トレセン入厩には必須! “検疫が回る”とは?
引き続き、編集部員の出資馬
オルボンディールは、栗東トレセン近郊の
ノーザンファームしがらきで充電中です。前回の更新からここまでの過程を、クラブ更新の情報から追ってみましょう。
11月10日 在厩場所:ノーザンファームしがらき 調教内容:坂路でハロン15秒 次走予定:未定
厩舎長「先日、西園調教師が来場し、状態を確認したところ、『しっかり疲れも取れて体調は良さそうですね。来週か再来週あたりの検疫が回ればそこで帰厩させたいと思うので、態勢を整えていてください』と仰っていました。今週から坂路でハロン15秒の調教を開始しており、順調に乗り込むことが出来ています。強いて言えば、もう一回り馬体に幅が出てきてほしいところですが、この馬なりに飼い葉をしっかり食べてくれているので、あとは成長を促しながら出走させていけば、実が入ってくるようになるでしょう。馬体重は462kgです」
|
特に問題なく、順調なようです。馬体について言及されていますが、母
サダムグランジュテは馬体重が460kgでデビューし、準OPを勝ったときの馬体重が478kgでしたから、使われつつ馬体が成長してくれば良いですね。
今回の情報で
「検疫が回る」という言葉が出てきました。“検疫”とは、外部の牧場などからトレセンをはじめとするJRAの施設に馬が入厩する際に、病気にかかっていないか、ワクチンはきちんと打たれているかどうか、違う馬ではないかといった感じで、いろいろな検査をする
入厩検疫のことです。ちょうど10年前、2007年に日本で馬インフルエンザが問題になりましたが、JRA施設内に伝染病の馬が入ることにより、その蔓延を防ぐためのものでもあります。
この入厩検疫、そういった検査をきちんと行うために、各施設で1日何頭という制限があります。中にはキャンセル待ちをする馬もいるそうで、その順番が回ってくることを
「検疫が回る」「検疫を確保する」と言っているんですね。
実際、2歳馬の入厩ラッシュの時や、年末年始、春秋の競馬シーズン前など、馬が移動を多く行う時期には検疫が特に混雑するとのこと。他馬の動向もかかわってくるため、そのあたりは成り行きに任せるしかないようです。
続いて、11月17日と24日の情報を一気にチェックしましょう。
11月17日 在厩場所:ノーザンファームしがらき 調教内容:坂路でハロン15秒 次走予定:未定
厩舎長「この中間も坂路でハロン15秒の調教を継続していますが、動きが良くなり、馬体に張りが出ていい体付きになっています。飼い葉をモリモリ食べる方ではありませんが、調教を行っていても馬体重が減ることなくフックラしています。体調そのものは良好なので、あとは帰厩に備えて体調を維持していきたいと思います。馬体重は458kgです」
↓
11月24日 在厩場所:ノーザンファームしがらき 調教内容:周回コースでキャンター、坂路でハロン15秒 次走予定:未定
厩舎長「この中間も坂路でハロン15秒の調教を継続していますが、馬体重の変動はそこまでありませんし、体調面は安定しています。強いて言えば、もう一回り幅が出てほしいところですが、飼い葉食いが実になって行けば逞しさが出てくるようになるでしょう。帰厩の連絡があるまで乗り込みながら鍛えていきたいと思います。馬体重は456kgです」
|
周回コースでキャンターを開始したこと以外、大きな動きはなかったようです。11月10日の情報から比べると、少し馬体重が減り気味ですね。
予定通りならそろそろ移動となりそうですが、
検疫がいつ回るか、それを待っているのかも? 順調なら次回の更新(12月22日の予定)では3戦目を迎えているかもしれません。
さて、ここからは前回に引き続き、ユーザーアンケート
「今年の2歳戦で、皆さんの出資馬の調子はいかがですか?」について、皆さんからいただいたメッセージをご紹介します。
竜胆さん「
フィニフティに出資しています。兄ステファノスと同じ父ディープインパクトで、同じ藤原英厩舎。兄ができなかった新馬勝ちをすることができて、これからますます期待が膨らみます」
フィニフティ(キャロットC所属)はメッセージもあるように、
ステファノスの全妹にあたる血統。11月12日の京都芝1600mを、
福永騎手騎乗で見事新馬勝ちしました。
ステファノスは2000m前後を得意とし、6歳となった今年も一線で活躍している馬ですが、こちらはどう成長するでしょうか。
まるヴィンナさん「
アンブロジオです。シルクの2歳世代で初めて2勝目を挙げることができた馬です。関東馬ですがルメール騎手とも手が合っているようなので、このまま続けて乗ってくれると嬉しいのですが。関係者の方、よろしくお願いします(笑)」
アンブロジオ(シルクHC所属)は11月26日の
ベゴニア賞(東京芝1600m)で2勝目を挙げました。今後はひと息入れる予定とのことですが、来年のマイル戦線で楽しみな存在になりそうですね。
このテーマでのユーザーアンケートは今回で一旦締め切りとさせていただきます。回答いただいた皆さん、ありがとうございました!
今回は最後に、11月29日に発表された
シルクHC2017年度第1回追加募集馬にも触れてみたいと思います。
追加募集馬は大挙6頭。その一覧は以下の通りとなります。
性 |
父 母 |
予定厩舎 |
1口価格 |
牡 |
パイロ ショウナンハトバ |
美・武藤 |
3.2万円 |
牡 |
エスポワールシチー コールドフロント |
美・小笠 |
3.2万円 |
牝 |
スクリーンヒーロー ロイヤルクリッパー |
美・武市 |
2.8万円 |
牡 |
メイショウボーラー ユメノハコブネ |
栗・新規開業 |
3.2万円 |
牝 |
ヴィクトワールピサ メジロフォーナ |
栗・新規開業 |
2.8万円 |
牡 |
Verrazano Opulence |
栗・西村 |
5.0万円 |
※1頭500口募集このうち、
父Verrazano(ヴェラザノ)×
母Opulence(オピュレンス)は日本ではなじみがない血統なので、調べてみました(下写真)。
ヴェラザノは3歳時にアメリカでダート9FのG1を2勝し、アイルランド移籍後に芝のマイルG1で2着に好走した万能型。母は不出走ですが、祖母
ラグズトゥリッチズは3歳時に牡馬に混じってG1
ベルモントSを制覇した名牝で、その半弟には同じく
ベルモントSを制した
ジャジル、日本で活躍した
カジノドライヴがいます。
この6頭はいずれもノーザンファームで育成されるとのことで、その点にも期待ですね。この6頭は会員向けのインターネット先行受付が12月1日(金)10時から、残口がある馬の新規入会向けは12月13日(水)から郵送で受付となります。興味がある方は、
シルクHCホームページをご覧下さい!
※次回は12月22日(金)の更新を予定しています。(オルボンディールの出走状況によって前後する可能性があります)