【菊花賞】
2024年10月20日(日) 京都芝外3000m
出走表
馬番 | 印 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 | 厩舎 |
1 | ピースワンデュック | 牡3 | 柴田善 | 57 | 美・大竹 | |
2 | ノーブルスカイ | 牡3 | 池添 | 57 | 栗・高柳大 | |
3 | アスクカムオンモア | 牡3 | 北村友 | 57 | 栗・藤原英 | |
4 | ▲ | ダノンデサイル | 牡3 | 横山典 | 57 | 栗・安田翔 |
5 | △ | ハヤテノフクノスケ | 牡3 | 岩田望 | 57 | 栗・中村直 |
6 | ミスタージーティー | 牡3 | 坂井 | 57 | 栗・矢作 | |
7 | △ | ビザンチンドリーム | 牡3 | シュタルケ | 57 | 栗・坂口智 |
8 | ウエストナウ | 牡3 | 西村淳 | 57 | 栗・佐々木晶 | |
9 | コスモキュランダ | 牡3 | M.デムーロ | 57 | 美・加藤士 | |
10 | メイショウタバル | 牡3 | 浜中 | 57 | 栗・石橋 | |
11 | ショウナンラプンタ | 牡3 | 鮫島駿 | 57 | 栗・高野 | |
12 | シュバルツクーゲル | 牡3 | 松山 | 57 | 美・鹿戸 | |
13 | ◎ | アーバンシック | 牡3 | ルメール | 57 | 美・武井 |
14 | △ | メリオーレム | 牡3 | 藤岡佑 | 57 | 栗・友道 |
15 | エコロヴァルツ | 牡3 | 岩田康 | 57 | 栗・牧浦 | |
16 | ○ | ヘデントール | 牡3 | 戸崎 | 57 | 美・木村 |
17 | ☆ | アドマイヤテラ | 牡3 | 武豊 | 57 | 栗・友道 |
18 | アレグロブリランテ | 牡3 | 横山和 | 57 | 美・上原佑 |
コテツの見解
今年のダービーの決着時計を見ると
別路線組が台頭する可能性がありそう
菊花賞を検討する上でポイントになるのは、春クラシックを戦ってきた馬と別路線組との力関係をどう見るか、ということになります。
ここではそれを推測する要素として、過去10年(2014年以降)のダービーの勝ち時計と、その年の菊花賞馬がダービーでどうだったのか、その相関関係を調べてみました。
■2014年以降のダービー馬と菊花賞馬
年 | ダービー馬 | ダービーの 勝ち時計 | 菊花賞馬 | 菊花賞馬の ダービー着順 |
2022 | ドウデュース | 2分21秒9 | アスクビクターモア | ③着 |
2021 | シャフリヤール | 2分22秒5 | タイトルホルダー | ⑥着 |
2019 | ロジャーバローズ | 2分22秒6 | ワールドプレミア | 不出走 |
2015 | ドゥラメンテ | 2分23秒2 | キタサンブラック | ⑭着 |
2018 | ワグネリアン | 2分23秒6 | フィエールマン | 不出走 |
2016 | マカヒキ | 2分24秒0 | サトノダイヤモンド | ②着 |
2020 | コントレイル | 2分24秒1 | コントレイル | ①着 |
2024 | ダノンデサイル | 2分24秒3 | ? | ? |
2014 | ワンアンドオンリー | 2分24秒6 | トーホウジャッカル | 不出走 |
2023 | タスティエーラ | 2分25秒2 | ドゥレッツァ | 不出走 |
2017 | レイデオロ | 2分26秒9 | キセキ | 不出走 |
今年のダービーで、ダノンデサイルの勝ち時計は2分24秒3でした。過去10年のダービーでそれより遅かったのは2014年、2017年、2023年で、この3年の菊花賞馬はいずれもダービーに出走していなかった馬でした。
また、今年のオークスの勝ち時計はダービーより0秒3速い2分24秒0でした。過去10年でオークスの勝ち時計がダービーより速かったのは2017年と2023年で、上の表を見ると分かる通り、この2年の菊花賞勝ち馬はダービーに不出走でした。
昨年は②着にダービー馬タスティエーラ、③着に皐月賞馬ソールオリエンスが入っていて、クラシック出走馬が全くダメというわけではありません。今年はダービーで掲示板内の馬がダノンデサイル1頭だけということを考えても、今年は別路線組に台頭の余地あり、と見ることはできそうです。
上がり4Fのタイムと
O型コースの実績が重要
今年の菊花賞の概況が分かったところで、本題に入りましょう。過去10年の菊花賞のうち、京都で行われた2014~20年と2023年の好走馬を精査します。
菊花賞が行われる京都芝外3000mは4角の坂の頂上からスパートが始まり、上がり4ハロンのスピードが要求されます。過去10年のうち、不良馬場以外の京都での7年(良馬場)のレース上がり4Fは46秒4~48秒2。昨年は46秒5でした。
また、菊花賞はコーナーを6回通るコースで、折り合い面も重要になります。昨年はコーナーを4つのO型コースにおける複勝率が100%だった馬が馬券圏内を占めました。
ここでは2014~20年と2023年の菊花賞で馬券圏内に入った馬について、勝ったレースの上がり4F最速タイム(【1】)と、レース前の時点での芝のO型コースにおける複勝率(【2】)を調べてみましょう。
■過去10年のうち、京都施行の菊花賞
年 | 着 | 馬名 | 人 | 【1】 | 【2】 |
2014 | ① | トーホウジャッカル | 3 | 47秒2 | 100.0% |
② | サウンズオブアース | 4 | 46秒3 | 71.4% | |
③ | ゴールドアクター | 7 | 46秒7 | 71.4% | |
2015 | ① | キタサンブラック | 5 | 46秒5 | 75.0% |
② | リアルスティール | 2 | 46秒5 | 75.0% | |
③ | リアファル | 1 | 46秒1 | 100.0% | |
2016 | ① | サトノダイヤモンド | 1 | 46秒2 | 100.0% |
② | レインボーライン | 9 | 47秒4 | 80.0% | |
③ | エアスピネル | 6 | 46秒2 | 25.0% | |
2017 | ① | キセキ | 1 | 46秒5 | 100.0% |
② | クリンチャー | 10 | 47秒7 | 33.3% | |
③ | ポポカテペトル | 13 | 46秒5 | 37.5% | |
2018 | ① | フィエールマン | 7 | 46秒6 | 100.0% |
② | エタリオウ | 2 | 47秒0 | 75.0% | |
③ | ユーキャンスマイル | 10 | 46秒5 | 80.0% | |
2019 | ① | ワールドプレミア | 3 | 47秒6 | 100.0% |
② | サトノルークス | 8 | 46秒0 | 50.0% | |
③ | ヴェロックス | 1 | 46秒5 | 100.0% | |
2020 | ① | コントレイル | 1 | 45秒7 | 100.0% |
② | アリストテレス | 4 | 46秒7 | 100.0% | |
③ | サトノフラッグ | 5 | 47秒7 | 60.0% | |
2023 | ① | ドゥレッツァ | 4 | 45秒1 | 100.0% |
② | タスティエーラ | 2 | 45秒9 | 100.0% | |
③ | ソールオリエンス | 1 | 45秒8 | 100.0% |
【1】についてのポイントは、レース上がり4Fが46秒9以内のレースで勝ち鞍があった馬(黄色地)が、過去8回で2~3頭馬券圏内に入っています。
また、過去8年で馬券圏内に入った24頭のうち、20頭は【2】の複勝率が60%以上でした。特に、勝ち馬8頭はすべて75%以上です。【1】【2】の両方で色が付いた馬は、京都での過去8年すべてで馬券圏内に入っています。
京都改修後の2023年は、【1】が45秒台、【2】が100%の馬が馬券圏内を占めています。この傾向が続くかどうかにも注目したいところです。
今年の出走予定馬に当てはめてみましょう。【1】【2】とダービーの着順が以下の表になります。
■今年の菊花賞出走予定馬
馬名 | 【1】 | 【2】 | ダービー |
アーバンシック | 46秒4 | 60.0% | ⑪着 |
アスクカムオンモア | 46秒3 | 50.0% | 不出走 |
アドマイヤテラ | 46秒5 | 66.7% | 不出走 |
アレグロブリランテ | 48秒9 | 60.0% | 不出走 |
ウエストナウ | 47秒1 | 50.0% | 不出走 |
エコロヴァルツ | 47秒5 | 60.0% | ⑧着 |
コスモキュランダ | 47秒2 | 66.7% | ⑥着 |
シュバルツクーゲル | 46秒8 | 60.0% | 不出走 |
ショウナンラプンタ | 46秒2 | 66.7% | ⑮着 |
ダノンデサイル | 45秒1 | 66.7% | ①着 |
ノーブルスカイ | 48秒4 | 62.5% | 不出走 |
ハヤテノフクノスケ | 47秒9 | 50.0% | 不出走 |
ビザンチンドリーム | 46秒6 | 25.0% | ⑰着 |
ピースワンデュック | 46秒0 | 100.0% | 不出走 |
ヘデントール | 45秒7 | 80.0% | 不出走 |
ミスタージーティー | 46秒1 | 33.3% | ⑯着 |
メイショウタバル | 45秒4 | 50.0% | 取消 |
メリオーレム | 47秒5 | 85.7% | 不出走 |
【1】【2】の両方で色が付いたのはアーバンシック、アドマイヤテラ、シュバルツクーゲル、ショウナンラプンタ、ダノンデサイル、ピースワンデュック、ヘデントールです。
ちなみに、2019年以降の菊花賞のうち、3歳が初年度産駒だった種牡馬の産駒は、2019年③着ヴェロックス(父ジャスタウェイ)、2020年②着アリストテレス(父エピファネイア)、2021年①着タイトルホルダー(父ドゥラメンテ)、2023年②着タスティエーラ(父サトノクラウン)と、5年中4年で馬券圏内に入る馬が出ています。
今年の菊花賞で、3歳世代が初年度産駒なのはアーバンシック(父スワーヴリチャード)、アスクカムオンモア(父ブリックスアンドモルタル)、アドマイヤテラ(父レイデオロ)、コスモキュランダ(父アルアイン)、メリオーレム(父シュヴァルグラン)。このあたりも注目すべきかもしれません。
軸馬①
◎⑬アーバンシック
皐月賞は無印、ダービーは△の評価でしたが、今回は精神面の成長が著しい本馬を本命とします。もうひとつの要因は、前走のセントライト記念(①着)からルメール騎手が継続騎乗となること。過去10年の菊花賞でルメール騎手は[3.2.1.2]で、そのうち過去に勝利実績があった馬に騎乗だと③①②②①着。初年度産駒となる父スワーヴリチャードは今年G1を勝っていませんが、ここは最大のチャンスと見ます。
軸馬②
○⑯ヘデントール
今年の京成杯を勝ち時計2分0秒5(良)で制したダノンデサイルがダービーで優勝、②着アーバンシックはセントライト記念を制しています。ならば、京成杯の前日に未勝利戦を2分0秒2(良)で制した本馬も、相当な能力があると見ます。前走日本海S①着からの臨戦は、昨年の勝ち馬ドゥレッツァと同じ。ルメール騎手→戸崎騎手の乗り替わりは、芝G1で[2.1.0.6](複勝率33.3%)と悪くありません。
相手
▲④ダノンデサイル
前走のダービーは4ヶ月半ぶりの実戦で勝利していて、約5ヶ月ぶりは問題ないでしょう。データ的にも死角は少ないのですが、メンバー中最速の上がりで勝ったことがない点は少々気がかりなので、今回は▲とします。横山典騎手は芝3000m以上のG1で4番人気以内だと[3.5.3.10](複勝率52.4%)で、この鞍上に期待します。
☆⑰アドマイヤテラ
道悪芝は①②①着で、近2走は芝2200~2600mで②①着。スタミナが豊富なのは明確で、道悪馬場も歓迎でしょう。武豊騎手×友道厩舎のコンビは菊花賞で③①着です。
△⑤ハヤテノフクノスケ
△⑦ビザンチンドリーム
△⑭メリオーレム
買い目
馬単
⑬→④⑯⑰ 1000円×3点 3000円
3連複
⑬-④⑯⑰-④⑤⑦⑭⑯⑰ 200円×12点 2400円
3連単
⑬→④⑯⑰→④⑤⑦⑭⑯⑰ 100円×15点 1500円
3連単2頭軸マルチ
⑬⑯⇔④⑤⑦⑭⑰ 100円×30点 3000円
⑬→④⑯⑰ 1000円×3点 3000円
3連複
⑬-④⑯⑰-④⑤⑦⑭⑯⑰ 200円×12点 2400円
3連単
⑬→④⑯⑰→④⑤⑦⑭⑯⑰ 100円×15点 1500円
3連単2頭軸マルチ
⑬⑯⇔④⑤⑦⑭⑰ 100円×30点 3000円
計9900円
的中!! | 馬単⑬→⑯ 20.0倍×1000円=20000円 |
---|---|
的中!! | 3連複⑬-⑯-⑰ 52.0倍×200円=10400円 |
的中!! | 3連単⑬→⑯→⑰ 193.9倍×200円=38780円 |
ご注意
レースに関する情報は、主催者発表のものをご確認ください。また、勝馬投票券の購入はお客様のご判断の元で行ってください。
記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。
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コテツ プロフィール
2016年10月号よりサラブレ本誌に「サラリーマン馬券師」として寄稿。本誌では1ヶ月から1ヶ月半前の予想ながら、鋭い見解で実績を積み上げた。『サラブレモバイル』ではメンバー構成、馬場状態などを踏まえ、さらに精度を上げた直前予想をお届けします!