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【特別版】東京大賞典のポイント&考え方
【東京大賞典・過去10年のポイント】
・1番人気[4.3.2.1]、2番人気[2.4.2.2]
・過去10年はすべて中央馬が勝利
・過去10年すべて4~5歳馬が馬券圏内入り
・地方馬で馬券圏内に入った馬(19年5番人気②着ノンコノユメ、19年4番人気③着モジアナフレイバー、14年8番人気③着サミットストーン、10年2番人気②着フリオーソ)はいずれも8番人気以内の南関所属馬
・2011年以降、前走がG1(Jpn1)で⑥着以内の馬が9連勝中
・連対馬はすべて5番人気以内
・過去10年の勝ち馬はすべて同年に重賞(地方交流重賞を含む)勝ちあり
・11年以降、前年の③着以内馬が9年連続で馬券圏内入り(昨年は①着オメガパフューム、②着ノンコノユメ、③着モジアナフレイバー)
【東京大賞典の考え方】
今回は『東京大賞典の考え方』と題して、2020年最後のG1を考察しつつ、的中を目指したいと思います。
昨年は2番人気のオメガパフュームが連覇を飾り、地方馬は②着にノンコノユメ、③着にモジアナフレイバーが入った。地方馬が連対したのは10年②着のフリオーソ以来9年ぶり。一方、1番人気だったゴールドドリームは④着に敗れている。
過去10年の東京大賞典で1番人気は[4.3.2.1]という成績だが、近5年に限ると②②③②④着と勝ち切れていない。2番人気は[2.4.2.2]、3番人気は[3.2.1.4]で、近5年は2~5番人気馬が勝利している。今年は18、19年にこのレースを連覇したオメガパフュームが1番人気になる可能性がありそうだが、人気に応えて史上初となる3連覇を達成できるだろうか。
昨年はオメガパフュームが連覇を果たしたが、以下の表にあるように、2011年以降の東京大賞典では、前年に③着以内に入った馬がいずれも馬券圏内に入っている。リピーターに注目といえるだろう。
■2年連続の東京大賞典好走馬
年 | 着順 | 馬名 | 前年着順 |
11 | ① | スマートファルコン | ① |
12 | ③ | ワンダーアキュート | ② |
13 | ② | ワンダーアキュート | ③ |
14 | ① | ホッコータルマエ | ① |
15 | ② | ホッコータルマエ | ① |
16 | ③ | サウンドトゥルー | ① |
17 | ② | サウンドトゥルー | ③ |
18 | ③ | ケイティブレイブ | ③ |
19 | ① | オメガパフューム | ① |
今年は昨年の①着オメガパフューム、②着ノンコノユメ、③着モジアナフレイバーが揃って出走予定で、この3頭の中から今年も好走する馬が出る可能性は高いのではないか。
過去10年の勝ち馬は3歳馬1勝、4歳馬4勝、5歳馬3勝、6歳馬1勝、7歳馬1勝で、4~5歳馬が7勝を挙げている。そして、過去10年では4~5歳馬がいずれも馬券圏内に入っていた。
今年は4歳がデルマルーヴル、カジノフォンテン、ミューチャリー。5歳がモジアナフレイバー、ワークアンドラブ、オメガパフューム、クロスケとなる。
今年の東京大賞典は16頭立てで、フルゲートは2年ぶりとなった。過去10年の東京大賞典で16頭立てだったのは14、17、18年で、その3回で連対した6頭のうち、勝ち馬3頭を含む5頭は16頭立てのダート重賞(JRA重賞、地方交流重賞を含む)で勝ち鞍があった。
今年のメンバーのうち、16頭立てのダート重賞で勝ち鞍があるのはオメガパフューム、ノンコノユメ、ウェスタールンドとなる。
以上3点を東京大賞典の好走共通項として扱い、該当した馬を整理すると、以下のようになる。
[1]前年の③着以内馬(2011年以降9年連続で馬券圏内)
[2]4~5歳馬(過去10年ですべて馬券圏内に入り、そのうち7勝)
[3]16頭立てのダート重賞(JRA重賞、地方交流重賞を含む)で勝ち鞍あり(16頭立てで行われた3回ですべて勝利)
馬番 | 馬名 | [1] | [2] | [3] |
1 |
テーオーケインズ | |||
2 |
デルマルーヴル | ◯ | ||
3 |
モジアナフレイバー | ◯ | ◯ | |
4 |
ヒストリーメイカー | |||
5 |
ダノンファラオ | |||
6 |
ワークアンドラブ | ◯ | ||
7 |
オメガパフューム | ◯ | ◯ | ◯ |
8 |
ノンコノユメ | ◯ | ◯ | |
9 |
ウェスタールンド | ◯ | ||
10 |
ハナズレジェンド | |||
11 |
ノーブルサターン | |||
12 |
クロスケ | ◯ | ||
13 |
ナイトオブナイツ | |||
14 |
カジノフォンテン | ◯ | ||
15 |
エイシンスレイマン | |||
16 |
ミューチャリー | ◯ |
フルマークはオメガパフューム、ふたつに該当したのがモジアナフレイバー、ノンコノユメで、昨年の③着以内馬が複数で該当する形になった。
オメガパフュームは大井ダート2000mのG1(Jpn1)が②①①①②②着で、過去2年の東京大賞典をM.デムーロ騎手とのコンビで制している。このコースで馬番5~9番だと3戦3勝で、4枠7番に入ったのも悪くなさそう。過去2年はチャンピオンズCから中3週だったのに対し、今年はJBCクラシック(②着)から中7週となる。ダートG1(Jpn1)で中6週以上だと⑩②②着でもあり、今年は過去2年と違う臨戦過程がどう出るか。
ノンコノユメは大井ダート2000mのG1(Jpn1)が4角8番手以内で①②④③②着(①着は15年JDD)、10番手以下で⑤⑩着。昨年の東京大賞典は4角7番手からメンバー最速タイの上がり38秒1を使い、0秒2差②着に差し込んだ。勝島王冠②着からの臨戦は昨年と同じで、この臨戦過程も悪くなさそうだから、ある程度の位置で流れに乗れれば今年も侮れないのでは。
モジアナフレイバーは昨年の東京大賞典③着馬で、その時は中団インで脚を溜め、勝負所で外に持ち出してメンバー3位の上がり38秒3で0秒6差③着に押し上げた。ダートG1(Jpn1)での③着2回は馬番2~5番の時で、2枠3番に入ったのは悪くなさそう。昨年以降は馬体重が519kg以下で①⑤④①③⑥①③③着(⑥着はフェブラリーS)、520kgで⑬着。前走時馬体重は515kg(10kg増)で、中2週でどう動くか注目したい。
「◯」がひとつの馬のうち、ウェスタールンドは11頭立ての浦和記念で③着に敗れたが、3ヵ月半ぶりで出遅れながらメンバー最速の上がり36秒1でハナ+アタマ差③着に押し上げたもの。ダートで休み明け2戦目だと①⑨①着で、中3週の今回は上積みがありそう。ダートで藤岡佑騎手騎乗だと[2.2.1.0]で、そのうち14頭立て以上だと①②①②着だから、フルゲートの競馬で決め手を活かせれば。
デルマルーヴルは近2走が⑥⑥着だが、いずれも馬番9番より外枠だった。今回は1枠2番で、G1(Jpn1)で馬番5番以内だと②②③着で、このコースでも昨年のJDD②着の実績がある。12~1月は②①③着で、今の時期は良さそうだから、内目をロスなく立ち回れれば侮れなさそうだ。
カジノフォンテンは前哨戦の勝島王冠勝ち馬で、前走は好ダッシュから逃げ切ってノンコノユメ(②着)、モジアナフレイバー(③着)の追撃を振り切った。地方交流重賞は初めてだが、母ジーナフォンテンは地方交流重賞2勝馬で、03年川崎記念(Jpn1)③着の実績がある。ダート1700~2000mで張田昂騎手騎乗だと①①①着だから、この鞍上で先行力を活かせれば。
ミューチャリーは前走のJBCクラシックが④着だったが、前有利の決着の中でメンバー3位の上がり37秒4で1秒5差④着に押し上げた。大井ダート2000mのG1(Jpn1)はレース上がりが38秒6で③着、37秒3で④着だから、上がりがかかる展開になれば前走以上があり得そう。
過去2年とは臨戦過程の違いがあるものの、好走共通項にすべて該当したオメガパフュームを「◎」、フルゲートで決め手を活かせそうなウェスタールンドを「◯」、昨年の③着馬モジアナフレイバーを「▲」、同②着馬ノンコノユメを「△」にしたい。
穴ぐさ的存在の「★」は、内枠とコース実績に期待してデルマルーヴル、このメンバーでも力は見劣らないミューチャリー、先行力が魅力のカジノフォンテンとする。
◎オメガパフューム
◯ウェスタールンド
▲モジアナフレイバー
△ノンコノユメ
★デルマルーヴル
★ミューチャリー
★カジノフォンテン
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