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クラシック出走を考えると、重賞の結果に敏感になります
2012.3.8

以前対談に出ていただいた高橋義博先生が管理するコスモオオゾラが弥生賞を勝ちましたね。先週、投票所で先生とお会いした時、その話題になったのですよ。

うちにもモンストールがいて、クラシック路線の馬たちがやはり気になるので、注目していました。確かに無敗の馬などもいましたが、付け入る隙はあるんじゃないのか、という思いでした。

先生に「チャンス、あるんじゃないですか?」と言うと、「どうにか、一角を崩したい。掲示板に入れれば」と話されていたのです。するとどうでしょう、一角どころか見事に勝ったではありませんか。

みなさんもお分かりだと思いますが、賞金を持っている馬が増えれば増えるほど、クラシックへの出走可能なラインが上がっていきます。2歳時の重賞1勝馬、あるいはオープン特別を勝っての3勝馬たちを考えると、重賞レースの結果に敏感になるんですよね。

モンストールについてはスプリングSを目標に調整が進められています。どうぞ応援をよろしくお願いいたします。

さて、今週は、谷中さんとの対談の最終回になります。それでは、どうぞ。

西塚信人調教助手(以下、西)このコーナーのテーマとして5年後のJRAについてお話を聞いているのですが、谷中さんはどうなると思いますか?

谷中公一調教助手(以下、谷)変わらないと思います。

[西]えっ!? 売上もですか?

[谷]売上もいまと同じ角度の下降線を辿っていくんじゃないでしょうか。それで、10年後に大変革が起こると思いますよ。

[西]その心は?

[谷]5年後では、システムが変わらないはずです。個人的には、思い切った施策を打ち出さない限り、JRAの浮上はないと思っています。いまのJRAがそれをするのには、5年では難しいでしょう。


[西]僕は5年後でもヤバイと思っているんですよ。

[谷]言いたいことは分かりますよ。最近、臨場の免許を取って、競馬場に行っているんですけど、スタンドを見た時のお客さんの少なさには愕然としました。

[西]それは感じますよね。

[谷]減っているのは知っていましたが、まさかあそこまで少ないとは思わなかったですよ。

[西]本気で考えてやらないと、終わっちゃうんじゃないでしょうか。

[谷]物凄い衝撃を受けないと変われないでしょう。それには10年。少なくとも5年では何も変われないんじゃないですか。10年の間に何か有効な施策を打ち出せるかどうか。

[西]5年後に給与をもらって働いている姿って想像できますか?


[谷]いまの時代、一寸先は闇だから、見えにくいのは間違いない。

[西]もっと言えば、従業員のシステムにおける崩壊ぶりには驚かされますよね。

[谷]それは間違いないね。

[西]給与体系、人事権も含めて、システム全体で考えていくべきだと思います。このままいけば、厩舎システムは相当ヤバイでしょう。

[谷]さらに淘汰が進むと思いますよ。

[西]調教師という立場も、本当に苦しい時代になりましたよね。谷中さんは、調教師になることは考えたことがないんですか?

[谷]ありましたよ。実際に試験も受けました。合格しませんでしたけどね(笑)。

[西]あっ、そうでしたか。もうやる気はないのですか?

[谷]ないですね。いまの大変な時代だと、逆にスタッフたちに迷惑をかけてしまっていたかもしれませんし、ならなくて良かったかなと思います。

[西]調教師に人事権はなく、給与は決められている。しかし、馬主さんは減り、馬を確保するためには預託料の値下げもやらなければならず、進上金で稼がなければならない。その進上金は賞金カットで減額されてしまっている。しかも、除外ラッシュで思うように出走させられない。そういう状況ですからね。

[谷]調教師にすべてのしわ寄せがいっている感じですよね。綺麗ごとじゃなくて、給与の決定権と人事権が調教師の元にあるべきで、いまのシステムはおかしいと思いますよ。そういう部分は、内から変わっていかないと変わらないと思いますよね。

[西]そう思います。

[谷]本当にやれる改革はいっぱいあるんですよ。でも、まずは主催者であるJRAが本気になれるかどうか。10年でしょうね。

[西]いやぁ、今日は本当にありがとうございました。貴重なお話、感謝しています。ぜひまた、ブッチャけトークをお願いいたします。

[谷]こちらこそ、ありがとうございました。またよろしくお願いします。


JRAに対して谷中さんから様々な指摘がありました。聞いていて、同じ職場で働く者として大いに賛同する部分もありましたし、新たな発見もあり、指摘の多くはその通りだと思うのです。

下げ止まらない売上、厩舎システム、あるいは我々厩務員、調教助手の雇用など、もう待ったなしという状況です。だからこそ、どうしていくべきなのかをみんなで考え、意見を出し合っていかなければならないと思うのです。

僕にしても、谷中さんにしても、このようなファンのみなさんと話をさせていただける場所があります。個人的には、こういう問題があり、こうした方が良いと思う、あるいはこうしてもらいたい、という希望を言って良いと思っています。ただ、そうは言っても、簡単には良い答えが見つからないのも現実なのですよね。

それでも、みなさんとのやり取りをさせていただいていくことも含めて、自分なりに頑張っていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

ということで、最後はいつも通り「あなたのワンクリックがこのコーナーの存続を決めるのです。どうぞ、よろしくお願いいたします」。