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次走、初めての休み明け2戦目がどう出るか?
文/編集部(M)、写真/川井博


朝日杯FS(3歳S)を勝ち、その次走も勝利して4戦4勝となった馬が現れたのは、94-95年(弥生賞)のフジキセキ以来。それ以前では91-92年(スプリングS)のミホノブルボンがいて、近30年での該当馬は2頭だけだから、現時点でもダノンプレミアム歴史的名馬の仲間入りを果たしたと言えるのかもしれない。

ダノンプレミアムは朝日杯FSが3馬身半(0秒6)差の圧勝で、0秒1差以上で同レースを制した馬は次走で敗れることが多く、96年スプリングSを勝利したバブルガムフェローを最後に[0.2.5.8]という成績だったから、ダノンプレミアムの評価も下げたのだが、初の2000mのレースでも他馬を寄せ付けずに押し切ってみせた。

サンリヴァルがハナを切り、ダノンプレミアムは2番手に収まったものの、前を追いかけ、道中では行きたがる面を見せていた。1000m通過は61秒5で、少頭数の弥生賞としてはいつもと変わらない流れと言えたが、ダノンプレミアムは折り合い面を考えると、もう少し速くなってくれた方がレースをしやすかったのではないか。

それでも3~4コーナーでは荒れ馬場を避け、直線では馬場の中央を走る余裕を見せて、②着ワグネリアンに1馬身半差を付けた。ワグネリアンジャンダルムサンリヴァル芝2000mの経験があり、ジャンダルムサンリヴァルは中山芝2000mの経験もあったわけだが、それらを相手に1馬身以上のお釣りを残してゴールしたのだから、まさに完勝と言える。ダノンプレミアムは、他馬との力比較としては収穫の大きなレースになっただろう。

レース後、皐月賞へ向けての課題を聞かれた川田騎手は、「気持ちが前向き過ぎるところが見られたので、それが抜けてほしい」という趣旨のコメントをした。これまでの4戦(4勝)は芝1800m→1600m→1600m→2000mという臨戦で、2000mまでの距離は克服したわけだが、2戦目以降は中14週中9週中10週で、いずれも2ヶ月以上の間隔を空けられている。

ダノンプレミアムは次走が皐月賞ということになれば中5週で、初の休み明け2戦目になるわけだが、それによって落ち着いて臨めるか、それとも、テンションが上がってしまうか。どちらになるかによって、着順は大きく変わってきそうだ。

ちなみに、2ヶ月以上空いたレースでの勝利実績しかない馬が皐月賞を制した例は、近30年では07年のヴィクトリーだけになる。ご存知の通りヴィクトリー先行型で、ブライアンズタイム産駒だ。ダノンプレミアムディープインパクト産駒だが、先行脚質で、母父がロベルト系(Intikhab)になる。前向きさ持続力を兼ね備えていることを考えれば、中5週の臨戦を克服できても不思議なさそうだが……。

2番人気で②着だったワグネリアンは、レース上がりが34秒3と速くなる中、メンバー中最速の上がり33秒7で追い上げて連対圏まで入った。レース内容としては悪くないように映ったが、馬体重が4kg減の450kgと減っていた点が気になった。

弥生賞②着以下から皐月賞へ向かった馬は近30年で99頭いて、5頭の皐月賞馬が誕生しているが、そのうち4頭は弥生賞がプラス体重だった(93年ナリタタイシン、96年イシノサンデー、00年エアシャカール、08年キャプテントゥーレ)。

弥生賞をマイナス体重で敗れ、次走の皐月賞で巻き返して勝利したのは98年のセイウンスカイだけで、近30年では[1.2.3.36]というデータがある。セイウンスカイは皐月賞と弥生賞が同じ体重(472kg)だったので、ワグネリアンも次走は体重が減っていないことが望ましいのではないか。

なお、ディープインパクト産駒は中山芝のG1を勝利した馬が4頭いて(14年有馬記念・ジェンティルドンナ、16年皐月賞・ディーマジェスティ、16年有馬記念・サトノダイヤモンド、17年皐月賞・アルアイン)、牡馬の3頭はいずれも母系にリボー系を持ち、前走が①着だったという共通点がある。

今回の弥生賞でディープインパクト産駒は3頭いて、そのうち母系にリボー系を持つのは、ダノンプレミアムワグネリアンの2頭だった。ダノンプレミアムが押し切って勝利したことは、その点でも意味のあることと言えるだろう。