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ディープインパクトのダービーに匹敵する内容の好時計で勝利
文/編集部

いやはや、驚いた。まさかここまでの強さとは。若葉Sで下したヒルノダムールが皐月賞で②着と好走したことから、ペルーサが現3歳世代で上位の能力を秘めていることは想像がついたが、2分24秒3の好時計で4馬身差の楽勝劇は、想像を上回る圧巻の内容だった。

勝ち時計の2分24秒3は、04年ハイアーゲームの2分24秒1に次いで、同レース史上2位。3位が06年アドマイヤメインの2分25秒3だから、04年と今年は飛び抜けて速いと言ってもいいだろう。

さらに驚かされるのは終いのラップ。前半5Fが60秒0と、ある程度淀みないラップで流れ、終いが11秒8-11秒5-11秒3-11秒7と4F連続の11秒台。ペルーサはこの中を、上がり3F33秒7で余裕たっぷりに差し切った。

04年の終い4Fは、12秒2-11秒3-11秒4-11秒4。終いの4F→3Fにかけて0秒9のラップの落ち込みが見られ、落ち込みが0秒3だった今年に比べれば、ハイアーゲームは中団追走から、4F→3Fの部分で前との差を詰めやすい状況で差し切ったという感じになる。

90年以降に、勝ち時計が2分24秒5以内だった東京芝2400mは19レースあるが、終い3Fのラップがすべて11秒台だったのは04&10年の青葉賞の他に、ディープインパクトが勝った05年のダービー(12秒2→11秒9)と、ウオッカが勝った07年のダービー(12秒2→11秒4)の2レース。

カッコ内は終いの4F→3Fのラップだが、この部分の落ち込みはディープインパクトが0秒3(今回のペルーサと同じ)、ウオッカが0秒8となる。この部分を重視して考えるなら、今回のペルーサ「ディープインパクトのダービーに匹敵するような内容の勝利」と言ってもいいかもしれない。

こういった今回の時計面だけでも、ペルーサの勝利内容の優秀さは十分に見て取れるが、さらに補足として、これまでの戦績も含めたデータも示しておこう。

過去10年の青葉賞の勝ち馬で、次走にダービーで連対した馬は、02年・シンボリクリスエス、03年・ゼンノロブロイ、06年・アドマイヤメイン。「この3頭のうち、アドマイヤメイン以外はペルーサと同じく藤沢和雄厩舎の所属」という言い方もできるが、3頭には戦績的な共通点もある。

それは「500万下~OPクラス、中山&阪神、10頭立て以上の芝2000~2200m、という3つを満たした条件のレースを4角5番手以内で勝利」という実績があったこと。そして、過去10年の勝ち馬でこの実績のなかった7頭については、すべてダービーで連外に終わっていた。

ペルーサは、青葉賞の前走の若葉S(OPクラス、阪神、10頭立ての芝2000m)を4角4番手で勝利。この意味でも「青葉賞勝ち馬のダービーでの連対条件」を満たしているし、先述の通り、その勝利が皐月賞②着のヒルノダムールを下したものという点でも、その価値は高いと言えるだろう。

父のゼンノロブロイペルーサと同じく、皐月賞に出走することなく、横山典弘騎手が騎乗して青葉賞で初重賞制覇を果たし、ダービー(03年)ではネオユニヴァースに半馬身及ばず②着。くしくもペルーサはダービーに向けて、皐月賞を制したネオユニヴァース産駒ヴィクトワールピサが最大のライバルとなっている。

ペルーサの今回の勝利は、「父を超えた」が過言ではないような内容だったが、ダービーでも「父を超えた」と思える走りを見せてくれるだろうか。その可能性も決して低くはないように思えるが、まずはその前に、ペルーサの能力が最大限に発揮されるためにも、重馬場の03年とは違って良馬場のダービーを願いたいと思う。