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トレセンでの“血統”の捉え方は、いわゆるデータとは少し違います
2015.8.26
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いまさらですが、“競馬は血統”と言われますよね。

例えば、ステイゴールド産駒が中山の芝2500m戦で抜群の成績を残しているとか、同じようにオペラハウス産駒も成績が良いとか、そういう“血統データ”については、我々などよりもむしろファンの方々の方が詳しかったりしますよね。

そうそう、このことは応援メールで教えていただいたことなんです(笑)。

ちょうど、読者の方から「厩舎関係者はどれくらい血統を意識するのか」という質問をいただきましたので、今回はこれにお答えしたいと思います。

もちろん、調教師さんをはじめ、いわゆるサークル内の人間のなかにも、そういう“血統データ”に豊富な知識を持っていらっしゃる方々もおられます。

ですが、我々にとっては先ほどのデータのような形でなく、例えばステイゴールドならばやんちゃな馬が多いというような、そういった捉え方をすることが多かったりします。

厩舎の周りで運動しているときの会話を例にあげると、他の厩舎のスタッフの方に「あれ、それ何の仔?」と聞かれて「ステイゴールドだよ」と答えます。すると「じゃあ、うるさいだろ」と言われて「うるさいよ」ということになるわけです。

つまりは気持ちや肉体面での特徴が、我々が感じる“血統”であったりするんですよ。

僕自身、これは特徴的だと思っている“血統”をご紹介しましょう。

先日、我が尾関厩舎で頑張ってくれたノボジュピターの妹(牝、父ノボジャック)が入厩してきたのですが、これがお兄さんはもちろん、他のノボジャック産駒にも良く似ているんです。

何が似ているのか言いますと、乗った感覚なんですよね。どちらかと言うと、しっかりとした印象で、我々の言葉で言えば“硬いタイプ”なんです。

これまでにも尾関厩舎にはノボジャックの産駒がいたから分かるのですが、この特徴は、このノボジュピターの兄弟だけでなく、その産駒の多くに感じます。ですから、“ノボジャックの影響”ということなのだと思うんです。

先輩などに聞くと、サンデーサイレンス産駒が活躍していた当時は、「サンデーの仔は、うるさいけど抜群に柔らかい」と言われていたそうです。調教師さんのなかには、サンデーサイレンス産駒に対しては「気持ちを考慮して、速いところは1週前にやっていた」という方もいらっしゃったそうなんですよ。

ただ、サンデーサイレンス産駒が多く種牡馬になっていますが、決して同じ特徴を持っているわけではなかったりするんですよね。

サンデーに一番似ていると言われるのがディープインパクトとその産駒ですが、同じサンデーでもゴールドアリュールとは違う、といった感じです。

僕自身の経験でお話をさせていただくならば、ゴールドアリュール産駒はどちらかというとノボジャックと同じような感じで、いわゆる“硬さを感じる”という特徴がありますし、他の厩舎スタッフの方々などと話をしていても同じような話を聞きます。

だから、芝にも対応しますが、ダートで抜群の成績を残しているんだと思うわけですよ。

ほかにも種牡馬からみた“血統”で言えば、例えばこの種牡馬の産駒はゲートが難しいであるとか、逆にゲートが速いなど、そういった特徴が出てくる場合もあります。

そういえば、“血統”から来る特徴については、もうひとつ、種牡馬からではないものもあります。読者の皆さんはお分かりかもしれませんね。

それについては、来週お話ししたいと思います。

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