今年尾関厩舎に入る2歳馬には、軒並み素質を感じます
2016.9.21
涼しさが増して、秋競馬本番という感じになってきていますね。秋の訪れとともに、我が尾関厩舎にも続々と2歳馬が入厩してきています。
その中にはゲート試験に合格して、そのままレースに向けて調教がペースアップしていく馬たちもいますし、一旦放牧に出て牧場で調整される馬たちもいます。
そんな今年の2歳馬たちの、レベルの高さが凄いんですよ。開業からお世話になっておりますが、間違いなく今までのなかで一番でしょう。軒並み、素質を感じる馬たちばかりなんです。
そして、世間が言うところの良血馬も増えています。
ドリームパスポートの半弟にあたる
父ディープインパクトの牡馬もいますし、
ブロードアピールの子、
ロワジャルダンの弟など良血馬がいて、さらには外国産馬もいる、という感じなんです。
これはあくまで僕の私見ですが、これまでの尾関厩舎は良い馬を預からせていただいて確実に勝ち星が伸びていきました。その一方で、他の一流厩舎の方がより血統の良い馬が揃っている、という認識でした。
そして、今年はその“良い馬”が圧倒的に多いということなんです。
実は、僕自身もそれらほとんどの2歳馬に跨がっていますが、その際にも“なるほど、これは血統馬だよね”と思わせられるんです。要するに、血統も良し、乗り味も良し、ということなんですよね。
背中が良い馬もいれば、力が凄い馬もいますし、加速の凄い馬もいて、それぞれ凄さは違うんですが、そう思わせられる馬たちが多いんです。
以前、
モンストールの凄さをお話しさせていただいたことがありますが、そういう馬というのはなかなかいないんです。
同じように重賞を勝った
サクラゴスペルも良い馬なんですけど、最初から抜群だと感じたかといえば、そうでありませんでした。
簡単に言うと、良い馬であることがわかりやすいタイプというのがいて、
モンストールはそうだったんです。そして、そのレベルだと思える馬たちが今年はとても多いんです。
僕は馴らしというか、ゲート試験くらいまで携わる馬たちが多いんですが、それでいながらこれだけの手応えを感じるわけですから、今後が本当に楽しみだと思います。
もちろん、そのすべてが順調にいって、結果を出すことができるということではないのが現実なんです。それでもモンストール級の馬というのはなかなかいませんし、結果を出してくれる可能性が高いと思うんですよ。
そういう馬たちの特徴として、やはり加速の凄さは共通かもしれません。乗っていて、そう感じる馬が多いんですよね。
そういう意味で、今年の2歳馬は尾関厩舎がさらに飛躍する切っ掛けになってくれるんじゃないかという手応えを感じます。
それだけの素材ですから、とにかく携わるすべての馬にそれぞれのベストを求めながら、でき得ることをやって、最善を尽くしてレースに送り出せるように頑張りたいと思います。
さて、今週はいよいよ調教師の一次試験が行われます。1年間やってきたことをしっかりと出せるように、頑張ってきます。
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