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チャンスを感じながら送り出すことがひとつの目標でもあるのです
2010.11.25

まずはこの場を借りて、ノビーズのライヴに来ていただいたみなさんに、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

その話は対談後にさせていただくこととして、先週の土曜日の福島6レースにノボジュピターとノボパガーレの2頭が出走しました。

残念ながら勝つことはできませんでした。ただ、パガーレは不利を受けてしまって、15着も参考外だと思っていて、一方、差のない5着となったジュピターについては、あとは運というか、何かひとつ違っていれば勝てるところと言える内容だったと思います。

自己満足と言われてしまうかもしれませんが、我々はまずは「これは良いんじゃないか」、「チャンスだ」と感じながら競馬に挑めるように、毎日頑張っているのです。

誤解してほしくないのですが、勝ちたいですし、そうなることを目指しているのですが、まず第一段階として、手応えを感じながら競馬に送り出せることが重要なのです。

競馬は1頭でしているわけではないので、見ているだけでは分からないような些細な部分が差となったりして、そういうことが珍しくないですからね。

そこは我々にはどうすることもできないわけで、極端な言い方をすれば、チャンスを感じながら送り出すことが大きな目標となるのです。

今回の2頭は、僕自身も付き合いが長いということで、好調を把握できる、そういう手応え感じながら送り出せたのです。

さらにブッチャけさせていただきますが、1月1走、1年で12走するとして、12走ともそういう手応えを感じることができるかというと、なかなか厳しいのが現実です。でも、そうじゃなくても勝ったりするのですよ。

今回は結果として勝つことはできませんでしたが、今度は結果も付いてきてくれるように、また頑張ります。

それでは佐久間さんとの対談3回目をどうぞ。

西塚信人調教助手(以下、西)佐久間さんの会社(JRAファシリティーズ)は、トレセンだけではなく、育成牧場にも届けていらっしゃいますよね。

佐久間洋也氏(以下、佐)そうですね。近郊にある育成牧場さんへも配達させていただいています。

[西]牧場時代から知っている厩務員さんや助手さんも、たくさんいらっしゃるのでしょうね。

[佐]そうですね。トレセンに入られる方もいらっしゃいますし、育成牧場で長く頑張っていらっしゃる方もいますが、我々も新人の方が入られると、注目させてもらっています。

[西]牧場は人手が足りませんから、新人であってもいろいろやらなければなりませんからね。僕も、分業制でしたが、入って間もない頃から飼い葉も量ったりしていました。でも、申し訳ないんですけれど、佐久間さんの印象がないんですよねぇ…。

[佐]私が(西塚さんに対して)印象に残っているのは、入って間もない頃に、『ここは麦稈(バッカン)なんですね』と言いながら、目の丸い男の子がニコニコして話しかけてきた姿なのですよね(笑)。

[西]とても良い麦稈だった印象が残っています(笑)。その前にいた牧場が寝わらだったので、今度は干さなくて良いわけですからね。「キター!」という感じでしたよ。あっ、この話は、読者の方には分かりづらいですね。稲わら、麦稈などという「敷き料」について説明しますと、まずは、稲わら、麦稈、おがこ、それと木屑ですか。

[佐]木屑というのはチップと理解していただいて良いです。関西でよく使用されていますね。木質で大きく分類しますと、おがくずかチップとなります。


[西]現在、美浦では、稲わらと麦稈しか使用できませんよね。

[佐]そうなっていますね。

[西]稲わらは稲のわらで、麦稈は麦のわらですよね。

[佐]そうです。

[西]麦稈というのは、干さなくて良いという利点があるのですが、コスト的にはどうなのですか?


[佐]専門的な話になってしまいますが、いちばん高いのは国産の稲わらです。その次が主には中国産となるのですが、輸入稲わらと、オーストラリアから輸入されている麦稈が同じような感じですね。

[西]国産の稲わらがいちばん高いですよね。トレセンでは国産が多いのですか?

[佐]多いですね。やはり品質面で安心ということから人気があるようです。輸入品については、どうしても日本製と比べるとカビが見つかったりということがあったりします。輸入に際して、消毒はされていませんが、熱処理が必要とさています。ただ、稲わらとして製品化される段階ではなく、そもそも米を生産する段階でいろいろと農薬が使用されているのではないかと心配されるお客様もいらっしゃいます。

[西]そのような部分とコストとの兼ね合いということもあるのでしょうね。

[佐]そうでしょうね。

[西]使う方として言わせていただくと、稲わらと麦稈で決定的に違うのは、「干すか・干さないか」ということですよね。たまに、麦稈を干している人も見かけますけど。

[佐]いらっしゃいます。ただ、麦稈は稲わらより繊維が硬いために、馬が踏むと折れて、粉々になってしまいますからね。

[西]それに対して稲わらは、繊維が柔らかくて折れませんので、干すことができるのですよね。

[佐]余談になってしまうかもしれませんが、昔から見ていて、ピカピカの稲わらを入れる時よりも、1回ぐらい干したものの方が、しっとり感があって、ふんわりとして雰囲気が良いように感じるのです。

[西]入れ方とほぐし方というものあるのでしょうが、麦稈の入れたてはピカピカしていて、滑りやすいような印象は受けますよ。干す作業ということで言えば、麦稈の方が断然ですよね。特に人手の足りない牧場はなおさらだと思います。

[佐]牧場のお客様はそうだと思います。

[西]だから、あの時は嬉しかったわけですよ。仕入れの都合なのかもしれませんが、たまに1週間だけ稲わらになったりしたのですが、それが嫌でした(笑)。

[佐]そういう意味での笑顔でもあったのですね(笑)。

[西]美浦でおがこが使用できなくなったのは、今年からでしたよね。

[佐]今年の1月からですね。

[西]あれは、処理の問題ですよね。

[佐]コンポストプラントと言いまして、簡単に言いますと、たい肥にできなくなったのです。最終処理の問題が出てきてしまったということなのです。

[西]チップもダメなのですよね。

[佐]そうですね。現在、美浦では、稲わらか麦稈のみということになります。

[西]コンクリートの上というわけにはいきませんからね。北海道の牧場では、牧草を敷いているところもあるようですね。

[佐]各牧場さんの自家生産の牧草で、雨にぬれてしまったとか、少し伸び過ぎて硬くなってしまい、食べるのには適さないというようなものを使用されているところがあるようです。

今週はここまでとさせていただきます。

さて、冒頭でも述べさせていただきましたが、大勢の方にノビーズのライヴに来ていただきまして、本当にありがとうございました。

お陰様で150名近くの方々に来ていただき、また、スペシャルゲストとしてお迎えした吉田豊騎手と一緒に盛り上がれたことを大変嬉しく思い、感謝しております。関係各位にもこの場を借りて、お礼を述べさせていただきたいと思います。

毎回思うことなのですが、やはり職業柄、まずは無事に競馬を終えてくれるかどうか、いつも以上に心配なのですよね。最終レースが終えて、よしライヴへというところまで、やはりハラハラ、ドキドキしているのが本音です。

もうひとつ思っていることなのですが、せっかくライヴに来ていただいている方々と盛り上がりながらも、ゆっくりとお話をすることができないのですよね。何とかそういう機会をと思い、考えておりますので、その時にはまたぜひよろしくお願いいたします。

本当にありがとうございました。そして、またよろしくお願いいたします。

ということで、最後はいつもの通り『あなたのワンクリックがこのコーナーの存続を決めるのです。どうかよろしくお願いいたします』。