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個人的に、ゴールドアリュール産駒の乗り味が好きでした
2017.2.22
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先週土曜に、種牡馬として活躍していたゴールドアリュールが亡くなりました。

最初から恐縮ですが、僕自身には“血統で馬を判断しない”という信条があります。もちろん、「サラブレッドは血統」と言われることは知っていますし、そういう部分も確かにあるとは思います。

でも、実際に接していると、血統では説明できない部分もたくさんあります。ですから、なるべく先入観を持たないことで、それぞれの馬の良さを引き出すことができたりもするんですよ。

そういう部分と通じるのですが、攻め馬では普通なのに、レースに行って良さを発揮する、あるいは普通キャンターはそれほどでもないのに、速いところになると別馬のように良さをみせる馬がいます。そして、それらの馬に共通するのが“しなやかさ”だと僕自身では感じています。

そういう特徴を持っているのは、いわゆるサンデーサイレンスの血を受け継ぐ“サンデー系”種牡馬の産駒に多くみられるんですよね。

うちで言えば、サクラゴスペル(父サクラプレジデント)や、モンストール(父アドマイヤマックス)がそうですし、それ以外にもそういう特徴を受け継いでいることを感じさせる馬がいます。

ただ、僕自身としては西塚厩舎の名残なのでしょうか、どちらかというと、ドッシリとして芯があって、堅さにも似た力強さを感じさせるタイプが好きだったりするんですよ。

具体的に言うならば、フレンチデピュティの産駒でしょうか。そしてクロフネ、うちの厩舎にも多くいるノボジャックとその子、という流れですかね。

僕自身のなかでは忘れられない1頭のディエゴ(父フレンチデピュティ)も似た感覚で、アメリカンな感じの馬が好きなんですよ。

そういうタイプの馬のなかにも、前に堅さを感じさせながら、背中も良いタイプがいます。そういった馬は普通キャンターではパワフルさがあって、良く感じるんです。

実は、サンデー系のなかでも、珍しく“しなやかさ”ではなく“力強さ”を感じさせた産駒が多かったのが、ゴールドアリュールだったんですよ。

競馬の結果は別にして、普通キャンターで“いいなぁ”と感じるんです。

僕自身としては、恐らく15頭くらいのゴールドアリュール産駒に携わりました。そして、ほぼすべての馬に“いいなぁ”と感じました。

それと、サンデーサイレンス自身がそうであったこともあってなのか、最近ではステイゴールド産駒のように、激しい気性が受け継がれている馬がサンデー系には多いような印象があります。

しかし、ゴールドアリュール産駒にはそういうタイプはいなかったように思います。それが理由なのか、レースの途中で集中力を失ってしまうような馬が少なかったように思うんですよね。

そういう特徴を持つゴールドアリュール産駒のなかから、先週のフェブラリーSを勝ったゴールドドリームをはじめとする、多くの活躍馬が出てきました。

サンデーサイレンスの産駒というと、ディープインパクトをはじめとする芝で切れ味を発揮するイメージが強いなかで、ダートで活躍した数少ない馬の代表格がゴールドアリュールでしょう。その理由は、ここまで話したこともあるように思います。

僕自身としても、好きな乗り味を感じさせてくれる馬が多い種牡馬だっただけに、それを残された産駒でしか味わうことができないのかと思うと、ちょっと寂しい気がします。

その血を受け継ぐ産駒たちから、その特徴をしっかりと伝えてくれる存在が出てくれればと願うばかりです。

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