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ビッグにビックリするのは、もはや日常茶飯事!?
文/編集部

以前、『サラブレ』本誌の「四位洋文のシークレットルーム」和田騎手が登場した時、「その年の印象に残ってる馬」としてビッグゴールドの名を挙げた。正確には「ビッグゴールド」ではなく、「ビックリゴールド」和田騎手は言い、他のジョッキーたちからは「それが言いたかっただけでしょ」とツッコまれていたけど(笑)。

根岸Sで、ビッググラスが11番人気ながら断然人気のシーキングザベストを差し切った時、咄嗟に頭に浮かんだのが、その「ビックリゴールド」のことだった。「こりゃあ、ビックリグラスだ!」と思ったわけです(笑)。

“ビッグにビックリ”したのは、なにもビッグゴールド天皇賞・春や今回だけじゃない。先々週のジャニュアリーS(1月14日中山10R)では、ビッグホワイトが12番人気で2着に激走して、ビックリホワイトに。昨年12月のゴールデンブーツT(12月3日阪神12R)では、ビッグタイガーが12番人気で3着に追い込み、ビックリタイガーとなっている。昨年末から、ビッグにビックリしまくりなのだ。

今回、ビッググラス「穴ぐさ」だったわけだが、調べてみたら、冠名ビッグの馬は、過去に3度も「穴ぐさ」として激走していた。ほかにも、昨年一年間でビッグの馬は、7番人気以下での3着以内を16回も記録していた。

年末からの特別な連鎖じゃないのだ。“ビッグにビックリ”はもはや日常茶飯事(笑)。来週からはビッグの馬が来てもビックリすることなく、逆に“ビッグでニンマリ”となるように頑張りましょう(笑)。

さて、そんな波乱劇を演出したビッググラスだが、今回は本当に“斬れた”。推定上がり3Fは36秒1。これはダートにおける自身最速であることはもちろん、シーキングザベストがこのコースのレコードを樹立した立夏S時が36秒3武蔵野Sを快勝した時が36秒1なのだから、いかに斬れたかがわかる。

レースの上がり3Fは37秒6。1Fごとのラップを見ると、最後の3Fが12秒0-12秒7-12秒9と、どんどんかかっている。これではスタミナが必要になるはずで、ビッググラスに出番が回ってきたこともうなずける。ビッググラスは父がJC1着・凱旋門賞2着のエルコンドルパサーで、母父が芝2800mの愛セントレジャーを勝ったイブンベイで、血統だけなら芝2400でもどんと来いというタイプだけに。

重賞初制覇を飾った村田騎手がレース後にコメントしていたが、距離が1F延びるフェブラリーSでも、距離やスタミナに不安はないはず。むしろ今回のように上がりがかかってスタミナが求められるような流れになれば、再び“ビックリ”劇を演出する可能性も低くないのではないか。

「そんな、今回勝ったぐらいで」と思ったみなさん、それこそが“ビックリ”の源なんですから、気を付けましょう(笑)。

01年以降のフェブラリーS優勝馬は、04年のアドマイヤドンを除く5頭が「前走1着」、つまり連勝で戴冠している(アドマイヤドンは前走2着)。今回その権利を得たのはビッググラスなのだから。

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