どうも! “馬迷男" 八木たかおです! リニューアル工事が終了し、今週から美浦の新しくなった坂路の本格運用がスタート。画像や映像を見ましたが、左右にそそり立つ壁はなかなかの迫力です。厩舎関係者からは｢地下に潜ってからキャンターに下ろすので、馬が落ち着いて走れているのがいい｣などとおおむね好評のよう。また、意外と馬は周りの壁を気にしないで走っているそうです。時計に関しては、今後しばらく様子を見ないと速いのか遅いのかも判断できないので、新聞などの調教欄のチェックは必須になりそうですね。

そしてリニューアルと言えば、京都競馬場が今週から2回開催を迎えます。当コラムでは1回開催に関してデータをまとめて、新･京都競馬場の傾向を探っていました。狙い目のポイントをおさらいしてみましょう。

■今年の京都に出走した馬体重500kg以上の馬

馬場	着別度数	勝率	複勝率
芝	[16.10.9.110]	11.0%	24.1%
ダート	[28.22.25.200]	10.2%	27.3%

■今年の京都芝に出走した馬体重500kg以上の馬

前走4角位置	着別度数	勝率	複勝率
1番手	[4.2.0.13]	21.1%	31.6%
2番手以内	[5.5.1.25]	13.9%	30.6%
3番手以内	[7.5.1.37]	14.0%	26.0%
4番手以内	[8.5.1.43]	14.0%	24.6%
5番手以下	[8.5.8.56]	10.4%	27.3%

■今年の京都ダートに出走した馬体重500kg以上の馬

前走4角位置	着別度数	勝率	複勝率
1番手	[8.3.0.15]	30.8%	42.3%
2番手以内	[15.7.5.43]	21.4%	38.6%
3番手以内	[17.11.10.60]	17.3%	38.8%
4番手以内	[18.12.16.71]	15.4%	39.3%
5番手以下	[9.10.9.114]	6.3%	19.7%

好走が目立っていた馬体重500kg以上の馬を対象に、前走の4角位置取りをチェック。競馬場がリニューアルされると芝コースが注目されがちな中、実はダートの逃げ･先行馬が狙い目という傾向が出ていました。開催を経て路面にも変化が出てきそうですが、ダートの先行馬を狙っていく手はありそうです。

---

シリウスSで対象騎手が勝利!

シリウスSは対象騎手だった岩田望騎手騎乗のハギノアレグリアスが1番人気①着。トップハンデタイの58.5kgを背負いながらも、人気に応えて力強い走りを見せてくれました。馬券もハギノアレグリアスを軸にした3連複20.0倍が的中です。

▲シリウスSは14→7→3で決着

今週の3日間開催で行われる重賞はサウジアラビアRC(東京芝1600m)、毎日王冠(東京芝1800m)、京都大賞典(京都芝2400m)の3レース。まずはサウジアラビアRCについて、去年から今年にかけて当該コースで実績を残している騎手をチェックしましょう。

■東京芝1600mで注目したい騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
ルメール騎手	[16.13.12.30]	22.5%	57.7%	47%	86%
戸崎騎手	[10.8.10.48]	13.2%	36.8%	53%	72%
菅原明騎手	[8.4.5.48]	12.3%	26.2%	89%	154%
横山武騎手	[7.10.9.41]	10.4%	38.8%	50%	74%
川田騎手	[7.5.3.17]	21.9%	46.9%	117%	76%
田辺騎手	[5.5.7.30]	10.6%	36.2%	57%	105%

※データ対象は2022年以降

G1も行われるコースということもあって、リーディング上位の名前が並びますが、その中でもルメール騎手の複勝率が優秀。川田騎手も高勝率です。ここはこの2人を対象騎手としましょう。

■東京芝1800mで注目したい騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
ルメール騎手	[11.17.9.26]	17.5%	58.7%	46%	79%
戸崎騎手	[10.8.9.39]	15.2%	40.9%	61%	70%
M.デムーロ騎手	[6.3.4.24]	16.2%	35.1%	84%	61%
菅原明騎手	[4.7.2.33]	8.7%	28.3%	51%	66%
松山騎手	[4.2.3.16]	16.0%	36.0%	195%	115%
岩田康騎手	[2.1.2.7]	16.7%	41.7%	350%	183%
池添騎手	[2.1.2.1]	33.3%	83.3%	280%	138%

※データ対象は2022年以降

松山騎手、岩田康騎手、池添騎手の回収率が目を引きますが、毎日王冠に騎乗予定馬がいません。ここは複勝率を参考にルメール騎手、戸崎騎手、M.デムーロ騎手の3人に期待します。

京都大賞典が行われる京都競馬場は改修工事があったので、2019～20年と今年の1回開催を対象に、当該コースで良績を残している騎手を調べてみました。ただ、傾向が微妙に異なる可能性もあるのでご参考までに。

■京都芝2400mで注目したい騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
川田騎手	[6.2.1.5]	42.9%	64.3%	122%	77%
池添騎手	[4.0.2.6]	33.3%	50.0%	145%	149%
和田竜騎手	[3.4.2.14]	13.0%	39.1%	62%	95%
坂井騎手	[2.3.2.8]	13.3%	46.7%	656%	205%
藤岡康騎手	[1.5.0.5]	9.1%	54.5%	38%	126%
北村宏騎手	[1.1.1.1]	25.0%	75.0%	395%	250%

※データ対象は2019年以降

坂井騎手と北村宏騎手は京都大賞典に騎乗予定馬がいません。上表に名前がある騎手のうち、川田騎手、池添騎手、藤岡康騎手、和田竜騎手を素直に対象騎手とします。中でも複勝率が優秀で、複勝回収率も100%を超えている藤岡康騎手は狙っておもしろい存在かも。

→神戸新聞杯で【穴ぐさ】が②着! 今週も要注目!←

---

開幕週は3歳馬優勢?

9月30日中山12Rは、前走②着で対象馬となっていたレヴールが1番人気①着。この馬の複勝を手堅くいただきました。

▲30日中山12Rは12→4→5で決着


それ以外に人気薄で好走した該当馬は、勝浦特別でヨールが8番人気②着&イラーレが7番人気③着に入りました。

先週は3歳馬と古馬が対戦した22レースで3歳馬12勝、4歳馬7勝、5歳馬1勝、6歳馬1勝、なんと11歳馬が1勝。古馬の巻き返しがあると予想していましたが、ほぼ互角の争いに持ち込んでいました。それにしても、1日阪神12Rを12番人気で勝った11歳馬マイネルプロンプトの頑張りには頭が下がります。

古馬の人気最上位馬は[4.2.4.12](勝率18.2%、複勝率45.5%、単勝回収率82%、複勝回収率80%)とまずまず。このうち1番人気に支持された馬は[2.0.1.1](勝率50.0%、複勝率75.0%、単勝回収率137%、複勝回収率100%)でした。

そして東京･京都が開幕週を迎える今週は、過去の傾向から恐らく3歳馬優勢とみます。3日間開催なので、流れをじっくり見極めたいところです。

---

対象馬が芙蓉Sを4番人気で快勝!

先週は4鞍に対象馬がいて[1.1.1.5]。芙蓉Sでシリウスコルトが4番人気①着、堺Sでキュールエフウジンが8番人気②着&セイクリッドゲイズが4番人気③着でした。

｢今週の厳選馬｣にも指名していたセイクリッドゲイズは、前走②着がメンバー中最速の上がり、ダート1800mの持ち時計はメンバー中1位という強調材料があった上、転戦過程も中京ダート→阪神ダートの『直線距離短縮』となり、『直線距離が同じ』の次に期待していいパターン。去勢手術明けを克服しての好走となりました。

◆各競馬場の直線距離による分類

●ロング
芝:東京､阪神外回り､新潟外回り
ダート:東京､中京

●ミドル
芝:阪神内回り､京都外回り､中京､新潟内回り
ダート:新潟､阪神

●ショート
芝:中山､京都内回り､福島､小倉､札幌､函館
ダート:中山､京都､福島､小倉､札幌､函館

今週の対象馬はページ最下部をご覧ください。3連単･馬単の頭、WIN5で狙うなら、『直線距離が同じ』の｢★｣付きということになります。『直線距離延長』の｢〇｣付き、『直線距離短縮』の無印は頭以外で狙います。

｢2歳OP限定、メンバー中最も速い上がりを使っていた馬作戦｣も振り返っておきましょう。2歳OPは先述の芙蓉Sでシリウスコルトが4番人気①着。これで現2歳世代OPの対象馬は[5.3.2.5]となりました。

今週の対象馬はサウジアラビアRCのボンドガール。この馬は｢騎手のコース実績に注目作戦｣で挙がった川田騎手が騎乗予定で、2つの新馬券術の対象となったことで期待が高まります。

そこで｢今週の厳選馬｣にボンドガールを指名。新馬戦の1戦しか走っていませんが、芝1600mの持ち時計はメンバー上位です。来年の春が楽しみになる走りを期待します。

→神戸新聞杯で【穴ぐさ】が②着! 今週も要注目!←

---

最後に観測種牡馬の情報です。回収率に重点を置いて、現2歳世代の新馬戦&未勝利戦で好成績を挙げている種牡馬の観測を続けています。

■芝

種牡馬	着別度数	単回収率	複回収率
スワーヴリチャード	[11.11.9.27]	268%	132%
リアルスティール	[4.5.4.14]	151%	91%
ニューイヤーズデイ	[2.4.4.17]	199%	132%
マクフィ	[2.2.0.9]	245%	116%
サトノクラウン	[2.0.4.25]	267%	235%

■ダート

種牡馬	着別度数	単回収率	複回収率
カリフォルニアクローム	[2.3.2.15]	282%	145%
ダノンレジェンド	[1.5.1.3]	18%	137%
コパノリッキー	[1.1.4.22]	127%	88%
シルバーステート	[1.0.2.3]	118%	195%

先週はレッドファルクス産駒が芝のレースに5頭出走しましたが、いずれも馬券圏内に入ることができませんでした。その影響で単複の回収率が100%割れ。一旦観測種牡馬から外します。

---

※投稿いただいた内容は､今後､弊社雑誌､書籍､ウェブ､その他の媒体へ掲載･収録させていただくことがあります｡ご了承ください｡