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7/14  函館記念(G3)
函館11R 芝2000m 15時45分発走予定

目次
  1. ハンデはやや重めのゾーンが好走
  2. 狙いは重賞好走馬
  3. 逃げ、好位組が有利
  4. 外枠は明らかに不利
  5. 予想印入り出走表
  6. 有力馬・気になる馬の評価(無印含め16頭を解説)
  7. 万哲の決断馬券(買い目)

【ハンデはやや重めのゾーンが好走】


函館記念は、以前は軽ハンデ馬が活躍する傾向でしたが、昨年から導入された「基本重量1kg増」もあって、今年の函館記念もそもそも「軽ハンデ馬」がほとんどいません。

過去10年で③着以内のあるハンデ別成績は以下の通り。

ハンデ 着別度数
56kg [5.2.0.33]
55kg [2.2.5.25]
54kg [2.1.2.27]
57kg [1.0.1.18]
53kg [0.1.1.2]
57.5kg [0.1.1.7]
56.5kg [0.1.0.0]
58kg [0.1.0.3]
52kg [0.1.0.7]

5頭の勝ち馬が出ている56kgは、昨年からの基本1kg増とみれば、今年のハンデでいえば「57kg」で、ここが好走ゾーン。

58kgを超えてくると勝ち切るのは決して楽ではなく、チャックネイトとハヤヤッコの58.5kgや、リカンカブールの58kgは大変でしょう。ただ、それはファンの方も分かっていて、チャックネイトやハヤヤッコは土曜時点で「人気薄」。そうなると、逆に狙いたくもなりますが。

ハンデ的に頭で買ってもいいのは57.5kg(サヴォーナ、トップナイフ、ホウオウビスケッツ)や56kgのデビットバローズあたりまで。

【狙いは重賞好走馬】


過去10年の勝ち馬は、函館記念以前に「重賞④着以内」の重賞好走歴がありました。昨年優勝したローシャムパークも、ステップ的には3勝クラスのむらさきSを勝ち上がった「上がり馬」でしたが、3歳秋のセントライト記念③着の好走実績がありました。直近で重賞好走がなくても、過去に好走している馬は侮れません。

今年でいうと、3勝クラスのパールSを勝ち上がったエンパイアウエストは重賞好走例どころか、重賞出走歴がないので微妙なタイプ。

2020年に15番人気で勝ったアドマイヤジャスタは2歳時にホープフルS②着の重賞好走例がありました。最近の成績が不振でも、底力がある馬は軽視できません。

逆に、重賞で④着以内がない馬(アケルナルスター、グランディアなど)は狙いたくなるもいますが、バッサリと評価を落としてOKかも。

【逃げ、好位組が有利】


函館の最後の直線は約260m。分かってはいても、やっぱり直線は短いです。「最終4コーナーで8番手以下」、つまり「中団より後ろ」にいた馬の優勝は、過去10年で1頭もありません。

2016年マイネルミラノ、2019年マイスタイルは純粋な逃げ切り勝ち。逃げ馬で狙いたい馬がいれば、購入OK。小回りを意識して、前で運べる「裏技」を持っている馬は軽視できません。今年の逃げ候補のうちアウスヴァールはさすがに力不足でしょうが、巴賞を逃げ切ったホウオウビスケッツ、巴賞で前で粘ったデビットバローズあたりは要注目。

脚質的には、前で粘るエンパイアウエスト(ただし重賞実績なし)や、発馬が決まった時には前に行けていたトップナイフなどは函館記念向きの脚質とみます。リカンカブールも中山金杯の時は好位で立ち回れていました(ただ、発馬で時折ポカはあります)。

【外枠は明らかに不利】


函館記念は「ひと桁馬番」が強烈に強い重賞としてよく知られています。過去10年でふた桁馬番で勝ったのは、2017年ルミナスウォリアー(馬番12番)、2020年アドマイヤジャスタ(馬番14番)だけ。

過去10年の枠番別成績は以下の通り。

枠番 着別度数
1枠 [1.0.3.15]
2枠 [2.3.0.15]
3枠 [2.3.0.15]
4枠 [2.2.2.14]
5枠 [1.1.2.16]
6枠 [1.0.0.19]
7枠 [1.1.0.18]
8枠 [0.0.3.17]

今夏の函館の芝コースは開催日に雨が降る日が少なく、内寄りの芝悪化は例年の最終日よりも進んでいません。土曜のレースを見ても、内粘りが十分に利いていました。こうなると、例年以上に「外枠不利」になるのでは?

大外の8枠が致命的不利となれば、2000mだと追走面で怪しいところもあるチャックネイトは「枠」の面でも厳しくなったと思います。外枠でも「内&前付け」できる馬ならば問題ないのでしょうが、軸で狙えるゾーンは黄色帽の5枠(馬番9、10番)までと考えます。

【予想印入り出走表 】


函館記念(G3)
函館11R 芝2000m 15時45分発走予定
馬番 馬名 性齢 斤量 騎手
1サヴォーナ牡457.5池添
2オニャンコポン牡557菱田
3エンパイアウエスト牝553横山武
4グランディアセ556三浦
5サンストックトン牡555藤岡佑
6リカンカブール牡558津村
7エミュー牝454鮫島駿
8プラチナトレジャー牡655永野
9アウスヴァールセ654古川吉
10トップナイフ牡457.5横山和
11アケルナルスター牡556
12ホウオウビスケッツ牡457.5岩田康
13デビットバローズ牡556武豊
14ハヤヤッコ牡858.5浜中
15チャックネイトセ658.5佐々木
16マイネルクリソーラ牡556丹内

【有力馬・気になる馬の評価】
馬名の後ろの適性評価は「函館芝2000m」に対するもの


◎⑩トップナイフ(適性◎)

昨年の三冠レースはすべて出負けして、流れに乗れずに終わっていますが、今回は脚部を手術して、臨んできました。2歳冬のホープフルS(②着)は逃げ粘って快走。昨夏の札幌記念(②着)は最終4コーナー先頭から粘りに粘りました。しっかりゲートを出て好位で走れれば、重賞②着4回の底力と、札幌で何度も好走している「洋芝適性」が活きる見立て。栗東で5月上旬から時間をかけて乗り込まれ、まったく太め感なく仕上がっています。手術効果で好位に行ければ。とにかく「スタート」だけか。ハンデ57.5kgも実績を考えれば有利に映ります。

○⑥リカンカブール(適性◎)

今年の函館の芝は例年ほど重くはありませんが、過去に不良馬場で快勝した実績からパワーが要る洋芝適性は十分。大阪杯はスタンド前発走でテンションが上がったのが敗因とみます。スタート地点が4コーナー奥にある函館芝2000mなら、メンタル面からもOKでしょう。問題は時折スタートでポカがあること。中山金杯優勝時の「1分58秒9」の好時計は、いまの時計が出る函館にはマッチします。金杯のように、好位で器用に立ち回れれば脅威。

▲⑫ホウオウビスケッツ(適性◎)

巴賞が道中掛かり気味になりながらの快勝。制御面に課題がない訳ではなく、現状1F延長がプラスになるかは微妙ですが、ひとまず「前付け」できるのは函館芝2000mでは有利でしょう。やや外目の枠だったり、ハンデ57.5kgだったりなど課題も多いですが、今週の最終追いは中1週とは思えないぐらいに動いており、評価を下げるのはあまりに危険。単勝で「6~8倍台」なら、まだまだ狙っていいゾーン。個人的には前走・巴賞の本命馬でした。

☆⑤サンストックトン(適性○)

札幌、函館の洋芝自体はプラス。以前よりズブくなってきた印象がある分、追走面に課題はあるので小回りがどうか?という不安はありますが、少なくとも巴賞(⑥着)の1800mよりは2000mの方が持ち味は活きるでしょう。前走から2kg減のハンデ55kgも有利。これまで重賞ではワンパンチ足りない印象で、重賞好走例がないのもマイナスですが、巴賞負け組の軽ハンデ馬が②、③着で穴を出すのは函館記念ではよくあるパターン。

△①サヴォーナ(適性△)

3歳夏に福島の信夫山特別を逃げ切っていて、小回り自体は合うと思います。ただ、問題は信夫山特別は2600m戦で、果たして2000mが合うかどうか? それでも、1月の日経新春杯はブローザホーンに次いで②着に入り、天皇賞・春でも⑥着に入った底力は、G3なら侮れません。函館2000mだと、どの位置で運べるのでしょうか? もし中団付近になってしまっても、最後は底力で追い上げてくるシーンは一考。ただ、①着では買いたくないタイプです。

△③エンパイアウエスト(適性○)

重賞実績がまったくない点はカギですが、パワータイプで、器用な立ち回りができるタイプ。小回りの2000mは間違いなく合っているでしょう。力が足りるかどうか? そのための「ハンデ53kg」で、事情はどうあれ、候補馬もいたはずの横山武騎手が最終的に乗っている点も不気味に映ります。

△⑬デビットバローズ(適性○)

巴賞(②着)はかなり馬っ気を出していました。その気性面が最大のカギになるでしょう。落ち着いて競馬に集中して走れれば、間違いなく巴賞の1800mよりは2000m向きだと思います。パワー兼備で、好位粘りに持ち込めば。

△⑮チャックネイト(適性△)

例年のようなもっと重い馬場だと、本当はベストだったと思います。軽めの芝で、外目の枠でトップハンデの58.5kg。買いたくない材料が揃いすぎた感じですが、その分だけオッズは想定より付いています。買いたくなってしまう誘惑にかられて、少し買っておきます。ただ、2000mは忙しい気はしています。

 ②オニャンコポン(適性△)

洋芝自体は、外を回る形になった巴賞でも最後は伸びていたようにOKでしょうが、マイルも併用しているいまのオニャンコポンに2000mがどうか。3歳時の京成杯制覇もあるため、なかなかハンデが軽くなってこないのも痛いです。

 ④グランディア(適性△)

2走前のスピカSが、コーナー4回の中山内回り1800mで器用に立ち回っての差し切り勝ち。小倉もこなす馬なので、小回り自体は問題ないでしょう。ただ、好走パターンは中団~後方からの差し。脚質がレースの質にマッチするかは微妙。

 ⑦エミュー(適性△)

例年の内が傷み出す最終週の芝ならまだ良いのでしょうが、内&前有利の舞台設定は良くないと思います。最近の成績からも激走は?

 ⑧プラチナトレジャー(適性△)

札幌で好走しているので洋芝自体はOKだと思いますが、最近の白星は「大箱」の東京コースが中心。よほどの前崩れにならないと厳しいのでは。

 ⑨アウスヴァール(適性○)

逃げる馬なので、すんなり行けたら函館は味方につけられるでしょう。ただ、それ以上に重賞では力不足では。よほど展開に恵まれないと…。

 ⑪アケルナルスター(適性○)

追い込み型でも器用にコーナーを回れるので、正直印を回すか悩みました。ただ、芝状態の良いいまの函館で差し馬がズバズバ台頭するイメージがなくて。

 ⑭ハヤヤッコ(適性◎)

2年前の函館記念制覇でコース適性自体は十分。ただ、外枠でハンデ58.5kg。最内の馬番1番と道悪を味方にした2年前とは状況が真逆です。

 ⑯マイネルクリソーラ(適性◯)

直接的には大外の馬番16番が辛いでしょう。調教の動きもそこまでではないと感じました。まだ良化途上。狙いは次走以降では。

【万哲の決断馬券】


函館記念らしい割れに割れたオッズ。少々手を広げても、採算は十分に取れるでしょう。◎トップナイフ自身は重賞②着4回の「②着キャラ」なので、馬連で買います。

券種・買い方 組み合わせ・点数
馬連
⑩-⑥⑫
各2,000円(計4,000円)
馬連
⑩-①③⑤⑬⑮
各1,000円(計5,000円)
馬連
⑥-⑫
1,000円
合計 10,000円
ご注意
レースに関する情報は、主催者発表のものをご確認ください。また、勝馬投票券の購入はお客様のご判断の元で行ってください。

記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。
小田哲也 プロフィール
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。2015年には宝塚記念で3連単52万馬券を当てるなど、万馬券メーカーであることから「万哲」という愛称で競馬ファンに親しまれている。2004年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、2009年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」パドック解説を担当中。

【予想スタイル】
まず重視するのは好走した時の最大パフォーマンス。極論すれば、条件に合わない距離、競馬場、馬場状態、あるいは展開等での凡走は無視してOK。着順タイプは常に善戦型より、三振か本塁打か?の「1着型」を好んで狙う傾向あり。京都、阪神と馬券相性が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。


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