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冬の寒さは馬や調教にどんな影響をもたらす?
2013.12.5
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今年もあと3週間となりまして、いよいよ冬本番という気配となってきました。

さて、今回はその寒さに関係する質問が届いています。ペンネームひがしさんから「寒くなると、人間は筋肉が硬くなったりするような、季節病的なものがありますが、馬にもあるのでしょうか」というメールをいただきました。

まず、神経痛みたいなものはないですね。また、前提として、馬は冬になると汗をかきづらくなって、絞りにくくなるということはあります。

実際、調教終了後に検量するときに、多くの馬たちが夏と比べて汗の量が少ないんですよね。

あと、筋肉についてですが、筋肉が硬くなって、いわゆる“コズんでいる”と称される馬たちというのは、寒いときだけでなく、暑い夏でも同じでコズんでいたりします。ですから、一概に冬になると筋肉が硬くなるとは言えないように思います。

それに、逆に夏の方がたくさん汗をかいて水分が失われてしまいますので、筋肉へのダメージは大きかったりするのかな、とも思います。

ですが、冬になってみられる疾病というか、症状といわれてパッと頭に浮かぶことも2つあります。

まずは咳。これは乾燥とも関係していると想像できるのですが、これは体感的に増えていることを感じることができます。

DDSPなど喉に疾病を抱える馬は気管が荒れ気味だったりもするので、咳が出る、あるいは息使いに違和感を覚えたりします。

吸入したり、あるいはうちはミストが装着されていますので、朝にミストを出すことで乾燥を防ぐようにするなどの対応をしています。

そしてもうひとつが、馬場が凍結してしまうことを防ぐために不凍剤が散布されるのですが、それによる肌荒れです。

肌荒れというと、ガサガサになることを想像される方々が多いかもしれませんが、そんな感じではなく、腫れてしまうんです。酷いケースになると、調教を控えざるを得なくなってしますんです。

我々現場がこの時期になってもっとも気になる症状は、この不凍液による脚の腫れです。しかも、傷がなく腫れるので厄介なんです。

そして、もし傷があったとしても本当に小さい傷だったり、場所も球節だったり、管囲だったりと様々なところが腫れるので、さらに大変ということになります。

ほとんどは若干腫れる程度で、体調だけでなく、体質などから腫れやすいタイプというのはだいたいわかるんです。ただ、いつ腫れるのかがわからない。

傷のチェックはもちろん、バンテージ、あるいはプロテクターをするなど予防は試みているのですが、実際に有効かと言われると、防ぎようがないというのが現状でしょう。

これは不凍液が要因ということなのですが、不凍液を散布しなければ馬場が凍結してしまって調教に支障が出てしまいます。馬の脚には良くない影響がある場合がありますけど、必要なものなんです。
※西塚助手が皆さんからのご質問にお答えします。上部リンクからお送り下さい!