フサイチジャンクはサンデー得意の離れ業を成せるのか!?
1番人気の
フサイチジャンクが
6着。2番人気の
ミレニアムウイングが
10着。3番人気の
マツリダゴッホは
落馬競走中止というアクシデント……。
セントライト記念は人気上位馬が総崩れとなり、大波乱の決着となった。
勝った
サンデーサイレンス産駒の
トーセンシャナオーは単勝6780円の12番人気だった。地方佐賀のダート1400mで1勝を挙げてはいたものの、
芝は7戦して
[0.1.2.4]と未勝利。
芝未勝利馬が一気に重賞を制してしまう。
ダイワメジャーもダートで未勝利を勝ち上がり、スプリングSで3着。芝未勝利のまま挑んだ
皐月賞(04年)をあっさり勝ってしまったことは記憶に新しい。そのあたりが、サンデーサイレンスの凄まじさ、非凡の才能と言えるだろう。
それにしても、だ。勝った
トーセンシャナオー、2着の
トウショウシロッコ、3着の
ミストラルクルーズ。その好走にケチをつける気は毛頭ない。内、内でロスなく立ち回り、馬、騎手ともども見事なパフォーマンスだった。
だが、
菊花賞へ向けてという意味で、ガッカリした気持ちはどうしても残る。3000mという距離で、二冠馬
メイショウサムソンと対抗できる存在の出現。興味はそこにあっただけに。
それは
上り馬であっても、
春の実績馬であっても、どちらでも良いのだ。
菊花賞で期待を抱かせてくれるほどのパフォーマンスさえ見せてくれれば。残念ながら、個人的な印象で僭越だが、それほどの馬は見当たらなかった。
それなら、過去のデータから菊花賞好走馬をあぶり出せないものか。過去10年の成績を見ると、セントライト記念から菊花賞に臨んだ馬の成績は
[1.3.0.31]。唯一の勝ち馬は、01年の
マンハッタンカフェ1頭。同馬もまた
サンデーサイレンス産駒だ。やはり頼みの綱は、サンデーサイレンスということになるのか。
マンハッタンカフェは
セントライト記念で
4着に敗れ、
重賞未勝利の身で挑んだ
菊花賞を制してみせた。
初重賞勝ちがG1という、これまたサンデーサイレンス産駒得意の離れ業だった。
セントライト記念組で似たタイプを探すと……6着に敗れ、いまだ
重賞未勝利の
フサイチジャンクが浮上してくる。
青鹿毛、
社台ファーム生産馬という点でも同じだ。果たして、
フサイチジャンクは
マンハッタンカフェと同じ足跡を辿ることができるのか。菊花賞での興味として、ひとつ付け加えておきたい。
補足ながら、来週の
神戸新聞杯組は、過去10年の菊花賞において
[4.2.6.31]。ここ5年でも3頭の勝ち馬(02年
ヒシミラクル、03年
ザッツザプレンティ、05年
ディープインパクト)を出している。
メイショウサムソンの秋緒戦という興味と合わせて、菊花賞好走馬を見い出す意味でも注目したい。