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音無厩舎の看板馬候補として名乗りを上げる

朝日チャレンジCを制したのは、音無厩舎の6歳馬トリリオンカット

今やリーディング上位の常連となっている音無厩舎。その音無厩舎の近年の躍進を支えていたのが、00年に産まれた現6歳世代の馬たちだ。

重賞3勝、G1で2着3回という厩舎の看板馬リンカーン。今年の高松宮記念覇者オレハマッテルゼ。ダートのオープン馬エドモンダンテス、他にもワキノカイザーホシノプレゼントなどが条件戦で活躍するなど、6歳を迎えた今年も厩舎を引っ張る世代だ。引退した同世代馬にも、新潟2歳Sを勝ったワナがいるという高レベル。

そのリーダー的存在だったリンカーンの引退が、朝日チャレンジCの前日に発表された。今後はG1を勝っているオレハマッテルゼが厩舎全体の看板馬となるが、同馬は短距離路線。となると、リンカーンが支えていた中長距離路線の跡継ぎが欲しいところ。リンカーンと同馬主で今年の大阪杯を制しているカンパニーが筆頭候補だが、この勝利でトリリオンカットも名乗りを上げた格好だ。

リンカーンと一緒に菊花賞を走った経験もあるトリリオンカット。同世代の引退を発奮材料としたに違いない。2番手から道中で先頭に立ちマイペースに持ち込んだコンゴウリキシオーを、首を振りながら4コーナーから追いかけ、最後の最後で交わしたトリリオンカットの姿に、このレースに賭ける意気込みのようなものを感じてしまった。

しかし、朝日チャレンジCというのはその名に相応しく、重賞初制覇が多い。過去10年でも97年シンカイウン、99年ツルマルツヨシ、00年ミッキーダンス、01年イブキガバメント、02年タップダンスシチー、03年カンファーベスト、05年ワンモアチャッターと7頭もの名前が挙がる。トリリオンカットもまた、33戦目にしての重賞初勝利だった。

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