どうも! “馬迷男" 八木たかおです! ｢2月は競馬界にとって別れの季節｣などと言われます。その通りにJRAさんから今週、調教師7名と騎手1名の引退が正式に発表されました。しかし、今年はちょっと事情が異なるようです。

というのも、秋山真騎手は2月29日で引退となりますが、7名の調教師は3月5日での引退。つまり、3月2日、3日の開催が、引退を控えた調教師の皆さんにとってのラストウィークとなります。規定によるものだそうで、調教師免許に関して、満了日が木～土曜日だった時に｢有効期間の満了の日の後における最初の火曜日まで延長する｣とありました。こんな規定があったんですね。騎手も調教師も毎年2月末日で引退するものだと思っていました。

新規騎手への騎手免許交付は3月1日付ですから、そうすると3月2日、3日の開催では、引退調教師の管理馬で新規騎手が初騎乗や初勝利を記録する可能性もあるかも。こういうレアケースは見てみたいですね。そして、引退を控えた騎手、調教師の馬が人気薄で激走するのは毎年見られる光景。ここからの約1カ月は狙っていきたいところです。

ちなみに先週、引退を控えた騎手、調教師の馬で馬券圏内に入ったのは3頭。加用厩舎のプロミシングスターが4日京都2Rで1番人気②着、中野厩舎のフォワードアゲンが小倉日経OPで6番人気②着、ニシノフウジンが3日小倉5Rで5番人気①着でした。

個人的には、中野師絡みの馬券が2レースとも的中。小倉日経OPは馬連21.5倍、3日小倉5Rは馬連29.1倍が的中しました。僕が競馬を観始めた頃にテレビ中継されたのが1990年日本ダービーで起きた伝説の｢中野コール｣。中野師のホースマン人生の最後の最後までお世話になります。

▲小倉日経OPは5→3→2で決着

▲3日小倉5Rは6→4→7で決着

---

対象騎手が人気薄でのダブル激走!

先週は対象騎手が騎乗馬を人気薄で馬券圏内にエスコート。東京新聞杯はキング騎手騎乗のサクラトゥジュールが7番人気①着、きさらぎ賞はM.デムーロ騎手騎乗のシヴァースが8番人気③着でした。

“特別のキング"と呼ばせてもらっているキング騎手は先週、全成績が[3.1.0.7](勝率27.3%、複勝率36.4%)で、特別競走に限ると[2.0.0.4](勝率33.3%、複勝率33.3%)でした。3勝のうち、2勝を特別競走で挙げる活躍ぶり。短期免許で来日する騎手の中でもいわゆる“モレイラ人気"のように、騎乗馬が過剰に人気を背負う状況にはまだなっていないようなので、今のうちにキング騎手で高配当を狙いたいです。

今週の重賞はクイーンC(東京芝1600m)、共同通信杯(東京芝1800m)、京都記念(京都芝外2200m)の3レース。当該コースにおいて実績を残している騎手をチェックしていきましょう。対象期間は東京が昨年以降、京都が2019年以降です。

■東京芝1600mで注目したい騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
ルメール騎手	[17.12.10.16]	30.9%	70.9%	74%	98%
戸崎騎手	[9.6.7.37]	15.3%	37.3%	67%	69%
川田騎手	[5.3.1.9]	27.8%	50.0%	131%	74%
松山騎手	[4.3.1.14]	18.2%	36.4%	126%	64%
横山武騎手	[3.6.5.34]	6.3%	29.2%	60%	58%
キング騎手	[1.2.0.2]	20.0%	60.0%	676%	210%

※データ対象は2023年以降。黄地は当該重賞に騎乗予定あり

先週の東京新聞杯と同じ条件ですが、先週の結果が反映されて若干成績に変化が出ています。複勝率に注目するとルメール騎手、キング騎手、川田騎手が上位。この3人を対象騎手とします。

■東京芝1800mで注目したい騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
ルメール騎手	[9.6.10.14]	23.1%	64.1%	75%	81%
横山武騎手	[6.3.4.17]	20.0%	43.3%	73%	73%
菅原明騎手	[4.7.4.26]	9.8%	36.6%	57%	111%
戸崎騎手	[4.3.4.22]	12.1%	33.3%	33%	63%
松山騎手	[4.1.2.11]	22.2%	38.9%	275%	142%
坂井騎手	[2.2.1.6]	18.2%	45.5%	383%	271%
川田騎手	[1.4.4.5]	7.1%	64.3%	59%	128%
キングスコート騎手	[1.0.0.1]	50.0%	50.0%	250%	90%
キング騎手	[0.1.0.1]	0.0%	50.0%	0%	75%

※データ対象は2023年以降。黄地は当該重賞に騎乗予定あり

リストの中に複勝率50%以上が4人。ただ、頭数の少ないレースで対象騎手4人は多いかも。そこでルメール騎手、川田騎手の2人に絞ります。馬券的には坂井騎手、横山武騎手を加えた、複勝率上位6人の3連複ボックス20点なんて簡単でおもしろいかも。トリガミの恐れもありそうですが、買い目に強弱をつければプラス収支に持ち込めそうです。

■京都芝外2200mで注目したい騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
川田騎手	[7.1.5.8]	33.3%	61.9%	85%	90%
松山騎手	[3.5.1.15]	12.5%	38.2%	377%	194%
ルメール騎手	[3.3.0.5]	27.3%	54.5%	103%	82%
北村友騎手	[3.1.4.6]	21.4%	57.1%	108%	133%
岩田望騎手	[2.3.1.8]	14.3%	42.9%	70%	107%
浜中騎手	[1.2.1.5]	11.1%	44.4%	37%	123%
M.デムーロ騎手	[1.0.2.5]	12.5%	37.5%	40%	47%
西村淳騎手	[0.3.1.6]	0.0%	40.0%	0%	61%

※データ対象は2019年以降。黄地は当該重賞に騎乗予定あり

騎乗予定馬がいる中で複勝率が高いのは西村淳騎手、松山騎手、M.デムーロ騎手。ここはこの3人を対象騎手としましょう。

→きさらぎ賞で【穴ぐさ】ウォーターリヒトが10番人気②着!←

---

3歳OP限定作戦の対象馬がエルフィンSを快勝!

先週は5鞍に対象馬がいて[0.2.0.6]。きさらぎ賞でウォーターリヒトが10番人気②着と激走したほか、白嶺Sでイグザルトが5番人気②着に入りました。馬券は白嶺Sの3連複20.2倍が的中です。

▲白嶺Sは5→14→6で決着

◆各競馬場の直線距離による分類

●ロング
芝:東京､阪神外回り､新潟外回り
ダート:東京､中京

●ミドル
芝:阪神内回り､京都外回り､中京､新潟内回り
ダート:新潟､阪神

●ショート
芝:中山､京都内回り､福島､小倉､札幌､函館
ダート:中山､京都､福島､小倉､札幌､函館

今週の対象馬はページ最下部をご覧ください。3連単･馬単の頭、WIN5で狙うなら、『直線距離が同じ』の｢★｣付きということになります。『直線距離延長』の｢○｣付き、『直線距離短縮』の無印は頭以外で狙います。

｢3歳OP限定、メンバー中最も速い上がりを使っていた馬作戦｣も振り返っておきます。対象馬となっていたきさらぎ賞のファーヴェントは2番人気⑥着、エルフィンSのライトバックは1番人気①着でした。馬券はライトバックの複勝と、軸にした馬連6.5倍が的中。馬連は追加馬券でプラス収支です。

▲エルフィンSは2→5→3で決着

一方、｢厳選馬｣にも指名していた、きさらぎ賞のファーヴェントはゴール前で馬の間に入り、川田騎手が手綱を引くシーンがありました。そこまでは順調なレース運びだったので、次走に期待します。

これでこの世代のOPにおける対象馬の成績は[9.8.3.19]で勝率23.1%、複勝率51.3%。これで5週連続で馬券圏内に入り、勝率もアップしてきました。今週の対象馬はクイーンCのサフィラとルージュスエルテ、共同通信杯のフォスターボンドです。

そして｢今週の厳選馬｣にはクイーンCのサフィラを指名。前走は阪神JFで0秒7差の④着で、上位3頭には少し離されましたが大外からいい脚を長く使って追い込んできました。

前走の走破時計1分33秒3(良)は、芝1600mの持ち時計としてはメンバー中1位。また、鞍上の松山騎手は｢騎手のコース実績に注目作戦｣の対象騎手には入りませんでしたが、このコース条件で複勝率36.4%。メンバーを見渡しても突出した馬がいないメンバー構成に思えるので、買い材料が複数あるサフィラから勝負です。

→きさらぎ賞で【穴ぐさ】ウォーターリヒトが10番人気②着!←

---

意外に東京、京都でも好走!?

先週の馬体重500kg以上マル外の成績は3場の芝･ダート全距離で[0.3.0.7](複勝率30.0%、複勝回収率50%)。馬券圏内に入った馬はいたものの、やや不振でした。

3日東京3Rでは対象となっていたソレルビュレットが1番人気②着となり、この馬を馬券の軸にして3連複4.5倍が的中。追加馬券でプラス収支に持ち込めました。

▲3日東京3Rは15→4→12で決着

■先週の馬体重500kg以上の外国産馬

馬場･距離	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
芝1600m	[0.0.0.2]	0.0%	0.0%	0%	0%
ダート1300m	[0.0.0.1]	0.0%	0.0%	0%	0%
ダート1600m	[0.1.0.1]	0.0%	50.0%	0%	55%
ダート1700m	[0.0.0.1]	0.0%	0.0%	0%	0%
ダート1800m	[0.1.0.0]	0.0%	100.0%	0%	280%
ダート1900m	[0.1.0.2]	0.0%	33.3%	0%	36%

先週は京都で②着2回、東京で②着1回。この新馬券術は小倉での好走が去年多かったことをきっかけに立ち上げたのですが、想定とは異なる傾向となりました。ただ、狙える可能性が広がることは良いことだと考えます。また、先週の小倉で出走した馬体重500kg以上のマル外は1頭だけ。この新馬券術は対象馬の出走が少ない週もあるので、今後も長期にわたってデータを蓄積していきたいと思います。

文末まとめに、各場のダートに前走馬体重500kg以上のマル外が出走する場合は、馬名の前に｢外｣をつけて掲載していますので、参考にしてください。

---

最後に観測種牡馬の情報です。回収率に重点を置いて、明け3歳世代の新馬戦&未勝利戦で好成績を挙げている種牡馬の観測を続けています。

｢秋～冬のリアルスティール産駒｣が先週も好走しました。4日京都6R(未勝利戦、芝外2200m)で同産駒のヴェローチェエラが1番人気①着。この馬を①着付けにした3連単20.3倍が的中し、追加馬券でプラス幅を拡大できました。

▲4日京都6Rは5→11→9で決着

■芝

種牡馬	着別度数	単回収率	複回収率
リアルスティール	[17.13.8.52]	140%	99%
スワーヴリチャード	[16.16.18.73]	150%	100%
ニューイヤーズデイ	[6.7.6.37]	131%	96%
マクフィ	[3.2.2.17]	156%	90%

■ダート

種牡馬	着別度数	単回収率	複回収率
ダノンレジェンド	[8.10.5.28]	126%	139%
カリフォルニアクローム	[6.7.3.67]	181%	169%

芝の観測種牡馬の成績から分かる通り、新馬戦&未勝利戦に限ると先週の時点でリアルスティールがスワーヴリチャードを勝利数で上回りました。コツコツ型の印象があるリアルスティール産駒に、今後も注目していきます。

 

---

※投稿いただいた内容は､今後､弊社雑誌､書籍､ウェブ､その他の媒体へ掲載･収録させていただくことがあります｡ご了承ください｡