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新装フェアリーSの存在価値は、ジェルミナルが3ヶ月後にさらに上げる!?
文/編集部

4大場(東京、中山、京都、阪神)の中で、唯一、牝馬のG1競走が行われていないのが中山中山競馬場では、牝馬のG1どころかG2も行われていない。

フェアリーS中山芝1600mの重賞に変えて、果たしてどこに繋がると言うのだ。ケチを付けるのが大好きな性分なので、レース前はそんなことを考えていたが、ジェルミナルの勝利を見て考えが改まった。新装フェアリーSは、どこか明確なレースに繋がっているのではなく、おそらく未来が広がる重賞なのだろう。

ジェルミナルは2連勝で阪神JFに駒を進め、ブエナビスタに次ぐ2番人気に支持されていた。

そこで6着に敗れたとはいえ、今回は1番人気ながらも単勝オッズは4.5倍ジェルミナルに対して、まだ半信半疑な部分が強いことを示す数値だった。

真の実力がいかほどなのか、1月の関東にまで遠征してくる目的は何なのか。そんなことを考えられて、微妙なオッズになったのかもしれない。

阪神JFで2番人気に推されたほどの馬が、たった1ヶ月後に中山まで足を運び、再び重賞に挑んできた理由とは何だったのだろうか。

おそらく、桜花賞オークスと進むためにも、早くに賞金を稼いで余裕のあるローテーションを組みたい、との思惑があったのだろう。

今回の出走馬の中で、もっとも多くの賞金を稼いでいたのは、ファンタジーSを勝っているイナズマアマリリスで、同馬は桜花賞への出走権をほぼ手中にしている。

その他ではOP勝ちがある馬がおらず、ジェルミナルを含めて2勝馬が横一線で並んでいた。それらの馬たちは、フェアリーSを勝つか、もしくは2着に入れば、桜花賞出走へ一歩前進することができる。

気の早い話に聞こえるかもしれないが、3歳春のクラシックで好戦するには、トライアルで権利取りに四苦八苦しているようでは間に合わない恐れがあるし、いざ本番を迎える時にピークを過ぎてしまう危険もある。早くに賞金を稼げるチャンスがあるならば、それはモノにするに越したことはない。

そう考えていくと、フェアリーSがこの時期に移り、マイル戦に変更された意義は、実は大きいのかもしれない。阪神JFで2番人気に推された馬を出走に呼び込み、結果も残された。この傾向は来年以降も続くのかもしれませんね。

阪神JFでのジェルミナルは、8枠17番という外枠で、先行策を取ったものの、常に外を回らされる苦しい展開だった。

優勝したブエナビスタ外目の枠(7枠13番)で、外を回って差し切ったが、スタート直後は一度控え、3~4コーナーで外に持ち出されている。それと比べれば、ジェルミナルの距離ロスの分量はブエナビスタよりも大きく見えた。

競馬の神様はイタズラ好きなのか、ジェルミナルの今回の枠順は最内枠だった。中山芝1600mだから外枠よりはもちろん良いだろうが、最内枠だと内でゴチャつく危険もある。ジェルミナル自身、デビュー戦で3着に敗れた時が、内枠(3枠4番)で他馬にぶつけられる不利を受けていた。

賞金を重ねるような結果を残したいし、さらに言えば、次走以降に馬にフラストレーションが溜まるような競馬を避けたい。そんな思いがあったと思われるが、結果的に今回はペースが緩み、最内枠で脚を溜められたことが、最後の爆発力につながった。

レース後に「狙い通り」福永騎手が話したように、今回はすべての目的が達成されたのだろう。ジェルミナルはこれで、桜花賞への出走権を、事実上、手にしたことになる。

ブエナビスタ(3月14日生まれ)よりも4日早く生まれたジェルミナル(3月10日生まれ)は、デビュー戦初勝利ブエナビスタより先に記録していたが、阪神JF逆転に遭った。

あれから1ヶ月。再び桜花賞で対決する権利を得たジェルミナルは、1ヶ月の遅れを残り3ヶ月で埋め、逆転することができるだろうか。今年の桜花賞では、フェアリーSが1月に移行された価値が見られる。そんな気もしてくるが、さて、どうなるでしょう?

2着に入ったアイアムネオは内枠スタートから後方に控え、直線で内を捌いて追い上げてきた。キャリア1戦での重賞挑戦でこれだけの競馬ができるのだから、立派だろう。

ラジオNIKKEI杯2歳Sを制したロジユニヴァースもそうだが、ネオユニヴァース産駒は、早くからの完成度が高いなあと思わせられる。

3着に粘ったグッデーコパマイペースの逃げに持ち込めた利もあったのだろうが、4着以下には2馬身の差を付けていて、内容は高かった。

4着にはカツヨトワイニングが入り、結果的には、中山芝で勝ち鞍のある3頭が2~4着となり、その中でも内枠の2頭が馬券圏内に入線した。

それらの点を考慮すれば、5着以下に敗れた馬たちも、中山の急坂がこたえたのかもしれないし、真ん中から外枠の馬は外を回らされて距離ロスが生じた可能性も高いだろう。

それこそ、阪神JFで辛酸をなめ、今回のフェアリーSでその鬱憤を晴らしたジェルミナルと同じように、次走以降、合致した条件で巻き返してくる馬も少なくなさそうだ。

桜花賞ではなく、オークスを目指す中長距離路線、あるいは短距離路線に進む馬も出てくるだろう。各馬のチェックは怠らないようにしたい。

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