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新種牡馬が続々と登場! 社台スタリオンパレード2019が開催される

取材・文・写真/村本浩平


本来ならば11時半から始まるはずだった展示会に先駆けて、今シーズンから社台スタリオンステーションに入厩したサトノクラウンサトノダイヤモンドが、相次いでパレードリンクに姿を見せる。

それがとても珍しい光景であることは、種牡馬の展示会や、種牡馬の特性を知る人なら一目瞭然なはずだ。それぞれがボス的な性格をしている種牡馬は、他の種牡馬がパーソナルエリアに入ることをとても嫌う。2頭は距離を取りながら周回を繰り返していたが、その後、パレードリンクに入ってきたのが、サトノダイヤモンドを管理していた池江泰寿調教師と、サトノクラウンを管理していた堀宣行調教師。そして、2頭のオーナー里見治氏とともに、横並びになっての記念撮影会が行われた。

種牡馬となるような愛馬2頭を所有していただけでなく、同じ年に社台スタリオンステーションで繋養されたからこその奇跡のようなできごととも言えるが、この奇跡を起こせる程に、2頭の「しつけ」を行ったスタリオンスタッフをまずはたたえたい。

この記念撮影会の後に登場してきた種牡馬の数は27頭。そのうち、昨年のリーディングサイアーのトップ10に、繋養種牡馬の8頭がランクイン。まさに日本競馬界の縮図とも言える社台スタリオンステーションの種牡馬展示会だが、そのトップバッターとして姿をみせたのが、先ほどの記念撮影会にも姿を見せていたサトノダイヤモンドだった。

展示に際しては池江調教師から、「競りの展示で見たときから気品に満ち溢れており、2歳時に厩舎へ来たときも古馬のような風格がありました。クラシックディスタンス向きの適性があると思いますし、ゆくゆくはダービーを勝てるような産駒を期待しています」との言葉が聞かれていた。

↑サトノダイヤモンド

サトノクラウンの展示では、堀調教師にマイクが渡され、「堅い馬場や力のいる馬場もこなしただけでなく、瞬発力を必要とされる競馬と、長くいい脚を使う競馬でも結果を残してくれました。一番のストロングポイントは、走りたいという気持ちが強いことですし、その気持ちを受け継いだ産駒から、父を超えるような活躍馬が出てくると思います」と話した。

↑サトノクラウン

なんとこの日はマインドユアビスケッツの調教師で、共同オーナーでもあったChad Summers調教師が来場。「ダート馬としては驚異的な加速力があり、ゴール前ではいつも素晴らしい脚を見せてくれました。成長力もあり、それが本日の馬体にも証明されていると思います」と通訳を交えながら話してくれた。

↑マインドユアビスケッツ

新種牡馬の4頭目はレッドファルクス。こちらも現役時に管理をしていた尾関知人調教師が挨拶に立った。

「レッドファルクスは自分に初めてのG1タイトルを取らせてくれた馬でしたが、凄いと思うのは、芝のレースでは瞬発力を、ダートのレースでは持続力を使って、両方のレースでオープンを勝ってくれたことです。また、騎乗してくれた騎手からは『常に乗りやすい馬』との評価をもらっていますし、その部分もセールスポイントだと思っています」

↑レッドファルクス

新種牡馬最後の登場となったリアルスティールは、ゲストの登場こそなかったものの、解説を行ったスタリオン関係者からは、名牝ミエスクを祖祖母に持つ良血ぶりと、距離を問わずに重賞戦線を沸かせた活躍などが語られた。ディープインパクト産駒の後継種牡馬でも、国際的なアピールポイントは高く、ドバイターフを制した競走成績からも、世界のホースマンから注目される種牡馬となっていきそうな気がする。

↑リアルスティール

新種牡馬の展示に時間をかけたこともあり、他の22頭の展示があっという間だったと思えた程だったが、それでも厩舎から姿を見せてくる種牡馬のすべてがスターホースであり、名種牡馬というのは、国内外のスタリオンでもそうはないのではと思えてくる。そしてこの種牡馬展示会のトリを務めたのは、やはりディープインパクト。昨年は英仏のクラシックを制覇し、国際的な評価もさらに高めており、実際に昨年は「良血」「名牝」の要素が揃った繁殖牝馬が、国内外問わずに配合に訪れたという。

展示会の後で、ある生産者から「海外でも、これほどの種牡馬を見せてくれるスタリオンはそうそうないだろうね」と話しかけられたが、まさにその通りだなと改めて思わされた。


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