メインレースの考え方
京都11R 栗東S(L)
今年の栗東Sは16頭立てで、トップハンデ馬は59kgのアイオライト、次いで重いハンデの馬は58.5kgのサンライズフレイムで、その他の牡セン馬は55~57kgに収まっている。牝馬でもっとも重いのは56kgのアルファマムで、54kgのタガノクリステルが最軽量ハンデ馬となっている。
過去10年の栗東Sは5月にダート1400mのOP(2014~18年はOP特別、2019~23年はリステッド)のハンデ戦として行われていて、2014~20年と2023年は京都ダート1400m、2021~22年は中京ダート1400mだったが、過去10年を参考データとしたい。
昨年は今年も出走予定のアイオライトが好位から押し切って7馬身差の圧勝を飾っていたが、前3走は浦和記念③着、令月S②着、千葉S④着という成績だった。近3走以内にJRAのダートの特別競走で連対があった馬は過去10年すべてで連対し、6年で勝利している。
今年、その条件に該当しているのはサンライズアムール、サンライズフレイム、ペースセッティング、ロードアウォードで、近走成績で評価を上げるなら、この面々が良さそう。
昨年③着のメイショウテンスイは過去にダート1400mのOPで2020年グリーンチャンネルC①着、2020年霜月S②着などがあったが、JRAのダート1400mのOPで連対があった馬は過去10年すべてで③着以内に入り、8年で連対している。
今年、その条件に該当しているのはアイオライト、アルファマム、サンライズフレイム、ジャスパープリンス、タガノクリステル、デンコウリジエール、マルモリスペシャル、メイショウダジン、メイショウテンスイとなる。
昨年の②着馬はタガノクリステル(母父アグネスタキオン)で当時4歳、3年前の②着馬はスリーグランド(母父ブライアンズタイム)で当時4歳だったが、6歳以下の父か母父がサンデー系かロベルト系の馬は過去10年すべてで連対し、5年で勝利している。
今年、その条件に該当しているのはアルファマム、エルバリオ、サヴァ、サンライズアムール、タガノクリステル、マルモリスペシャルとなる。
以上の3点を栗東Sの好走共通項として扱い、該当馬を整理すると複数に該当したのはアルファマム、サンライズアムール、サンライズフレイム、タガノクリステル、マルモリスペシャルだった。
サンライズフレイムはダート1400mで[5.0.1.0]で、敗れたのは2走前の根岸S(③着)だけ。京都ダート1400mは1戦1勝(オータムリーフS)で、前走(ポラリスS)は斤量58kgを背負った中、メンバー中2位の上がり35秒8で差し切りを決めている。ハンデ58.5kgもクリアできそうだし、中8週以内の時は4戦4勝で、中5週での京都ダート1400mのリステッドなら地力の高さを示してきそう。過去6勝は馬番8番より外枠で挙げていて、7走前は2枠3番で③着だったから、今回は1枠2番でスムーズに捌けるかが焦点では。
サンライズアムールは前走の天王山Sで⑧着に敗れたが、3ヵ月半ぶりや出遅れが響いた感じで伸び切れなかった。中2週の今回は上積みが見込めるし、休み明け2戦目は①①①③着だから、ここで巻き返しがあっても不思議なさそう。ダートは馬番1~2番で[0.0.2.1]、馬番3~15番で[5.1.1.2]となっていて、ダートOPは斤量57kg以下だと③④③①着で、馬番1→4番替わりや斤量減(58→57kg)はプラスのはず。過去6連対はダート1200mで、ダート1400mは京都での2走前(すばるS③着)だけで、1F延長がどうか。
タガノクリステルは近4走で⑦⑤④⑥着と馬券圏外だが、いずれも良馬場のダートだった。ダートOPでの2連対は昨年のながつきS(①着)と栗東S(②着)だが、いずれも重馬場だった。ダートは良馬場で[1.0.4.8]、道悪馬場で[4.2.1.1]となっていて、湿って脚抜きの良いダートがベターなのだろう。2年連続の好走に向けては馬場がポイントになりそうだが、天気予報を見ると、5/12(日)の京都は夕方くらいから雨が降るようで、降り出しが早まれば好材料と言えそう。
アルファマムは近3走で⑧⑩④着だが、3走前(根岸S)は前残りで展開が合わず、2走前(フェブラリーS)はG1で初のダート1600m、前走は初の斤量57kgを背負っていた。重賞以外のダートOPはメンバー中最速の上がり(34秒7~35秒5)を計時して①⑨①④着で、2勝は斤量56kg以下で挙げている。ダート1400m以下で中3週以内の時は④⑤①①④①①着で、斤量減(57→56kg)や中2週はプラスのはず。右回りは[0.0.1.4]なので、今回は京都ダート1400mでどこまで差し込めるかがポイントでは。
マルモリスペシャルは近3走で④⑦⑥着だが、いずれも地方交流重賞で、3走前は出遅れ、近2走は奇数馬番だった。重賞以外のダート1400mのOPは④①着で、京都ダート(1200m)は1戦1勝だから、京都ダート1400mのリステッドに替わるのは良さそう。ダートは地方を含めて偶数馬番で[5.0.2.4]、奇数馬番で[0.0.1.7]となっていて、7枠14番でスタートを五分に出て上手く立ち回れれば巻き返しも可能では。
ペースセッティングはダートで①⑤②③③着で、馬券圏外となったのは重賞でふた桁馬番(8枠16番)に入った4走前(武蔵野S)だけ。その他の4戦はひと桁馬番で、①着(桂川S)は京都ダート1400mで、今回と同じハンデ56kgで好位の内からメンバー中2位の上がり35秒8で4馬身差を付け、1分23秒3(良)で走破した。中3~6週の時は①②②①③着で、中4週も良さそうだし、ハンデ56kgで4枠7番からスムーズに運べればチャンスがありそう。
ロードアウォードはダートに替わってからメンバー中3位以内(36秒2~37秒8)を使って③①①①③①着。前走(鳴門S)は2番手から抜け出して4馬身差の圧勝だった。ロードカナロア牡セン馬はJRAのダート1400mのOPで昇級戦だと[2.3.0.9](複勝率35.7%)というデータがあるから、底を見せていないダートなら昇級戦で即通用しても不思議なさそう。ダートは4角6番手以内で①①①①着、4角7番手以下で③③着で、二度の③着は出遅れて前が残る展開となっていたから、スタートを決めて流れに乗って運べれるかがカギでは。
なお、過去10年の栗東Sでは、前走で4角4番手以内に付けていた馬が10年すべてで連対し、6年で勝利している。今年、前走で4角4番手以内に付けていた馬はエルバリオ、サンライズアムール、ジャスパープリンス、ペースセッティング、ロードアウォードだが!?
◎ペースセッティング
○サンライズフレイム
▲ロードアウォード