今回から、騎手に復帰した柴田未崎騎手をゲストにお迎えします!
2014.4.24
柴田未崎騎手…以下
[柴]西塚信人調教助手…以下
[西][西]お疲れさまです。今回は柴田未崎騎手をお迎えしております。よろしくお願いいたします。
[柴]よろしくお願いいたします。
[西]ごめんなさい。何か未崎ちゃんとこうして話をしていると違和感というか、変な感じがするんですよ。
[柴]えっ、どうしてですか?
[西]昨年のいま頃は、一緒に調教師試験の勉強をしていたじゃないですか。
[柴]そうでした。
[西]読者の方々に説明をさせていただきますと、調教師試験に向けて何人かで一緒に勉強をしたりするんです。僕と未崎ちゃんは同じグループで勉強をしていました。それが、ある日突然「1人で勉強する」と言い出して、「また一緒にやりたくなったら」とか言っていたんですよね。
[柴]すみませんでした。
[西]いや、全然気にしないでください。というか、あれは昨年の夏前くらいでしたか。
[柴]そのくらいだったと思います。
[西]実は、そのタイミングで調教師から騎手に切り替えていたという感じですか。
[柴]はい、その通りです。まだ受験できることが発表される前だったんですよね。それで公正室に確認に行くと、「いま検討している段階だけれども、再び受験するできる方向性は考えている」という説明でしたので、その段階から勉強をやっておいても良いと思ったんです。
[西]発表されたのはその後だよね。
[柴]確か8月だったと思います。
[西]どんな感じで勉強をしていたの?
[柴]騎手試験の過去問題を繰り返しやっていたんです。でも、蓋を開けてみたら、昨年の試験は全く関係ない感じでした。
[西]はい、よくわかります。その通りです(笑)。自分も騎手試験をナメてしまして、調教師試験の方が難しいという思い込みがありました。しかし、去年の試験に関しては本当に難しかったですよね。
[柴]あ、見られました?
[西]はい。あっ、これも読者の方々にご説明申し上げますと、騎手や調教師試験の過去問題は、それこそ読者の方々でもトレセン事務所の総務課で購入することが可能です。話を戻しますと、そこで買ってみましたが、あれは難しい。
[柴]ですから、正直に言いますと一次試験が終わった段階では厳しいと思っていました。
[西]個人的な印象としては(競馬)法規に関して、調教師試験レベルと感じるくらい難しかったですよね。
[柴]そうですね。かなり難しかったです。
[西]馬術、馬学に関しては、調教師試験の方が量的にも多いのですが、法規に関しては量、質ともに同じような感覚を受けました。
[柴]いやぁ、難しかったです。
[西]かなり勉強しましたか。
[柴]しました。夏ならば昼間と夕方、それと夜とやっていました。
[西]かなり頑張っていたんですね。そして見事に合格し、騎手として再デビューを果たされたわけですが、そもそももう一度やろうと思ったきっかけは何だったんですか?
[柴]やはり大知の活躍です。
[西]まあ、そうなるよね。
[柴]それと正直、あの時点で調教師という仕事に対して、そこまで強い思いといいますか、絶対になってやるんだという気概になれずにいたということもありました。それよりも、また競馬に乗ってみたい、乗りたいという思いの方が強かったです。
[西]それが心の声だったんだろうね。
[柴]大知の活躍に何か歯がゆさみたいな感覚があって…。自分にも何かできたんじゃないかという気持ちはありました。受験しようと思ったのはそういう思いからでした。
[西]調教助手が嫌ではなかったの?
[柴]乗っている馬が走ってくれれば嬉しいと本当に思えましたし、やり甲斐を感じることはできました。ただ、騎手のときとは違う感覚ではあるんですよね。
[西]このコーナーにも出演していただいたことがあるんですが、よく久晃(小林元騎手)さんと競馬場とかで会って話をしていると、「俺もまた乗りたいなぁ」とつぶやくように口にされることがあるんですよ。同じような感覚を覚えたりしましたか。
[柴]そうですね。誰もができる仕事ではないですし、こうしてまた乗れるチャンスを頂けたということは本当にありがたいです。
[西]体型的なことでも普通の人では無理ですし、未崎ちゃんは一度騎手としてデビューしていることからも、それに適合できるということですからね。というか、元騎手の人は、何か免除されたりするんですか?
[柴]一次試験が法規のみという規定になっていました。
[西]あっ、一番難しい法規だけということですか(笑)。法規だけできていれば合格というわけですね。
[柴]そういうことになりますね。
[西]でも、あの法規はそんな簡単じゃないですよ。あれはむしろそれだけというのは逆に難しい。というか、だから法規は難しくしたのかもしれませんよ。あれは難しかった。未崎対策(笑)。
[柴]でも、みんな問題は一緒でしたから。
[西]そうは言いますが、あの試験の難しさはかなりのものですよ。とは言いながら、見事にその試験に合格して二次試験に進まれたわけですが。
[柴]そこから乗馬苑に通いました。障害を飛ばさせてもらいました。
[西]二次試験は、競馬学校生と同じなんですか。
[柴]はい。一緒に乗って、ゲートを出して、一緒に併せ馬で追い切りをやります。あとは障害も飛ばします。走路障害は一緒でしたが、経路障害は僕一人でした。
[西]あっ、生徒は既にやっているんだね。
[柴]120、130センチなので結構高いんですよ。その後に面接でした。
[西]その試験も、時計の基準とかあるのかな。
[柴]あります。2ハロン27秒ですね。
[西]障害?
[柴]いえ、追い切りですね。そして直線でステッキの持ち替えが必須で、両方を使わなければなりません。
[西]そのあたりはプロだったわけですからね(笑)。
[柴]一応、できました(笑)。
[西]今回は、障害の免許も取得されましたよね。
[柴]そうなんですが、折角の機会をいただきましたので、平地で頑張ってみようと思います。
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