競馬の神様はイタズラ好きな上にとっても意地悪!?
文/編集部
午前中は台風のようなドシャ降りだったのに、
CBC賞の時はすっかり晴れ模様。中京の芝のレースも、当日は1R、2R、5R、6R、8R、10Rまでずっと外枠(7、8枠)が連対していたのに、
11RのCBC賞だけは3-6枠で決着するという(笑)。
CBC賞は7枠の
リキアイタイカン(14番人気7着)と8枠の
タガノバスティーユ(6番人気8着)から、
スケベ心丸出しの馬券をしこたま買ったのに……。
天気に翻弄され、
馬場状態にも翻弄され、
馬券は空回りする一方だった。
外差し馬場だと騒ぎ出すと外枠の馬は来ず、逆に内目の枠の馬が穴を出したりする。競馬の神様とは、どうしてこうもイタズラ好きなのだろう。本気でそんなことを考えてしまった。
これも神様の仕業なのか、
CBC賞は今年の
高松宮記念と状況がかなり酷似していた。
18頭立て、
雨から晴れに変わった当日の天気、
重だった馬場状態、
1番人気がサンデーサイレンス産駒、
レースのラップ……。
レースのラップは特にすごい。
高松宮記念は
12.0-10.6-11.2-11.4-11.8-11.9、
CBC賞は
12.0-10.6-11.3-11.5-11.8-11.9。違うのは3F目と4F目だけで、それも
わずかコンマ1秒分だけという。もう、
遠目で見た時のマナカナちゃんくらいそっくり(笑)。
そんな中、
高松宮記念では
13番人気で2着となった
ペールギュントは、
CBC賞では
1番人気で6着という結果に終わった。どっちも
1分9秒3で走破しているのに、周囲の評価もそうだろうし、レースでの印象は天と地ほど分かれるはず。
もちろん期待の比重が異なるからに他ならないが、結果的には競馬の神様に翻弄されてしまったということになる。それはまた、2番人気に推されながら、
10着に敗退した
アドマイヤホクトも同じだろう。
クリスマスローズSや
ファルコンSでは、同開催の古馬のレースを上回る好時計を叩き出していたが、当日は
持ち前のスピードがまったく活かせないような馬場となり、
枠順もレースがしづらい1枠に入ってしまった。
レースでも果敢に逃げを打つ構えを見せたが、終始、外から
フサイチリシャールに絡まれるという。短距離界の期待を背負った3歳馬に課せられた試練は、相当に厳しかったと言えるだろう。
逆に、
ブラックバースピンは荒れ馬場を物ともせず、内からスルスルと抜け出し快勝。
不良馬場の
スプリンターズSを逃げ切った
カルストンライトオ(父ウォーニング)と同じ父系だけに、
道悪の芝も上手な血統で、馬場を味方につけた格好だ。
2着となった
ナカヤマパラダイスも芝で速い持ち時計がなく、
時計のかかる馬場がプラスに働いた1頭だが、初めての芝1200、重賞初出走でこの結果なら先々が楽しみだろう。
終わってみれば、短距離界の新星として期待された人気馬が敗れ、4歳馬から新星が誕生することとなった
CBC賞。だが、今回の結果が短距離界のヒエラルキーをクリアにするものではなく、むしろ複雑で不透明なものになったと感じる。
それを表すかのように、今年に入ってから芝1200重賞は
シルクロードS、
オーシャンS、
ファルコンS、
高松宮記念、
CBC賞と5レースが終了したが、
そこで馬券に絡んだ15頭はすべて異なる馬だったりする。
入れ替わり立ち替わりで好走馬が出る状況。もしそれが、競馬の神様が意図的に仕組んだものであるなら、イタズラ好きなうえに、馬券ファンにはとっても意地悪だ(笑)。だが、それくらいのことでへこたれるような馬券ファンではない。
馬券は謎解きだと思っているが、
難易度が高ければ高いほど燃えるのが馬券ファンだから。神様に翻弄された
ペールギュントや
アドマイヤホクトが雪辱に燃えるように、こちらも
夏のスプリント路線でリベンジを果たせばいい。機会はいくらでもある……はず!?