
秋季競馬における出走状況を改善するため、2019年度以降秋季競馬においては3歳未勝利競走を編成しないこととする。
[2]3走成績による平地競走の出走制限について
より能力の拮抗した馬による競走を提供する等の観点から、3歳以上の未出走馬および未勝利馬が、新馬競走を除いた平地競走において3走連続して9着以下であった場合、2カ月間平地競走に出走できないこととする。なお、2019年度以降の競走を対象とする。
[3]タイムオーバーによる出走制限について
(1)平地重賞競走における出走制限
重賞競走の競走内容のさらなる充実を図るため、未出走馬および未勝利馬が平地重賞競走に出走した場合は、タイムオーバーによる出走制限を適用する。
(2)距離区分の変更
「タイムオーバーとなった馬の平地競走の出走制限」における距離区分を下表のとおり変更する。
距離 |
新馬以外の平地競走 |
新馬競走 |
||
---|---|---|---|---|
芝競走 |
ダ競走 |
芝競走 |
ダ競走 |
|
1,400m未満 ↓ 1,400m以下 |
3秒 |
4秒 |
4秒 |
5秒 |
1,400m以上
2,000m未満 ↓ 1,400m超 2,000m未満 |
4秒 |
5秒 |
5秒 |
6秒 |
2,000m以上 ↓ 2,000m以上 |
5秒 |
6秒 |
6秒 |
7秒 |