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サンバレンティンは、単なる『福島巧者』で片付けたくない
文/編集部

ハワイは日本人の体質に合うらしい。

そんなオシャレ臭い所には行ったことがないから、実際のところはよく知りませんが、そうらしいです。同じく行ったことがない人からの伝聞なので、信憑性は単勝オッズ3.6倍ぐらいですけど(笑)。

なんでも、ハワイに行くと体調が良くなる日本人が多いんだとか。湿度だったり気温だったりが、日本人の体質にマッチするんだという。単なる気分の問題じゃねえの?という気がしないでもないけど、まあ、行ったことがないのでよく分かりません(笑)。

サンバレンティンも、体質的に福島が合うんじゃないかと睨んでいる。

これも、本人(馬)に直接、聞き取り調査を行ったわけじゃないので、信憑性は単勝オッズ5.7倍ぐらいですが(笑)、今回のレースを見ても明らかに、福島の地&水&気候が合うのだと思われる。

自慢するほどのことではないが、ハワイは行ったことがないけど、福島はあります。しかも、何度もあります(笑)。

春夏秋冬、ほとんどの季節で行ったことがあるが、冬は思ってるより寒く、夏は思ってるより蒸し暑い。地元の方はあまりそのように思っていらっしゃらないようだけど、遠征者にはそのように感じられる。

夏に蒸し暑いのは盆地のため、とのことだが、まとわりつくようなあの湿気の中で遠征者がハイパフォーマンスを見せるには、コース適性もさることながら、やはり体調がマッチする必要があると思うのだ。

近走の不振を振り払って完勝したサンバレンティンは、明らかに福島の気候が合っている。

1986年以降の近20年で、福島の芝重賞は今回が83戦目。この中で、2勝以上を挙げた馬は7頭しかいない。ローカル開催になると、とかく『○○巧者』なる存在が現れるが、『福島巧者』と呼べる存在は想像よりも少ないのだ。

近年の福島巧者と言えば、ウインブレイズが思い出される。福島芝では5回走って、4着、1着、1着、2着、2着と好走を繰り返し、重賞はカブトヤマ記念福島記念の2勝を記録。引退後は福島競馬場の誘導馬になったほどだ。

古いところの福島巧者では、ミスターブランディという馬がいた。全7勝中5勝を福島で挙げた馬で、87年と89年に福島記念を勝っている。

これら、かつての福島巧者と並べても、今回のサンバレンティンは、胸を張れる存在と言えるだろう。というのも、福島芝重賞2勝は先輩たちと同じだが、夏と秋の重賞を制したのは、この馬が初なのだ。

前記したように、ミスターブランディの2勝はともに秋の福島記念ウインブレイズの2勝も、秋のカブトヤマ記念福島記念で、テイエムオオアラシハシノケンシロウヒダカハヤトの3頭も、秋重賞で2勝を挙げている。

ツインターボも福島芝重賞を2勝しているが、こちらはラジオたんぱ賞&七夕賞という夏期での2勝。86年以降に限れば、夏と冬の福島芝重賞を両方勝った馬はいなかったのだ。

夏は思ってるより蒸し暑く、冬は思ってるより寒い福島で、季節の違う重賞を制したことは、実は価値があるんじゃないかと思う。それこそ、1年中温暖(と思われる)なハワイの夏と秋で重賞を勝つのとはわけが違うはずだ(笑)。

福島記念では大外を一気に追い込み、今回の七夕賞では最内を襲撃したサンバレンティン。次なる目標は……馬群の真ん中を突いて差し切ること……ではなく、やはり『連勝』だろう。

サンバレンティンは今回の優勝が8勝目だったが、過去7度の1着の次走成績は、10着、5着、3着、5着、2着、7着、11着。連続連対も一度だけで、連勝したことはまだないのだ。

芝OPクラスで連勝するのは至難の業ではあろうが、ぜひとも頑張ってほしいもの。

ちなみに、これまでの8勝の前走着順は、11着、10着、5着、7着、7着、6着、7着、8着。掲示板内は一度だけ…。もしかしたら、凡走することでパワーを溜め込むタイプなのかなぁ。むむむ……。いっそのこと、夏は休養して、次走は福島記念なんて手もありかも!?

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