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ディープ世代の登場により、中山大障害のセオリーが崩れ去った

文/安福良直

昨年の覇者テイエムドラゴン、障害入り以降6戦6勝のスプリングゲント、重賞3勝のコウエイトライ

今年の障害界を大いに盛り上げた3頭が、故障などで次々と休養。結局、三強不在のまま中山大障害を迎えることとなった。

強敵がいないので頭数こそ16頭と揃ったが、ハッキリ言って低レベルのメンバーだなあ、とレース前は思っていた。

しかし、レースが始まるとどの馬も見事な飛越。最大の難関、大竹柵でもつまずく馬すら見あたらず、落馬したのは大生け垣でのメジロアービンのみ。

三強不在でも、全体的なレベルは高かったと言っていいのではないだろうか。

そんな好レースを制したのは、逃げたマルカラスカル。最初の障害から先頭に立ち、結局一度も先頭を譲ることなくゴール。飛越も安定していて、危なっかしいシーンは一度もなかった。

大障害でこれだけ完璧な勝ち方ができるというのは、相当なものだぞ。思えばマルカラスカルは昨年末から3連勝していて、そのときはテイエムドラゴンに挑戦状を叩きつけるのはこの馬か、というほどの強さを発揮していたものだった。

休養後は障害を使わず、平地を2回走って大敗ばかりだったから、私は当時の強さを忘れかけていた。それでも2番人気だったのだから、覚えていた人も多かったということかな。

結局のところ、三強だと思っていた今年の障害界は実は四強で、3頭リタイアしたが残る一強が順当に勝った、というレースだったと言えるだろう。

おかげで悩ましくなったのは、最優秀障害馬の行方だ。レース前は、ここで誰が勝ってもスプリングゲントで決まりかなと思っていたのだが、マルカラスカルの勝ちっぷりがあまりにも見事なので、投票結果はもつれそうだ。

それにしても、障害界におけるディープ世代のレベルの高さには驚かされる。勝ったマルカラスカルだけでなく、2着メルシーエイタイム、3着アグネスハットと4歳馬が3着までを独占。昨年もテイエムドラゴンメルシーエイタイムの3歳馬ワンツーだった。

中山大障害はそもそも、大障害コースの経験豊富な古豪が強いレースのはずだが、この世代が登場してからは、このセオリーは粉々に崩れ去っている。

昨年の1、2着馬、そして今年の1、3着馬は中山コースすら未経験だった。今までこんなことはなかったぞ。

ディープ世代は、ディープインパクトを除いて平地では決して高レベルとは言いがたかったが、障害では逆に史上最強世代と呼んでいいくらい。さすがにディープ世代だけあって、「飛ぶ」のは得意?

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