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ディアデラマドレはフーラブライドと似たような戦績を辿っている
文/編集部(T)、写真/稲葉訓也


ハンデを見渡すと、重賞2勝馬フーラブライドがトップハンデの56kgで、他馬に比べて3kg以上重いハンデを課されていた

フーラブライドは前走のヴィクトリアマイルが距離不適で⑬着に敗れたが、芝1800m以上の重賞は①③①着。同馬以外にOP馬がサンシャインしかおらず、そのサンシャイン(ハンデ53kg)は再昇級後が⑩⑫⑮⑭着。「そりゃこれだけハンデ差がつくのも仕方ないよなあ……」という状況だった。

これだけ1頭が突出したハンデを課されたハンデ戦は、いくらなんでもあまり印象にない。調べてみると、90年以降の牝馬限定重賞でトップハンデ馬が他馬に比べて3kg以上重かったレースは、このレースを除くと99年中山牝馬Sのみだった。

この中山牝馬Sはトップハンデのメジロドーベルがハンデ58.5kg。続いて重かった馬が54kgなので、実に4.5kg以上の差がついていた。ただ、メジロドーベルはこの時点ですでにG1を4勝しており、この重ハンデも仕方のないところではあった。

そしてこのレースの結果はどうだったかというと、メジロドーベルは3角で先頭に立つ積極的な競馬をしたが、直線でハンデ53kgのナリタルナパークに交わされて2馬身差の②着に敗れている。

一方で今回のレースだが、フーラブライドはいつものように中団やや後方に控え、4角で外を通って進出。ところがいつもの伸びがなく、上がり最速の33秒9で鋭く抜け出したディアデラマドレ(ハンデ53kg)だけでなく、4角先頭のコスモバルバラ(ハンデ50kg)にも届かず③着に敗れた。

これらのレースを見る限り、いくら実力差があっても、これだけのハンデ差をつけられると勝ち切るのは難しいということなのだろう。

今週はWIN5を買ってみたのだが、フーラブライドは悩んだ末に買い目に入れていた。実際はこれ以前のレースで外れていたのでチャンスはなかったのだが(笑)、「WIN5でフーラブライドは消し!」と自信を持って言えるようになりたいなあ……と思うのです。

勝ち馬ディアデラマドレに話を移すと、前走が準OP②着で格上挑戦の身ではあったが、2走前のエリザベス女王杯で重馬場の中を0秒6差(⑨着)に好戦していた。今回のハンデ53kgは少し見込まれた印象もあったが、終わってみれば実力もかなりのレベルにあったということだろう。

格上挑戦&軽ハンデで初めて重賞を制したといえば、他ならぬフーラブライドもそうだった。今回はハンデ差もあって勝ち切れなかったが、③着に来たことは実力の証明ともいえる。ディアデラマドレがそれに続けるか、今後真価が問われることになるだろう。

ディアデラマドレの戦績を振り返ると非常に分かりやすい傾向があり、芝の良馬場で休み明けでない時が①①①①着道悪芝か休み明けだと⑨⑧⑥⑨②着。今後この傾向がどこまで続くか、注目すると面白いかもしれない。

ディアデラマドレの母は重賞3勝馬ディアデラノビア。過去10年のマーメイドSで1番人気馬が勝ったのは04年アドマイヤグルーヴ、12年グルヴェイグ(ともに母エアグルーヴ)に続いて3頭目。共通点としては母が重賞勝ち馬ということだろうか。

ちなみに、昨年の勝ち馬マルセリーナの母マルバイユもフランスでG1を制している。来年のマーメイドSで重賞勝ち馬を母に持つ馬が出てきたら、狙ってみると面白いかも?