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いよいよ乱れ桜が現実味を帯びてきた!?
文/編集部(W)、写真/川井博


フラワーCが行われた3月16日、東京ではが開花したと発表された。昨年よりも15日早く、統計を取り始めた1953年以降では02年に並んでもっとも早いとのこと。

4月7日の桜花賞までが散らずに残っていてくれるのか、競馬ファンならそんな心配も頭を過ぎるが、それはそれとして、フラワーCでも“サクラ”が開花した。

新馬戦フラワーCと連勝したサクラプレジール。キャリア1戦の馬による勝利は重賞となった87年以降では初であり、デビューから34日目での重賞制覇で、この点から言えば早咲きだろう。その一方、桜花賞へ向けて最終切符を賭けた戦いという側面もあるフラワーCを制したという観点からは遅咲きとも取れる。

ともあれ、近親にはサクラチトセオーサクラキャンドルサクラメガワンダーといった活躍馬がズラリ。父はサクラプレジデントで、その近親にはサクラチヨノオーサクラホクトオーサクラヴィクトリアなどなど。サクラプレジールはまさにサクラ・ブランドの結晶と言っても過言ではない。

東京芝1600mの新馬戦は2番手で追走し、持ったまま残り1F付近まで到達。そこから仕掛けられるとサッと抜け出して押し切り勝ち。中山芝1800mに舞台が替わった今回も1000m通過62秒0のスローペースを好位で追走する形だったが、4コーナーから直線入口では馬場の荒れた内目を避けるように外目に進路を取り、直線でジワジワと脚を伸ばして進出。

最後は2番手から押し切りを図った最内エクスパーシヴ、好位の内から抜け出してきたリラコサージュ、大外強襲のエバーブロッサムと並んで大接戦となったが、サクラプレジールの頭がグイッと出たところがゴール板だった。

2勝馬はダ1200mで2勝していたタプロームのみというメンバー構成だと強気にはなれない印象もあるが、少なくともキャリア1戦でトリッキーな中山芝1800mの重賞を制したことは能力の裏付けがなければできない芸当と思われる。

この後、桜花賞に向かうのか、それともオークスに備えるのかは分からないが、混戦模様の3歳牝馬戦線にまた1頭、注目馬が現れたことは事実だろう。

一方、メンバー中最速の上がり(34秒3)を使って②着まで鋭伸したエバーブロッサム。外差しが届きやすくなった中山の馬場とはいえ、終いの脚は目を引いた。

ヴィクトリアマイルを制したエイジアンウインズの半妹だが、芝1600mの新馬戦で⑥着に敗れた後、牡馬相手に芝2000mで勝利し、そして今回の②着。こちらは距離が延びて良さが出てきた感じなので、オークスで注目しておきたい1頭だ。

なお、3歳牝馬限定重賞は今年に入ってここまでフェアリーSクイーンCチューリップ賞フィリーズレビューフラワーCが行われたが、1番人気は順にイリュミナンス(④着)、コレクターアイテム(⑨着)、レッドオーヴァル(⑦着)、サンブルエミューズ(⑪着)、カラフルブラッサム(⑦着)と、馬券圏外に敗れている。

桜花賞前の3歳牝馬限定重賞で1番人気が負け続けたのは90年以降だと95年と02年だけ。ただ、その2年は勝ち馬はいなくても②着になった馬はいたので、②着はおろか③着すらないという今年は異常事態とも言える。

95年桜花賞は7番人気ワンダーパヒュームが制し、1.7倍の断然1番人気に推されたライデンリーダーは④着。02年桜花賞は13番人気アローキャリーが①着、7番人気ブルーリッジリバーが②着で人気薄がワンツーを果たし、1番人気シャイニンルビーは③着だった。

そういった歴史を見ると、今年の桜花賞も平穏に収まるとは考えづらく、いよいよ乱れ桜が現実味を帯びてきた。