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チャンスが巡ってきた時に、余力がある者が真の勝者となる
文/編集部

世界的な株安が続いていて、日経平均株価は先週1週間だけで2661円(24.3%)も下落した。アメリカ発の金融不安が収まる気配を見せないのがその主因だが、ここまで下落しているのは、海外のヘッジファンドが換金売り、つまり株を現金に換える売却を重ねているからと言われている。

日本の株式市場で海外勢の売買代金シェアは65%もあり、実は国内勢よりも多い。その中でもヘッジファンドがおよそ半分ほどを占めていると言われていて、日本の株式市場は彼らの動向に大きく左右されているのである。

こんな状況下なので、日本の投資家、中でも個人投資家は干上がっているかと思いきや、意外にそうとも限らないらしい。もちろん大きな損失を出した人も多いのだろうが、ある証券会社の口座預金額は、ここにきて増加しているという。

その証券会社の人は、一時期投資を休んでいた人がこの株安を逆にチャンスだと見て、資金を入れて投資の準備を進めているのではないか、と話していた。

みんな相当なスケベちゃんである(笑)。

しかし、我々は彼らから学ぶべき点があるだろう。彼らは、「準備するだけの資金を保有していた」ということだ。チャンスが来ても、それに応えられる戦力がなければ応戦できない。これは大事なことだ。

ウオッカの単勝オッズは1.5倍だった。2番人気のスーパーホーネット10.7倍で、その差は9.2倍

今回逆転劇が起こったから言うわけではないが、2頭の前走の安田記念では、ウオッカスーパーホーネットの単勝オッズはともに4.1倍だった。安田記念で2頭の間に1秒0の差が付いたとはいえ、今回ここまで単勝オッズが開くとは思わなかった。

「メインレースの考え方」の中でウオッカの不安点をいくつか紹介したが、その中で「タニノギムレット産駒の休み明け芝成績」を掲載した。[1.9.6.97]で、勝ち切れないケースが多いというもの。

「心配しすぎかも」とも記したが、結果的に不安が的中することとなった。タニノギムレット産駒の休み明け芝成績は、これで[1.10.6.97](勝率0.9%)となった。

スーパーホーネット4ヶ月ぶりで、こちらは休み明け成績が5戦1勝だった。タニノギムレット産駒ウオッカ同様、休み明けでの信頼度が高かったかと言われれば、首をに振らざるを得ないだろう。

しかし、ここにバクチの妙味がある。同じような不安点を抱えていて、これだけオッズに開きがあるなら、裏目にも手を出すべきなのだろう。2頭の単勝オッズは、少なくとも前走時点では同程度でもあったのだから。

資金を入れて投資の準備を進めている人は、株安の底がいったいいつなのかを見極めようとしているはず。それは、株は買うか売るしかないので(ひとつの銘柄については)。

一方、競馬はと言えば、ウオッカ1着で買った上で、2着付けで買い足すこともできる。この辺りは、株の売買とは異なる点だ。しかし、どちらにも共通して言えるのは、軍資金がなければ戦いようがないということ。

スケベ心を持つ者も、弾がなければ真のスケベにはなれず、である。別に格好良く言う必要はないんですが(笑)、馬券を買う上ではこの教訓は覚えておきたい。

ウオッカにとっては、逃げ馬がいなかったことが不運だったとしか言いようがないだろう。

振り返れば、安田記念ではコンゴウリキシオーが良いペースを作り、ダービーではアサクサキングスが、阪神JFではルミナスハーバーがそれぞれ逃げを打っている。今回は、スピードがあるが故に自然とハナに立つ形になった。そのように見えた。

それでも、1800mの間、目標にされながら最後まで脚色が衰えなかったのだから立派だろう。今回のレースぶりは、両手を着いて立ち会いを待つ横綱のような振る舞いに見えた。横綱の本当の力は、当然、次走以降に見られるに違いない。

後続に2馬身以上の差を付けてマッチレースを勝利したスーパーホーネットには、安田記念ウオッカと同じ単勝オッズだった、つまりは同程度の力の持ち主と見られていた、そんな意地を見た気がした。

輸送を経ると体重が減りやすく、安田記念では美浦トレセンに滞在して臨む形を取っていたが、今回は栗東で2週連続で一杯に追い切られ、それでいて体重は前走比2kg減だった。

昨秋のスワンSでは、スイープトウショウアストンマーチャンフサイチリシャールらを破り、今春の京王杯SCではスズカフェニックスキストゥヘヴンらを撃破。今回はウオッカを差し切ったのだから、その力がG1級であることは誰もが認めるところだろう。あとは、G1の舞台でG1馬たちを退けること。その一点と言えそうだ。

スーパーホーネットは、これまで連勝をしたことが一度だけという馬なので、今回の激走でどれほどの疲れが出るか。次走についてはその回復具合がカギを握っている感じがする。

4歳以降で記録した7勝はすべて460~470kg。今回464kgだった体が、今秋にどう変化するかを見極めたいものだ。

チャンスが巡ってきた時に、どれだけの余力が残されているか。これは競走馬にも、馬券購入者にも、共通して言えることでしょう。

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