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ストロングガルーダのこの後の活躍には、大きな期待をかけてもいい!?
文/編集部

レース名がラジオNIKKEI賞に変わり、別定戦からハンデ戦になって以降の過去3年、このレースは荒れに荒れているが、今年もやっぱり荒れた。5番人気ストロングガルーダが勝ち、2着には13番人気サニーサンデーが入り、枠連、馬連、馬単、3連複はすべて万馬券、3連単は34万円台の配当となった。

キャリアが少ないこの時期の3歳馬にハンデをつけること自体に無理があるとは、ファンのみならず関係者からもよく言われていることで、このレースが年間を通じて唯一のハンデ戦の3歳重賞である。

ましてや、毎年、独特の荒れた馬場となる福島競馬場での開催。荒れて当然と言えば当然で、そのことはファンも承知。1番人気のイネオレオの単勝オッズは4.7倍、2番人気ストロングリターン5.3倍、3番人気イコピコ6.7倍と人気も割れていた。

結果は前述のとおりで、馬券を獲った人も、獲れなかった人も、“やっぱり……”と思ったことだろう。

ただ、今年は結果的に過去3年とは異なる点があった。それはハンデ55kg以上の馬が初めて勝利したということである。過去3年の勝ち馬のハンデは、06年から順に、タマモサポート54kgロックドゥカンブ52kgレオマイスター53kgで、今年の勝ち馬ストロングガルーダのハンデは56kgだった。

出走馬のほとんどが500万条件までの勝ち星しかなかった中で、ストロングガルーダは前走で3歳限定の1000万下特別エーデルワイスSを勝っていた。このことが、ストロングガルーダがOP以上のレースで好走した経験がほとんどないにも関わらず、トップハンデ57kgのイコピコに次ぐ重いハンデを課せられた原因だろう。

このレースでのハンデのつけ方は毎年、どこかしら納得がいかない不可解な点があり、物議をかもすが、とにもかくにもストロングガルーダは重いハンデを跳ね返して勝利した。レースのあり方についてはおいておいても、同馬にとっては、この勝利は大きな意味を持つものではなかったか。

レースの流れが淀みない厳しいものになり、前に行った馬が総崩れになる展開が味方し、2着サニーサンデーとの着差はわずかクビ差しかなかったのは事実。しかし、中団追走から直線で前の馬をまとめて交わし去った脚は、今回のメンバーの中ではハンデ通り、力上位を思わせるものだった。

さらに、今回、福島の荒れた馬場もこなしたことは大きい。

今回のレースの上がりは36秒3で、ストロングガルーダ自身の上がりは35秒8重い馬場の中でパワーも求められたレースであった。対照的に、前走のエーデルワイスSは、レースの上がり34秒3、自身は33秒6スローのマイル戦での上がり勝負、軽い馬場で切れ味が求められたレースであった。

ストロングガルーダはこの性質の違うふたつのレースを連勝したことになり、このことはこの馬の総合力の高さを示していると言っていいだろう。

また、実はこのレース、意外(?)な出世レースでもあり、近年の出走馬の中には07年1、2着のロックドゥカンブスクリーンヒーロー、06年1、2着のタマモサポートソングオブウインド、04年2着のカンパニーなどがいる。

“荒れるローカル重賞”といった側面ばかりがクローズアップされるこのレースではあるが、ダイヤの原石を探し出す、先に繋がるレースでもあるのだ。そういった意味でも、ストロングガルーダのこの後の活躍には、大きな期待をかけてもいいのではないだろうか。

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