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先週のスプリンターズSで、初めてG1を勝つことができました
2016.10.5
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やりましたぁ。レッドファルクススプリンターズSを勝ってくれました。

読者の方々からもたくさんのメッセージをいただきまして、本当にありがとうございます。

僕自身は10レースにサクラディソールという馬が出走していて、厩務員の代行をしていたもので、レースもライブで観ることができませんでしたし、表彰式にも出ることができなかったんですよ。

またG1の表彰式なども長く、僕だけではなく、先生も忙しくてなかなか会うことができませんでした。

僕の仕事が終わって、矢原さんと二口さんに聞いたところ、先生はまだ検量室にいるということでしたので、途中で会えるだろうと歩いて向かっていると、先生から「レースも観戦できなかったし、表彰式にも参加できずにすまなかった」と電話があったんです。その後、会って握手をさせていただきました。

これも後から矢原さんと二口さんから聞いたんですけど、特別登録する馬は、勝った時の表彰式などのために登録助手名を書くことになっているんです。それが開業以来僕の名前になっているものですから、形式上は担当助手の名前が僕になっていたみたいで、担当の職員さんが僕を探していたみたいです(苦笑)。

結局、矢原さんが表彰式に出たみたいなんですけど、先生がずっと僕の名前を書いていてくれていた心使いに感謝しますし、何よりも勝ったことが良かったです。

それに、毎週勝負がかった大一番の追い切りに乗って、僅かな誤差について責任を負っているのは矢原さんですから、むしろ矢原さんが表彰式に出て本当に良かったと思っています。

開業して8年目で初めてのG1制覇ということで、0からスタートして試行錯誤しながらここまでやってきたわけですよ。

それまで西塚厩舎でいろいろな経験をさせていただいた中で、ブッチャけさせていただきますと、競馬を使うのがやっとという馬もいました。それが最初にモンストールに接して、まさか重賞を勝つ、そしてG1で勝ち負けできるような馬に携わることができるとは思っていなかったというのが正直な気持ちでした。

ただ、誤解を恐れずに言えば、GIを勝つことを目指して仕事をしているわけではないんです。

これまでにもお話させていただいていますが、我が尾関厩舎に預託されているすべての馬たちそれぞれに対して、できることをしっかりとやっていく。その先に、勝ち星や今回のようにG1勝ちということがあるんです。毎日の積み重ねがなければG1勝ちもないんですよ。

つまりは、毎日、自分たちがするべき仕事をしっかりとやらなければならないし、それができてこそプロフェッショナルだと思うんです。

それは馬を上手に乗ることだけではなくて、厩舎のなかで、コミュケーションを取りやすくすることであったり、あるいは情報が共有されるように動いたりということも、それが馬のためになっていくはずです。それも立派な仕事なんですよ。

仕事として考えた場合、G1を勝つことよりも、そういう仕事ができているかどうかということが大事だと思っています。

勝ったから言うわけではないですし、もちろん勝てたことは本当に良かったですけど、自分の本分を忘れずにいないといけないと思っています。今週は3日間開催ですし、出走馬たちも多くなりますので、いろいろやることがある、ということの方が重要だったりするんです。

もちろん、僕の馬人生において、二度とこんな喜ばしいことはないかもしれません。でも今は今週の競馬、そして自分に与えられた仕事をしっかりやらなければならないという思いです。

これは僕の持論ですけど、レースで起ったことというのは大部分が運だったりします。無責任なように聞こえますが、僕がどれだけ頑張ったところで、そして、うちの先生がどれだけ頑張ったところで、レースのなかでレッドファルクスに有利なように流れをつくることはできません。

そういう“運”の部分を考えて、そして振り返るのは無駄だと思うんです。もう少し前に付けていれば、外に出せていたならば、というフレーズを耳にしますが、そのこと自体を嘆き、悔しがることに全く意味がないと思っています。

それより、馬自身に前に行けない原因があったのか、外に出せるように動けない原因が馬にあったのかどうか、という部分を、馬の動きや仕草から判断するべきだと思うんです。

昨年はサクラゴスペルストレイトガールに差されてしまいました。もし、あのとき4コーナーでストレイトガールの仕掛けるタイミングが少し遅れていたならば、勝てていたんじゃないかと。でも、それはそれなんです。

今回の勝利は、馬や関わる人間の頑張りもあったからだと思うんですが、前走のCBC賞で久しぶりに芝を使ったことの凄さというのは見逃せないはずです。

嬉しくて、先生には『よくあそこで芝を使いましたね』と言ってしまいましたが(笑)、先生によると兄のレッドシュナイトを管理させていただいていて、芝でもダートでも走ることができた印象があったから、みたいな話をしていました。

これについては、長くなってしまいましたので、またの機会にさせていただきます。

改めて、皆さんありがとうございました。これからも頑張りますので、ぜひ引き続きの応援をよろしくお願いいたします。

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