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アーネストリーは今回の勝利でG1級の能力を示した!?
文/編集部

逃げたドリームサンデーが作り出したペースは、1000m通過が61秒0。スローペースで流れたことで、レース上がりは34秒2と速くなったが、アーネストリーが逃げ込みを図ったドリームサンデーを2番手からきっちりと捕え、中日新聞杯に続いて重賞連勝となった。

今年は中京競馬場が改修工事中のため、京都芝2000mに舞台を変えて行なわれた金鯱賞だったが、中京芝2000mでも京都芝2000mでも勝ち星を挙げているアーネストリーにとっては、コース変更はさしたる問題ではなかったということだろう。

今回の勝ち時計は1分59秒5。アーネストリーは3走前の大原S(準OP、京都芝2000m)を1分58秒0で圧勝し、前走の中日新聞杯を1分57秒4で制しているから、時計自体は楽に走破できるもの。2週前に行なわれた鴨川特別(1000万、京都芝2000m)の勝ち時計が1分59秒4だったから、G2戦の時計としてはむしろ平凡と言える。

ただ、アーネストリーは今回が5ヶ月半の休養明け。その中間に、蹄冠欠損によって中京記念を回避したという経緯もあったようだが、その中、堂々の1番人気に推され、見事にその期待に応えて勝利したことは、今後に向けて期待が膨らむ結果だろう。

というのも、休み明けで1番人気に推された中、別定戦の芝G2で勝利するというのは、高い能力が要求されるパフォーマンスだと思うから。86年以降、別定戦の芝G2を休み明け、1番人気で勝利したのはアーネストリー以外だと以下の44頭になる。

エアグルーヴ
オグリキャップ
カンパニー
グラスワンダー
サイレンススズカ
サクラプレジデント
サクラメガワンダー
シックスセンス
シンコウラブリイ
スーパークリーク
スーパーホーネット
セイウンスカイ
タイキシャトル
タイキブリザード
ダイナアクトレス
ダイワスカーレット
タップダンスシチー
タマモクロス
ディープインパクト
テイエムオペラオー
テレグノシス
トウカイテイオー
ナリタトップロード
ナリタブライアン
ニシノフラワー
ニッポーテイオー
ネーハイシーザー
ネオユニヴァース
バブルガムフェロー
バンブーメモリー
ヒシアマゾン
ホワイトストーン
マーベラスサンデー
マツリダゴッホ
マヤノトップガン
ミホシンザン
メイショウサムソン
メイショウドトウ
メジロドーベル
メジロマックイーン
ヤエノムテキ
ランニングフリー
リンカーン
ローゼンクロイツ

競馬史に名を刻んだ名馬がズラリと並んでいて、44頭のうち、実に35頭が芝G1勝ち馬だ。その中にはアーネストリーの父であり、芝G1で4勝を挙げたグラスワンダーもいる。

芝G1勝ちがない9頭(サクラプレジデントサクラメガワンダーシックスセンススーパーホーネットダイナアクトレスホワイトストーンランニングフリーリンカーンローゼンクロイツ)についても、ローゼンクロイツ以外は芝G1で連対があり、ローゼンクロイツも芝G1で③着ならあった。

アーネストリーが勝利した今年の金鯱賞には、芝G1で連対があるのが牝馬のリトルアマポーラだけ。出走馬のレベルに疑問符が付くという見方もあるだろうが、佐藤哲三騎手が「まだ集中して走れていない面があった」とレース後に話していたから、余力を残して勝利した点で差し引きはゼロだろう。

アーネストリーはこの後、宝塚記念に向かう模様で、G1に初めて挑むことになりそう。宝塚記念は強豪が揃いそうだが、前記した44頭の実績を踏まえても、そこで好走できるだけのパフォーマンスは示したと言えるし、好走を期待したくなってくる。

佐々木晶三厩舎、佐藤哲三騎手のタッグと言えば、タップダンスシチーが思い浮かぶが、タップダンスシチーは別定戦の芝G2を休み明け、1番人気で勝利したのは03年の京都大賞典が最初で、次走、ジャパンCで9馬身差の圧勝。2回目は04年の金鯱賞で、次走の宝塚記念は2馬身差の完勝だった。

アーネストリーは先輩・タップダンスシチーに比肩することができるのか。それとも追いつき、追い越すのか。次走予定の宝塚記念だけではなく、今後のキャリアを通じて、その成長ぶりが楽しみになってきた。