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サンダルフォンの活躍ぶりはまったく羨ましい限り
文/編集部

私事で恐縮だが、共有クラブで一口出資している馬が今日デビューを迎えた。といっても2歳馬ではなく、すでに3歳なのですが。しかも14着敗退という結果に……。もう未勝利戦も残りわずかなこの時期に、そのような結果ではちょっと厳しいと思わざるを得ないかもしれませんね。

さて、2006年からそれまでの芝1800mから芝1200mのハンデ戦として生まれ変わった北九州記念サマースプリントシリーズにも組み込まれているが、2007年アストンマーチャン(6着)、2008年スリープレスナイト(1着)がここをステップにスプリンターズSを制すなど、重要性を増してきている。

前走でアイビスサマーダッシュ連覇を達成し、1番人気に推されたカノヤザクラ昨年に続いてのサマースプリントシリーズ制覇に向けても、スプリンターズSの行方を占う意味でも、ここでの走りに注目が集まった。芝短距離重賞3勝という実績は出走メンバーでは群を抜いており、格の違いを見せつけたいところだ。

昨夏に重賞を連勝した時は先行策で結果を残していたが、その後3戦はやや後方から進み掲示板にも載れず。だが、前走は先行力を発揮して勝利しており、ここでも先行集団の一角には取りついたが、直線で伸びきれず3着に終わった。だが、牝馬で56kgという斤量は実質的には最重量であるだけに、本番では巻き返しもあり得るだろう。

2着には、道中はそのカノヤザクラとほぼ同位置につけ、直線で鋭く伸びた2番人気のレディルージュ。50kgという恵量を味方にした格好だ。カノヤザクラとは6kg差があったとはいえ、3歳牝馬が古馬に混じってこの成績は評価していいだろう。

人気2頭を抑えて優勝したのは8番人気のサンダルフォン。道中は中団につけていたが、3コーナー付近から徐々に前に進出し、直線入口で先頭集団の外に出すと、そこからは1頭だけ違う末脚で重賞初制覇を飾った。昨夏に準オープンのジュライSで勝利して以降は苦戦が続いていたが、この夏は3着4着と結果を残しつつあった。

そのサンダルフォンはデビュー当初はダートを中心に使われていたが、昨春頃から芝に転向し、先行策でオープンまで勝ち上がってきた。だが、オープンともなるとスピード自慢が揃っており、テンがさほど早くない同馬は中団や後方からの競馬が多くなり、追い込むも届かずという競馬を繰り返していた。

今回も2~3ハロン目で10秒310秒6と激しくなった先行争いには加わっていないが、ここで離されずに、先行集団の直後で流れに乗れていたことが大きかった。早めにスパートをかけ、最後は自慢の末脚を活かして差し切ってみせた。

サンダルフォンは重賞5戦目にして初勝利を飾った。未勝利で敗れた愛馬を持つ身としてはまったく羨ましい限りだが、同馬は3歳5月のデビュー戦(中京芝1800m)13着と敗れていたのである。我が愛馬にもまだまだチャンスがあると思いたいところだ。

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