“ハンデに恵まれた”2頭が上位を占める結果になった
文/編集部(T)、写真/稲葉訓也
ハンデ戦の時に新聞などに掲載される厩舎サイドのコメントで、
「ハンデが見込まれた」、
「ハンデが思ったより軽かった」というコメントが掲載されることがある。
同じことは我々ファンも感じることで、
「なんでこの馬がこんなに重いの!?」、
「あと1kg軽かったら買うのになあ」と思ったことがある方は多いのではないだろうか。
今回も同じで、戦前にハンデが発表された時点で、自分は
「アドマイヤラクティ、スマートロビンあたりにとっては厳しいハンデかもなあ」と感じていた。
アドマイヤラクティは今年の
ダイヤモンドSではハンデ56kgで①着の後、
天皇賞・春で④着に好走し、
今回はハンデ57.5kgと、
ダイヤモンドSに比べて大幅に増えている。
スマートロビンは昨年のこのレースを57kgで制して以来の出走となるが、今回は
トップハンデの58kgを課された。
それに対し(注:ここからはレース後の感想です)、
ムスカテールは前走の
天皇賞・春では⑯着に大敗したが、昨年11月のOP入り後は
アルゼンチン共和国杯②着(ハンデ55kg)、
日経新春杯②着(ハンデ56kg)、
日経賞③着(別定斤量56kg)と好走が続いていた。それが、大敗を挟んだことが理由かどうかは分からないが、
2走前から据え置きのハンデ56kgで出られるのは好材料だったのだろう。
また、②着の
ルルーシュも昨年このコースで開催された
アルゼンチン共和国杯をハンデ56kgで制したが、
有馬記念⑧着、
アメリカJCC⑦着を挟んだことで、今回は57kgにとどまっていた。アドマイヤラクティと比べると、敗戦が挟まったことで
アルゼンチン共和国杯から比較して1kg増にとどまったと考えられる。
牡馬なら58kgを課される定量戦の
天皇賞・春を挟むことで、単純に前走からの斤量の増減では測れない面もあるので、
「G1を除いた直近のOPと今回を比較してどうか」ということに注目しても面白いかもしれない。
そこで自分の馬券を見直してみると、
コスモロビン(今回は56kg、前走は準OPで、2走前のOP
丹頂Sは55kg)、
タッチミーノット(56→57.5kg)、前述の
アドマイヤラクティ、
カフナ(56→56.5kg)の3連複ボックスだった。
結果は
カフナ③着、
タッチミーノット⑤着、
コスモロビン⑥着、
アドマイヤラクティ⑩着。いやもう、センスのなさに絶望したくなる馬券だ(笑)。
今後も生涯ハンデ戦と付き合っていかなくてはいけないので(笑)、
「馬迷男」ではないが、
教訓として覚えておこうと思う次第です。
ところで、先頭でゴールを駆け抜けた
ムスカテールを見て、
「そういえばこのレースでマヤノトップガン産駒が勝つのって、以前にもあったな…」という感想を抱いた。
実際、このレースをマヤノトップガン産駒が勝つのは04年の
チャクラ、11年の
キングトップガン以来3回目となる。
90年以降に東京芝2500mで開催された重賞(
アルゼンチン共和国杯、
目黒記念)で、
父ロベルト系の馬は[7.7.6.49](複勝率29.0%)と、かなり高い好走率を誇る。
それ以外では
サドラーズウェルズ系が[5.1.3.22](同29.0%)、
グレイソヴリン系[2.6.6.26](同35.0%)と、少しパワー寄りの系統が好成績を残していることは覚えておいて損はなさそうだ。
キングトップガンは8歳でこのレースを制しており、
プリサイスマシーン、
メイショウトウコンなど、使い減りしないタイプの産駒が多いマヤノトップガン産駒なので、今年5歳のムスカテールはまだまだ活躍が見込めそう。
来年のこのレースに
ムスカテールが出走してきたときは、そのハンデに注目しつつ狙ってみたい、と思う。個人的には、
57kgあたりで出てきてくれると嬉しいのだが…。