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ハンソデバンドは距離が延びても「我慢」が利く!?
文/編集部

出走馬の父を見ると、内からサクラプレジデント、ザカリヤ、フジキセキ、スペシャルウィーク、シンボリクリスエス、マンハッタンカフェ、キングカメハメハ、ステイゴールド、ニューイングランド、パラダイスクリーク、フレンチデピュティ、プリサイスエンド、バゴ。

ザブングルのネタのフレーズを用いれば、「ゾックゾクするやろ!」という感じでしょう。もちろん、現実的にはあり得ないことだが、もしこのメンバーで競馬をしたら、どんなことになるんだろうと、馬柱を見ていて、ついそんなことを考えてしまった。

いやしかし、レースも負けず劣らず。カワキタコマンドが引っ張った展開は、1000m通過が61秒6、レース上がりが34秒2。このレースでよく見られる、スローペースから直線での決め手勝負となったが、アリゼオ(1番人気)、ダノンシャンティ(2番人気)、ハンソデバンド(3番人気)と、上位人気に推された3頭が壮絶な叩き合い。

2番手から粘り込みを図るハンソデバンド、それをピッタリとマークして追いすがるアリゼオ、大外からまとめて交わしにかかるダノンシャンティ。3頭が後続を離して抜け出し、馬場の中央で馬体を併せ、先頭でゴールを駆け抜けようと必死に突き進む。ゴール前では3頭の馬体が横並びになり、3頭とも1分48秒2で走破した。

①着と②着の争いは写真判定にもつれ込んだが、結果は①着ハンソデバンド、②着ダノンシャンティ(ハナ差)、③着アリゼオ(クビ差)。2馬身差がついていたが、④着には4番人気のダイワアセットが入り、上位人気サイドが上位を占める堅い決着となった。

再びザブングルのネタのフレーズを用いれば、「カッチカチやぞ!」という感じですが(笑)、『メインレースの考え方』でも書かれていたように、東京芝1800mで行なわれた過去9年では、1~6番人気[9.8.7.30]、7番人気以下[0.1.2.50]というレースだから、展開とあわせて、これも例年通りという感じでしょうか。

いずれにしても、ラジオNIKKEI杯2歳Sで③着だったダノンシャンティを物差しにして考えれば、ダノンシャンティはもちろん、ハンソデバンドアリゼオもクラシック候補圏内に加わったと言えそう。

ダノンシャンティアリゼオは勝って賞金を加算し、賞金面でクラシックへの出走を確実なものにしたかったところだろうが、キャリア3戦目に加え、初コース(東京芝1800m)でこれだけのパフォーマンスを発揮できるのなら、展望は決して暗くはないはず。

特にアリゼオ。1.8倍の断然1番人気に推されながら③着という結果だけ見れば、物足りない面が残るかもしれないが、2歳時に新馬→ホープフルSと2連勝し、3歳2月のこの共同通信杯で③着。しかも、上位2頭とはタイム差なしだった。

ダービーで②着となり、のちにG1を4勝した父シンボリクリスエスにしても、2勝目を挙げたのは3歳4月の山吹賞(500万)だった。父よりも早い時期にOPクラスで好勝負している事実は、評価されてしかるべきだと思う。

一方、ハンソデバンドはこれで未勝利→ジュニアC→共同通信杯と破竹の3連勝。10年2月7日終了時点で、マンハッタンカフェ産駒は1~5月の3歳限定の芝重賞で[8.6.3.34]、勝率15.7%、連対率27.5%、複勝率33.3%と好成績だから、いまの時期に強さを見せるタイプが多く、ハンソデバンドもその1頭ということだろう。

ハンソデバンドの手綱を取った蛯名騎手は、レース後のコメントで「ペースが遅かったので、なだめるのが大変でした。まじめな馬なので、今後も楽しみだと思います」と語っていたが、クラシックに向けては、前向きな気性をどうコントロールしていくか、「我慢」という部分がポイントになってくるかもしれない。

ちなみに、ハンソデバンドの馬名の由来はというと、「真冬でも半袖ユニホームを着用するサッカー選手名」となっていて、セレッソ大阪の播戸竜二選手のことを指すらしい。最初はハンソデバンドという馬名の意味がまったくわからなかったが、なるほどそういうことかと。

渡邊隆オーナーの所有馬にはハンソデバンドをはじめ、オフサイドトラップワールドカップダイレクトパスなど、サッカーに関連した馬名が多い。調べてみて、ヘディングマキ(馬名の由来:サッカーにおけるプレーのひとつで、頭を使ってボールを扱う+人名)もなるほどと納得した(人名はおそらくジェフユナイテッド市原・千葉の巻誠一郎選手)。

ハンソデバンド=半袖播戸。半袖播戸=寒さに我慢強い。寒さに我慢強い=忍耐力がある。忍耐力がある=ハンソデバンド。ということは、ハンソデバンドはクラシックに向けて距離が延びても「我慢」が利く!? ついそんなことを考えてしまったが、これは単なる想像ではなく、現実的に十分ありえそうだ。