今週は「脱ぎ」と「千直」について熱く語ります!
2009.07.02
読者の方々からもおめでとうメールをいただきましたが、先週、上の方(松岡騎手)が乗ってノボジュピターが勝つことができました。
ご声援をいただきまして、ありがとうございます。実は、今回も福島に臨場で行っておりまして、尾関厩舎の2勝とも口取りに入ることができました。何という引きでしょう、と言いたくなってしまいます(苦笑)。
その福島競馬場で手を振ってくださった方からメールをいただいたのですが、検量室前で手を振っている方がいらっしゃるのはわかりました。ただ、まさか俺じゃねぇだろうと言いますか、俺に手を振ってくださる方がいるとは思っていませんでして、当然、誰か騎手だろうと思ったのですよ。ということで、どうもすみませんでした。
今度は、パドックではまずいですが、検量室前とかでしたら、名前を呼んでください。
では、村田さんとの対談の2回目をどうぞ。
[西塚信人調教助手(以下、西)]村田さんのブログもかなりブッチャけてますよね。
[村田一誠騎手(以下、村)]あれでも、俺としてはかなり抑えているんだよ。
[西]マジっすか。いやいや、あんなにブッチャけちゃっているブログはないですから。村田さんのブログを読んで、松岡がフラれたとかメールが来るらしいですよ。村田さんのように関係者のブログを読んでいる人が多いのでしょうね。
[村]俺、読んでねぇよ。
[西]またあ(笑)。
[村]ゴメン、よく読んでるよ。
[西]何、飲みますか?
[村]生かな。
[西]日本酒、どうですか?
[村]明日、起こしてくれる? 今日、調整ルームに泊まるから。
[西]了解です。じゃあ日本酒ということで。
[村]というか、マジで何を言うか分からねぇぞぉ。これこそブッチャけトークってことだよな。
[西]村田さんと言えば、武士沢さんと奥さんの出会いのきっかけを作った張本人らしいとお聞きしました。
[村]そう。俺が恋のキューピッドだったんだからね。
[西]武士沢さんは村田さんに悪いから、そこは書かないでくださいって言ってました。
[村]どういうこと?
[西]村田さんが結婚した後だったとか、そういうことじゃないのかと思います。詳しくは聞きませんでしたけど。
[村]違う、違う。あの頃は、まだウチの嫁と出会ってもいないよ。それは、ブシがそういうのを言われたくなかったからだけだよ。
[西]そうですかね。
[村]そうだって。話をすると、あることで合コン女王と会うことになったわけよ。実際会ったら、ブッチャけトークだから言っちゃうけど、まあ、俺の好みじゃなかったんだな。それでさ、1回限りと思っていたら、また合コンやろう、合コンやろうってうるさく言われたんだよ。
[西]話の途中ですいません。お聞きしたいのですが、そういう時って、職業とか、自分の正体を正直に言いました?
[村]言うわけないじゃん。
[西]じゃあ、何者ということで?
[村]カメラマンの助手だよ。
[西](爆笑)
[村]「明日、朝早くから撮影があるから、じゃあ今日はこれで」みたいな感じで早く終わらせていただいたんだよ。ただ、合コン、合コンというコールには押し切られてしまった。
[西]それで合コンをやったんですね。
[村]そう。女王と言うくらいだから、かわいい子を連れてくると期待していたら、ひとりだけかわいい子が来たんだよ。
[西]そのかわいいひとりが武士沢さんの奥さんだったわけですね。
[村]その通り。でも、その時はブシがいなかったんだけど、俺はもう女王を知っていて、もう合コンはやりたくないという思いしかなかったからね。
[西]女王担当となってしまったわけですか。
[村]早く終わらせたいから、『じゃあ、もうこれでいいだろう』という感じで、その時は終わらせたんだよ。これっきりだからと言ったのに、また電話が掛かってきてさ。もう1回、もう1回だけと言われて、「じゃあ、もう1回だけ、最後」と言って計画をしたんだけど、ちょうど馬主さんとの会食があって、その後に組み込んだんだよ。でも、一度行った奴らは行きたがらなくてさ、会食に行く予定だったブシをうまく連れ込んだわけ。
[西]ということはマンツーマンだったわけですね。
[村]そう。俺の知らない子を連れてきてくれって言っておいたのに、急に来られなくなっちゃって、再びブシの嫁さんだったのよ。でも、確かにかわいくて、1回目の時も「姫」と言われていたんだけど、彼女はブシで、女王は俺みたいな感じになっちゃってさ。
[西]村田さんの担当馬は女王だったわけですか。
[村](爆笑) 俺が女王の担当よ。まあ、元々どうするつもりもなかったんだけね。
[西]ただ、武士沢さんにとっては最高の結果となったわけだ。
[村]ブシは奥手というか、積極的なタイプには思っていなかったんだけど、俺がトイレに行っている間に電話番号を交換していてさ。アイツもやるなぁと思った。というか、これ出すの? ブシの話なんて、誰も読まないと思うけど。
[西]いえ、いえ、そんなことはありません。裸族の村田さんとの対談を楽しみにしてます、というメールさえいただいちゃってるんですから。ところで、そんなに脱ぐんですか?
[村]俺は、そんなに脱がないよ。
[西]でも、事前に聞いたところによると、すぐ脱いじゃうらしいですよね。
[村]まあ、脱ぐのに酒はいらない。
[西]名言ですね。脱ぐのに酒はいらない。
[村]ウーロン茶でも脱げるって。
[西・村](爆笑)
[村]でも、「お前、いまだに脱いでいるのか」って言われちゃうよ。「いえ、脱いでません」って言わなきゃ。
[西]田中勝春、村田一誠という裸族の王道というか、ラインを引く人間というのはいまの若手でいるんですか?
[村]いるよ。津村。
[西]あっ、そうですか。脱ぐんだ。
[村]いくらか、俺の笑いのツボを知っているのが津村なんだよ。確かに、他にも若いので脱ぐ奴はいる。でも、面白くないんだなぁ。
[西]あぁ、脱ぎが。
[村]脱げば笑いが取れると思ったら、大きな間違い。脱いでも面白くない奴は面白くないからね。
[西]タイミングもあるでしょうし、競馬と一緒かもしれませんね。
[村]タイミングもあるし、脱いでから何をするかというのが大事。だから、逆に下は脱いでも、上にはTシャツ1枚着ているくらいの方が面白かったりするわけよ。
[西]実は、僕は大学時代に“裸部”と書いて「らぶ」という部活に入っていたんですよ。
[村](爆笑) 変態?
[西]もちろん真剣ですよ。友人の部屋が部室になっていて、そこでは全員が裸にならなきゃならないルールだったんです。
[村]それ捕まらないの?
[西]部屋の中ですから。ある時、気づいたのが、全裸に靴下というのは最高だということだったんですよね。
[村]そう、そう、最高だよ。ただ、俺は全裸じゃないからね。
[西]あっ、そうなんだ。
[村]一枚皮をきているからね。というか被っていると言った方が良いかな。
[西・村](爆笑)
[村]これ使えんの?
[西]これは間違いなく使えます。というか、そろそろ競馬の話をさせていただきましょう。
[村]えぇ、競馬の話すんの?
[西]いやですか。
[村]いや、いいよ。
[西]実は、以前から何人かの読者の方から、アブミについて騎手の方にぜひ聞いてくださいというメールがあったんですよ。
[村]アブミって。
[西]物見する馬とか、ちょっと危ない馬とかに乗る時って、返し馬、時には競馬でも長めに設定していることがありますよね。
[村]するよ。
[西]長い時と、短い時の差というか、違いをプロに話してもらってください、ということだったんですよ。
[村]というか、話が逸れちゃかもしれないけど、俺が競馬でいちばん緊張するのは返し馬。いちばん気を遣うと言った方が良いかもしれない。返し馬というのはすごく大事なんだよ。
[西]なるほど。
[村]というか、真面目な話をしていいの?
[西]むしろお願いしたいですから。
[村]例えば、テンションが高かったり、うるさかったりする馬なら、なるべくリラックスさせてあげるようにと思うわけ。例えば、ここに来る間にも話が出た新潟1000mがあるよね。あそこは真っすぐでしょ。返し馬も真っすぐ向かうわけだよね。しかも、1000mを使うような馬たちは引っ掛かるようなタイプが多くて、ピリピリしているのが多かったりする。だから、俺は多少おとなしいタイプでも先出しにしてもらうことが多い。馬がいない時に、なるべく興奮しないように、よりリラックスした状態で返し馬をしたいんだよ。だから、先に出してくださいって言う。それとキャンターも少なめでね。
[西]少なめですね。
[村]そう。なるべく歩かせて、そこからダグを踏んでというようにして、ひとつひとつゆっくりとやるようにするわけよ。歩いていきなりキャンターではなく、馬とキッチリとコンタクトが取れて、人間がコントロールできているべきという意識をより強く持っている。普通ならコーナーがあるでしょ。そうすると馬も結構息を抜くことができるんだけど、直線で真っすぐだと、息を抜けず一気にグワッと行っちゃうだけになりかねない。そうなっちゃうと、馬も疲れちゃうわけだから、嫌だよね。
[西]『千直のスペシャリスト』と言われたりしていますよね。
[村]それはたまたまだと思う。
[西]でも、千直での返し馬での気の遣い方が好結果につながっているんだと思いますけど。
[村]いや、よくわかんねぇけど、間違いなく言えるのは、新潟直線1000mの返し馬は本当に気を遣うということ。前からそういう意識はあったし、気を遣っていた。
[西]千直ということで言わせていただくと、個人的に聞いてみたいことが、よく外枠有利と言われることなんですけど。
[村]馬場だけを考えれば、そうだよね。開幕週だからと言っても、内側は外と比べて芝の根付きがいまひとつということはある。それに対して、外はしっかりとしていて、見た目には違いは感じなくても、いざ走ってみると違うということがあるのは事実。でも、そうじゃない時には、真っすぐ走った方が良いんだから。普通に考えてそうでしょ。
[西]確かに。でも、スタートと同時に、グワッと外に向かって行くシーンが見受けられますよ。
[村]俺は新潟の千直の外枠って嫌いなんだよね。
[西]なぜ?
[村]馬のリズムを崩しちゃうから。一気にみんなが来るから、他の馬たちに合わせなきゃいけなくなっちゃう。例えば、この馬に入られちゃう前に頭だけ突っ込んでおこうとか思ってわずかに出たとする。でも、それだけでも馬はリズムを崩しちゃう可能性があるんだよね。それが真ん中より内だと、みんな外へ行っちゃっていなくなるから、自分のリズムで走れる。
[西]それで好きな時に外へ併せにいけば良いわけですからね。
[村]そうなんだよね。好きな時に、リズムを崩すことなく仕掛けていけるわけですよ。
[西]サンアディユはそれだったんですか?
[村]あの時は出遅れちゃったからね。
[西・村](爆笑)。
[西]でも、あの時は、内枠で、外へ行っていないと記憶しています。
[村]やっぱり直線の1000mなわけだから、真っすぐ走った方が良いでしょ。逆に、外枠で逃げても真ん中にそれより速い馬がいたら、それに合わせて付いて行かざるを得ないからね。意識ではダメだとわかっていても、あの状況になると体が動いちゃうんだよ。
[西]瞬間的な動きのなかで、やはり手応えも見えますからね。
[村]それが内だと、自分のリズムで行くことができるし、みんなの手応えも逆によく見えて、そこからの判断も加味しながら、自分の馬のリズムで仕掛けることができるわけよ。
[西]やはり、そういうところが千直での抜群の成績につながっているのではないですか。
[村]でも、結局は馬だからね。ただ……
いかがでしたでしょうか。第2回目はここまでとさせていただきます。
直線1000mの話は、新潟開催が近くなっていますので、馬券ファンの方の参考にもなるのではないでしょうか。
実は、その村田さんをノビーズに迎えてくださいというメールをくださった方がいらっしゃったのですが、それはいまの段階ではありません。
なぜかと言えば、ノビーズは音楽をストイックに追及していく集団だからです。裸族の話ではありませんが、目立ちたいだけではお断りせざるを得ません。ということにしておいてください(笑)。
それにしても、やはり勝利の味は格別です。3勝目を目指して頑張っていきたいと思いますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。
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