“馬迷男" 八木たかおです! 遅ればせながら、あけましておめでとうございます。毎週木曜更新に変更となる本年も新馬券術の開発に励んで参りますので、よろしくお願いいたします。

読者の皆さんはどんな年末年始を過ごされましたでしょうか? 僕はホープフルSの馬券購入が締切時刻にどうやら数秒のタッチの差で間に合わず、3連単2933.8倍を取り逃し、茫然としていたら年を越して、年始のお休みも終わっていた感があります…。買えなかった馬券ほど当たるのは“競馬あるある"。2025年は早めの行動を心がけて、高配当を逃さないようにしたいものです。ちなみに、17番人気③着のファウストラーゼンに関しては、初ブリンカーという理由のみで馬券に入れる予定でした。

さて、東西金杯がすでに終了して、中京で行われた京都金杯は短期免許で来日中のレイチェル･キング騎手がサクラトゥジュールに騎乗して6番人気①着。SNSでは｢キング姐さん｣がトレンド入りする盛り上がりを見せました。

キング騎手は昨年･2024年1月～3月の短期免許での来日でも活躍し、当コラムでも“特別のキング"として注目していました。初来日だった2023年ワールドオールスタージョッキーズ以降、先週までの日本での成績をいろいろな切り口で見ると、下記の通りとなります。

■国内でのキング騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
全成績	[18.14.18.104]	11.7%	32.5%	85%	98%
芝	[11.11.10.44]	14.5%	42.1%	118%	141%
ダート	[7.3.8.60]	9.0%	23.1%	54%	55%
芝の特別競走	[7.6.4.23]	17.5%	42.5%	189%	174%
ダートの特別競走	[2.0.2.11]	13.3%	26.7%	99%	82%
芝の1番人気	[3.1.0.2]	50.0%	66.7%	156%	100%
ダートの1番人気	[3.1.2.1]	42.9%	85.7%	100%	128%

全18勝のうち、その半分の9勝が特別競走。回収率を加味しても、やはり特別競走で馬券の頼りになる存在のようです。また、芝の方が好成績。ただ、ダートでも1番人気に騎乗した時は高い確率で馬券圏内を確保しています。しかし、現状では京都金杯のように“芝の特別競走"に騎乗してきた時が狙い目となりそう。今回の短期免許期間となる3月4日までは、馬券に入れておいた方が良さそうです。

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対象騎手が阪神Cで1番人気①着!

当コラムの2024年最終更新は有馬記念当週でした。その最終更新では、京都で行われた阪神Cの対象騎手に浮上したルメール騎手が、ナムラクレアを1番人気①着に導きました。

この新馬券術の検証を始めた2023年7月以降で、対象騎手が馬券圏内に入らなかった週は数回しかありません。今年も対象騎手の活躍に期待できそうです。

今週は3日間開催で、重賞はシンザン記念(中京芝1600m)とフェアリーS(中山芝1600m)の2レース。当該コースにおいて、好成績を収めている騎手をチェックしていきましょう。対象期間は昨年以降です。なお、リストアップする騎手は対象期間内に2度以上、馬券圏内に入っている騎手としています。

■中京芝1600mで注目したい騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
坂井騎手	[2.3.2.5]	16.7%	58.3%	119%	185%
西塚騎手	[2.3.3.9]	11.8%	47.1%	94%	241%
M.デムーロ騎手	[4.1.1.7]	30.8%	46.2%	200%	96%
西村淳騎手	[4.3.2.11]	20.0%	45.0%	162%	183%
岩田望騎手	[2.2.4.10]	11.1%	44.4%	62%	117%
川田騎手	[2.3.1.8]	14.3%	42.9%	43%	60%
池添騎手	[1.1.0.3]	20.0%	40.0%	102%	124%
松山騎手	[2.3.1.10]	12.5%	37.5%	55%	79%
吉田隼騎手	[2.0.1.6]	22.2%	33.3%	81%	55%
斎藤騎手	[1.4.0.10]	6.7%	33.3%	59%	238%
浜中騎手	[1.0.1.4]	16.7%	33.3%	123%	73%
藤岡佑騎手	[0.3.0.6]	0.0%	33.3%	0%	70%

※データ対象は2024年以降。黄地は当該重賞に騎乗予定あり

複勝率の順に、M.デムーロ騎手、西村淳騎手、岩田望騎手、川田騎手を対象とします。

■中山芝1600mで注目したい騎手

騎手	着別度数	勝率	複勝率	単回 収率	複回 収率
坂井騎手	[0.2.3.2]	0.0%	71.4%	0%	168%
西村淳騎手	[3.0.0.2]	60.0%	60.0%	986%	240%
斎藤騎手	[2.1.1.3]	28.6%	57.1%	335%	131%
ルメール騎手	[9.3.3.14]	31.0%	51.7%	66%	62%
マーカンド騎手	[2.3.0.5]	20.0%	50.0%	101%	88%
岩田望騎手	[1.1.3.6]	16.7%	50.0%	73%	103%
戸崎騎手	[6.7.4.22]	15.4%	43.6%	44%	90%
荻野極騎手	[0.0.3.4]	0.0%	42.9%	0%	230%
キング騎手	[2.1.2.7]	16.7%	41.7%	71%	167%
M.デムーロ騎手	[1.1.0.3]	20.0%	40.0%	64%	118%
大江原騎手	[0.2.0.3]	0.0%	40.0%	0%	52%
丸山騎手	[0.1.3.6]	0.0%	40.0%	0%	109%

※データ対象は2024年以降。黄地は当該重賞に騎乗予定あり

斎藤騎手、マーカンド騎手、戸崎騎手を対象とします。

→重賞での【穴ぐさ】は14週連続で馬券圏内!←

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対象馬がグレイトフルSで10番人気①着!

有馬記念当週は4鞍に対象馬がいて[3.0.3.4]の好成績でした。グレイトフルSでヴェルミセルが10番人気①着と激走。また、阪神Cでナムラクレアが1番人気①着、オフトレイルが9番人気③着、有馬記念でダノンデサイルが2番人気③着、御陵Sでモンブランミノルが1番人気①着、ルシュヴァルドールが2番人気③着でした。

馬券は御陵Sの3連複45.7倍が的中。11番人気が逃げ粘って②着だったお陰で、まずまずの好配当となりました。

▲御陵Sは1→13→15で決着

このレースのルシュヴァルドールは｢厳選馬｣に指名していました。前走･栂尾特別はメンバー中最速の上がりで突き抜けて3番人気①着。前走に続いて京都ダートへの出走だったので、最も期待できる『直線距離が同じ』の｢★｣付きとなっていました。今回もメンバー中最速の上がりで差してきましたが、2頭に先着を許す格好。しかし、3勝クラス初戦のレースとしては十分な内容でした。

◆各競馬場の直線距離による分類

●ロング
芝:東京､阪神外回り､新潟外回り
ダート:東京､中京

●ミドル
芝:阪神内回り､京都外回り､中京､新潟内回り
ダート:新潟､阪神

●ショート
芝:中山､京都内回り､福島､小倉､札幌､函館
ダート:中山､京都､福島､小倉､札幌､函館

今週の対象馬はページ最下部をご覧ください。3連単･馬単の頭、WIN5で狙うなら、『直線距離が同じ』の｢★｣付きということになります。『直線距離延長』の｢○｣付き、『直線距離短縮』の無印は頭以外で狙います。

そして、｢今週の厳選馬｣に指名するのは雅Sのサイモンザナドゥ。前走･ラッキーライラックCはメンバー中最速の上がりでクビ差の惜しい②着。京都ダート→中京ダートの転戦となるので、『直線距離延長』の｢〇｣付きとなります。

追い込み馬にしては最近安定感が増している印象で、近4走は②④③②着。馬券圏内に入った時はいずれもメンバー中最速の上がりを記録している切れ味自慢です。このタイプの馬は、鞍上･武豊騎手の得意なタイプではないでしょうか。3走連続となる騎乗も心強い点です。トップハンデ58kgで、やや人気が下がるようであれば、逆に美味しくなりそうな予感がします。

そして、｢2歳OP限定、メンバー中最も速い上がりを使っていた馬作戦｣は年が明けて｢3歳OP限定～｣に改題となります。なお、有馬記念当週は2歳OPのレースがありませんでした。

ホープフルSは4頭が同タイムで対象馬となっていて、クロワデュノールが1番人気①着、ジョバンニが6番人気②着、デルアヴァーが9番人気⑨着、リアライズオーラムが15番人気⑮着。さらに先週のジュニアCはシンフォーエバーが3番人気⑤着でした。これで対象馬の成績は[4.7.4.21](勝率11.1%、複勝率41.7%)となっています。

今週の対象馬はシンザン記念がカラヴァジェスティ、フェアリーSがミーントゥビーです。

→重賞での【穴ぐさ】は14週連続で馬券圏内!←

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対象馬の複勝回収率が年末年始で100%超え!

2024年12月21日～2025年1月6日までの開催5日間のダートにおいて、馬体重500kg以上マル外は[1.2.0.14](複勝率17.3%、複勝回収率109%)。成績がいまひとつなのに複勝回収率が100%を超えた大きな要因は、6日中京4Rに馬体重518kgで出走したゴールデンクラウドが4番人気②着となり、複勝が15.1倍ついたからです。

そして馬券は、6日中京8Rで馬体重530kgのルディックが2番人気①着となり、この馬を馬券の軸にして3連複13.8倍が当コラムの新年初的中となりました。2→3→1番人気の上位3頭の決着にしては、配当がまずまずつきました。

▲6日中京8Rは15→3→9で決着

従来の短距離ダート傾向と異なり、意外な好成績を示している中京ダート1900mでお年玉ゲットを目論んでいましたが、この距離条件は1月5日に1鞍行われたものの、馬体重500kg以上マル外の出走は無し。今週は2鞍ありますが、対象馬の出走予定はありません。

文末まとめに、各場のダートに前走馬体重500kg以上のマル外が出走する場合は、馬名の前に｢外｣をつけて掲載しています。

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続いて観測種牡馬の情報です。回収率に重点を置いて、新馬戦&未勝利戦で好成績を挙げている種牡馬の観測を続けています。

■芝

種牡馬	着別度数	単回 収率	複回 収率
モーリス	[22.8.10.74]	242%	117%
オルフェーヴル	[5.9.8.46]	135%	142%
シスキン	[3.4.0.3]	119%	89%

■ダート

種牡馬	着別度数	単回 収率	複回 収率
イントゥミスチーフ	[5.3.1.1]	132%	115%
キズナ	[2.5.6.25]	126%	109%

先週は観測種牡馬の産駒が芝のレースで好調でした。モーリス産駒が1勝、②着1回、③着1回。そしてオルフェーヴル産駒も②着1回、③着1回でした。

この年末年始に活躍を見せたのが、芝のオルフェーヴル産駒とダートのキズナ産駒。前者は2024年12月21日～2025年1月6日までの開催5日間において[1.1.2.6]で、28日京都3R(2歳未勝利戦、芝2000m)ではドラギニャンが15番人気③着の激走。上位2頭が2→1番人気だったため、配当的には下振れなのですが複勝38.7倍もつきました。全体の複勝回収率も大きくアップしています。

また後者は、同期間の成績が[0.2.3.7]で、③着に入った3頭の人気は9番人気、6番人気、7番人気。こちらも複勝回収率をグイっと上げてきました。好調なキズナ産駒ですが、ダートではあまり人気にならない点は魅力です。


そして最後に、新馬券術に繋がりそうな自由研究｢中山ダート1200mで持ち時計1位は狙えるか?｣の検証です。2024年12月21日～2025年1月6日までの開催5日間において中山ダート1200mは新馬戦を除くと13鞍行われ、持ち時計1位の馬は[2.2.1.8]。21日7R(2歳1勝クラス)でカネショウレジェンが2番人気①着、21日8R(3歳以上1勝クラス)でグランプレジールが5番人気②着、22日1R(未勝利戦)でスターランウェイが2番人気③着、ベストウィッシュCでルーラルハピネスが5番人気②着、5日1R(未勝利戦)でピッツァナポリが1番人気①着でした。

検証を始めた途端に不振に陥った持ち時計1位の馬たちでしたが、勝ち馬も2頭出ましたし、ようやく結果が出始めました。

そしてこの年末年始に、当たり前のことに改めて気づきました。ダート1200mのスタート地点が芝のコースとダートのコースがあるので、ほぼ同じタイムならオールダートのタイムを上位と見るべきだろう…と。これは、以前検証していた｢3歳馬よりも古馬狙い作戦｣と同様に、狙える持ち時計1位の条件を炙り出して、チャートのようにした方が良いかもしれませんね。｢新馬券術｣への昇格には、もう少し時間がかかりそうです。
 

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