陣営の隠れたファインプレーは、田中勝春騎手を押さえたこと!?
文/編集部
7番人気10着
10番人気
③着1番人気
②着8番人気9着
8番人気
③着10番人気9着
10番人気6着
16番人気
②着6番人気
①着3番人気
①着これは、
ガーネットSがダート1200m戦になってからの
田中勝春騎手の騎乗成績だ。
10戦して
[2.2.2.4]。3番人気以内に推されたのはわずか2回ながら、馬券に絡まなかった回数より絡んだ回数の方が多い。
好走するコツを掴んでいる、としか思えない成績だ。
ガーネットSでの
田中勝春騎手の戦法は、ほとんどが
追い込み。今回の
スリーアベニューもそうだが、4コーナーを8番手以下で回り、直線勝負に賭けている。
中山ダート1200mコースは、最後に急坂があるため、ゴール直前になって先行馬の脚色が鈍ることが多い。
上級条件となり、さらに
ハンデ戦ともなれば、息切れする馬も増えてくる。そこをズバッと突き刺す戦法がハマッているのだ。
まあそれでも、なんでもかんでも追い込み届くというわけではない。それだけの実力が馬になければ、追い込む側の馬が坂を上るのに疲れてしまう。
スリーアベニューは、
前走(アクアラインS)が大井競馬の
御神本騎手だった。その時も後方から内を突いて追い込みを決めたが、地方所属騎手のため、次走も乗れるかどうかはわからない。そこから10日ちょっとの間に、陣営が
田中勝春騎手を押さえたことが、今回の
隠れたファインプレーだったと言えるかもしれない。
ちなみに
田中勝春騎手は、レース後のインタビューで、
「前走で、凄い脚を使うなと思って見ていた」と話していたが、その前走で、
田中勝春騎手は
3秒3差の最下位に敗れている。ある意味、
スリーアベニューの凄さをもっとも肌で感じていた存在だったのだ(笑)。
追い込み連発で重賞ウイナーとなった
スリーアベニューだが、果たして、その未来はどうなるだろうか。
「そうそう何度も追い込みが決まるかい」とうがった見方をする人がいる一方、ハンデ戦となってからのこのレースの勝ち馬のその後を見ると、前途洋々にも思えてくる。
03年覇者の
ニホンピロサートは、その後、
プロキオンS、
サマーチャンピオン、
さきたま杯、
兵庫ゴールドトロフィーと重賞4勝。
04年覇者の
マイネルセレクトは、その後、
東京盃、
JBCスプリント、
黒船賞と重賞を3勝し、G1ウイナーに。
05年覇者の
メイショウボーラーも、
根岸S、
フェブラリーSと制してG1ウイナーに。
昨年の覇者
リミットレスビッドは、
根岸S、
東京盃、
兵庫ゴールドトロフィーと昨年だけで重賞4勝をマークした。
ダート短距離界の新星として登場した明け5歳の
スリーアベニューが、今後、巨星となって光り輝く可能性も十分あるだろう。
最後に
スリーアベニューの血統についてちょこっと触れておくと、父はご存じ
アフリートで、母が
エナジートウショウ。その母は
コーニストウショウとなっている。
コーニストウショウ……どっかで聞いたことがありませんか!?
そう、
芝短距離界の『お局様』的存在の
シーイズトウショウと同じなのだ(母母が
コーニストウショウ)。
スリーアベニューが、今後、
ダート短距離界の第一線に長~~~く君臨することは、もはや約束事なのかもしれません(笑)。