独自視点で穴馬推奨!競馬予想支援情報【サラブレモバイル】

サラブレモバイル

メニュー

ログイン

「行くよね~」、「伸び切れないよね~」、「差すよね~」
文/編集部

大川慶次郎氏展開予想なるものを確立して以降、競馬新聞を広げて、まず、「何が逃げる(ペースを作る)のか?」と考える人も多いことだろう。

今回の朝日チャレンジCのメンバーを見渡すと、ドリームジャーニー追い込み脚質で、キャプテンベガトーホウアラン差しアドマイヤメインも最近はあまり逃げていないので、となると、かつて逃げて3勝を挙げたことがあるニルヴァーナが、内枠に入ったこともあり、ハナを切ってペースを握るのではないかと思われた。

実際に、ゲートが開いてハナを奪ったのはニルヴァーナだった。12頭を引き連れて1コーナーを回って行く姿を見た時には、思わず、はるな愛っぽく「行くよね~」と言ってしまいました(笑)。

トーホウアランキャプテンベガのどちらが前に行くかはよく分からなかったが、その2頭がニルヴァーナドリームジャーニーの間に入ることは想像通り。ドリームジャーニーは出遅れ気味で後方追走となったが、その姿を見て不安に思う人もあまりいなかったことだろう。

ニルヴァーナの鞍上・武豊騎手は、前半の1000mを59秒8で通過。ニルヴァーナは過去にハナを切ったことが4度あるが、勝ち鞍を挙げた時の1000m通過は、64秒861秒860秒5。一方、4着に敗れた昨年の小倉記念59秒6だった。

ペースが速すぎれば失速の恐れがあるし、逆に遅すぎれば他馬のマクリを容易にさせてしまう。1000m通過59秒8というのは、武豊騎手らしい、ギリギリのラインでのペース配分に思われた。

武豊騎手はその後もペースを緩め過ぎることなく、3~4コーナーを回って行ったため、地力のない馬たちがふるい落とされるように脱落していった。

そんな中、キャプテンベガが外からジワッと進出し、その後ろからドリームジャーニーが追撃開始。直線では上位人気4頭による実力比べとなった。

いいペースで逃げていたニルヴァーナは、最後に目標にされた面もつらかったか、坂を登った辺りで力尽き、4着だった。

同馬はこれで重賞成績が、ラジオたんぱ賞7着小倉記念4着&6着小倉大賞典5着中京記念11着朝日チャレンジC4着。重賞で好戦するには、もう一皮むける必要があるのだろう。

3着となったキャプテンベガも、これまでのOPクラスでは、若葉S2着皐月賞13着白百合S12着七夕賞4着朝日チャレンジC3着。超良血馬らしく重賞でも格負けしない実力を見せたものの、勝ち切るまでにはもうワンパンチほしいのが現状なのだろう。

トーホウアランは、重賞2勝の実力馬らしく先行して押し切ろうとしたが、最後にもうひと伸びができなかった。この辺りは、ダンスインザダーク産駒が休み明けの芝重賞で[0.5.4.55]と勝てていないデータ通り。

今回は前走比6kg増で過去最多体重(496kg)でもあったので、次走で絞れていれば確実に上積みが見込めるのではないだろうか。

ドリームジャーニーの単勝オッズは、前日発売時点からずっと1倍台で、当日の午前中に一瞬2.1倍まで下がったものの、その後は再び1倍台になり、結局、1.7倍で落ち着いた。多くの人が勝つと睨んで、後方からの外マクリという多くの人が想定した通りの戦法で差し切った。

楽勝というほどの内容ではなかったにせよ、残り200mを切って前を行く3頭に並びかけた時には、はるな愛っぽく「差すよね~」と思った人も多かったことでしょう(笑)。

前走の小倉記念のこのコーナーでも記したが、ドリームジャーニーの上がり3Fは常に一定で、今年の近4走は、マイラーズC14着安田記念10着小倉記念1着朝日チャレンジC1着と着順にバラツキはあるものの、上がり3Fは、マイラーズC34秒3、安田記念34秒3、小倉記念34秒4、朝日チャレンジC34秒2

昨年の神戸新聞杯を制した時も34秒5で、朝日杯FS1着時芙蓉S1着時34秒0デビュー戦だけが35秒3で制している。

つまり、ドリームジャーニーは常に後方から34秒台の上がりを使っていて、それで差し切れる流れになれば近2走のような結果になるし、スローで前残りのようなことになると届いていない。

レース後のインタビューでは、鞍上の池添騎手の口から「天皇賞・秋」というレース名が飛び出した。

天皇賞・秋は、昨年はメイショウサムソン上がり34秒6で勝ち、一昨年は35秒2ダイワメジャーが制している一方、3年前にヘヴンリーロマンスが制した時は超スローとなって、同馬は32秒7という上がり3Fで差し切った。

何が逃げるのかによってレース質がまったく異なるのが天皇賞・秋なので、ドリームジャーニーの命運は逃げ馬が握っていると言えるのかもしれない。

今回の朝日チャレンジCは、さまざまな面で、「逃げるよね~」「伸び切れないよね~」「差すよね~」と想像通りの展開が多かったが、フタを開けてみるまで何が起こるか分からない天皇賞・秋で、どのような結末が待っているか。ドリームジャーニー以外の出走馬の動向、特に逃げ馬の出現有無が非常に気になる。

それにしても、阪神競馬場で行われる朝日チャレンジCは、順当決着が多い。3連単馬券が発売されるようになってからは、これで4年連続で1番人気が勝っている。その3連単配当は、04年1万3390円05年1万2770円07年8960円、そして今年が3160円安いよね~(笑)。

競馬・サラブレ モバイル