今年は転換期!? そして、勝ち馬の今後には注目する価値あり!?
文/編集部

93年2着
シンコウラブリイ、94年1着
スキーパラダイス、94年2着
ザイーテン、95年1着
ドゥマーニ、96年1着
ハートレイク、96年2着&97年1着
タイキブリザード、98年1着
タイキシャトル、98年2着
オースミタイクーン、99年1着
グラスワンダー。
かつて、
京王杯スプリングCは、
外国産馬や
海外調教馬が圧倒的に強かった。
93年から7年連続で連対を果たし、
94~99年では6連勝をしていた。
00年以降でも、00年2着
ブラックホーク、02年2着
グラスワールド、05年1着
アサクサデンエン、07年1着
エイシンドーバーと活躍馬が出ているが、以前ほどの勢いではない。これは、
サンデーサイレンス産駒の台頭があったからに他ならない。
京王杯スプリングCでの
サンデーサイレンス産駒は、
外国産馬や
海外調教馬と入れ替わるように
00年以降に活躍し始め、
00年から昨年まで9年連続で馬券圏内に入っていた。
今年の
サンデーサイレンス産駒は、
ソルジャーズソングだけ。さすがに1頭だけでは心許ない印象だったが、そこは
母父サンデーサイレンスの3頭(
スマイルジャック、
ファリダット、
イースター)や、
サンデーサイレンスの2世種牡馬の産駒たち(
タケミカヅチなど6頭)がカバーしてくれるのではないかと思われた。
1番人気の単勝オッズが4.7倍という混戦模様の中、1&2番人気に推されたのが
スマイルジャックと
ファリダットという
母父サンデーサイレンスの産駒だったことは、
サンデーの血に期待を寄せる人が多かった表れでもあったのではないか。
ところが、レースでは、馬場の最内を突いて
ファリダットが
3着に入ったものの、
スマイルジャックは道中の不利などもあって
7着に敗れ、
サンデーサイレンスの2世種牡馬の産駒に至っては6頭すべてが馬券圏外に消える結果となってしまった。
サンデーサイレンス産駒とサンデーサイレンス“系”は、同列には扱えないということだったか…。
レースを制したのは、
持ち込み馬の
スズカコーズウェイだった。
1000m通過57秒4という流れの中、馬場の真ん中を息の長い末脚を使って伸び、
トウショウカレッジの追い込みを凌ぎきった。
スズカコーズウェイは3歳秋に
1000万を勝った後、なかなか勝ち切れずに
昨年は5戦して未勝利だったが、今年復帰してからはこれで
6戦3勝。前走では
33秒6の切れ味を見せて差し切り、今回も
33秒7の脚を繰り出した。
武豊騎手以外では、今回が初めての勝利にもなる。
5歳春を迎えてひと皮むけた印象を受けるのは、誰もが同じだろう。
父は
欧州最強スプリンターでG1・6勝の
Giant's Causewayで、母父は
東京芝1600mに強い
フレンチデピュティ(産駒は
[14.6.5.56]、勝率17.3%、連対率24.7%)。
京王杯スプリングCを
日本未輸入馬の産駒が制したのは、94年以降で10頭目になるが、
過去の9頭中5頭がのちにG1を制しているというデータもある。
安田記念で連勝を決めたのは、
タイキブリザード、
タイキシャトル、
アサクサデンエンと3頭もいる。
スズカコーズウェイが
安田記念でどんな走りをするか、注目する価値は大いにあるだろう。それと合わせて、たった1年で早計かもしれないが、今年を転換点にして、
京王杯スプリングCがまたもや
外国産馬・海外調教馬・持ち込み馬の時代に突入するのではないか。そんな可能性についても、今後注視してみたいものだ。