マイネルチャールズは皐月賞での好走を約束されたも同然!?
文/編集部
マイネルチャールズの勝ち時計は
2分2秒9で、前後半1000mのタイムは
60秒8-62秒1。前傾の流れになったことで、馬券圏内は
中団より後方に控えていた馬が占めることとなった。
いわゆる
「前崩れ」という結果で、4角3番手以内にいた
ダンツウィニング(5着)、
マイネルファルケ(7着)、
ゴールドストレイン(11着)、
ランチボックス(12着)、
プラチナメーン(15着)は揃って馬群に沈んだ。
ただ、ここまで壊滅的な状況になるほどのペースだろうか。そうとは思えず、先行馬のパフォーマンスに物足りなさを覚えると同時に、
上位4頭は現時点でいえば、このメンバーでは力が上という印象を受けた。
マイネルチャールズは後で語るとして、2着の
ベンチャーナインは、
稍重だった
萩Sを除けば、いずれも
メンバー中最速の上がりをマークしている。
スローペースだった
新馬戦でも、
レコード決着となった
野路菊Sでも。
雪予報が外れて幸いといったところだろうが、道中でのペースにかかわらず、
良馬場での決め手はメンバー屈指の存在と言えるわけで、
12番人気というのは少し人気がなさすぎたか。
3着の
アイティトップは、前走の
寒竹賞(中山芝2000m)が
1000m通過60秒7、自身の上がりは
35秒5。今回の京成杯は
1000m通過60秒8、自身の上がりは
35秒8。数字はそれほど変わらない。
ただ、直線一気で差し切った前走とは異なり、今回は3~4コーナーで外からジワジワとポジションを押し上げ、積極的に動いて行った。最後にひと伸びを欠いたのは、道中で脚を使ったせいだろうか。
それで外から突き抜けていたら、文句なしにクラシック級という評価だったが、勝ち馬から0秒1差に走った内容は上々。キャリアはまだ3戦目で、
次走以降のスケールアップに期待したい。
リトルアマポーラは
初の関東遠征と2000mで、
牡馬相手に勝ち馬から0秒2差の4着。それだけでも十分頑張ったと言えるが、直線で内目の狭い所に入ってしまい、外に出すロスがあっての結果だった。
ゴチャつきやすい中山芝2000mの洗礼を浴びてしまったわけで、スムーズな競馬だったらもっと際どい勝負になっていたはず。2歳時の実績組にも決してヒケを取らない素質馬だろう。
最後に、勝った
マイネルチャールズ。デビューからずっと、
後傾ラップのスローペースで競馬をしていて、今回が初めて前半が速い流れのレースだったが、中団から馬群を捌いて突き抜けた。
ブライアンズタイム産駒は4頭の皐月賞馬(94年
ナリタブライアン、97年
サニーブライアン、02年
ノーリーズン、07年
ヴィクトリー)を送り出しているように、今回のような流れのほうが真価を発揮しやすい血統ではある。
それでも、いきなり違うペースで競馬をすれば戸惑う可能性もあるわけで、それを苦にすることもなく、初めて中団に控える競馬もあっさりこなした
マイネルチャールズは立派だろう。
直線では外から
アイティトップに蓋をされ、結果的に内目にできたスペースから抜け出すこととなったが、
レースセンスは非凡と言えるし、もうワンランク成長できれば、
皐月賞でも好勝負できると思う。
というのも、この
兄弟の中山芝2000mでの成績は[5.2.1.0]だったりして。内訳は
マイネルチャールズが
[2.1.0.0]、全姉
マイネヌーヴェルが
[2.1.0.0]、半兄
マイネルネオスが
[1.0.1.0]。
皐月賞馬を4頭も送り出した
ブライアンズタイムを父に持ち、
産駒の中山芝2000m成績が[5.2.1.0]の
マイネプリテンダーを母に持つ
マイネルチャールズは、
皐月賞での好走を約束されたも同然!?
また、
マイネルチャールズで
京成杯を連覇した
松岡騎手は昨年、このレースを勝ち、
皐月賞で
ハナ差の2着に惜敗した
サンツェッペリンの手綱も取っていた。鞍上も
皐月賞という舞台に期する所があるはずだ。
マイネルチャールズ&
松岡騎手のコンビが、
牡馬クラシック第1弾・皐月賞でどんな競馬を見せてくれるか。その真価のほどは本番までのお楽しみということで(笑)。